北斎展を見て以来、気になってしょうがない。世の中、不毛な議論は
数多いが(例えば秘密保護法案とか)、もっかのところは江戸の庶民が
手にしたのと同じ、和紙による浮世絵なのだ。地元の専門店は那波紙店
だろうとサイトを開いてみた。なかなか粋な画面で気に入った。130年続く
老舗の創業当時の雰囲気が良く出ているアニメだ。
それで早速店に行き、A4の和紙っぽい紙に試しにやってみた。
期待した割に出来は、さほど納得できるものではなかった。それは発色にも
不満は残るし、期待値が大きすぎたこともあるかも知れない。何しろ夢は膨らんで
平成の「かわら版」を作って時々バラまこうかと考えたほどだから。
新しいのに、昔から持っていたような古ぼけた感じは、良く出ていると
言えなくもない。これだったら、
たまに入ってくるシリーズもので
2011年から始まった広重の五拾三次だ。色はいいし、紙の感触も悪くない。
和紙ではないと思うが、かと言って上質紙の厚口でもない。てかてかしない地に
インクが良く乗っている。きょうばかりは、読売新聞を取れば良かったと
思う。
このところ天気が悪いので、こんなことで暇をつぶしている毎日なのだ。
四日目の黒点数が282個もあったので、太陽を浴びなくて済む
いい場所に生まれたと感謝しよう。きっとこれだから秋田美人の肌は
キメ細かいのだろう、と家族をなぐさめている。