河北新報によると、特急寝台「あけぼの」が3月で廃止になるそうだ。
ぼくら団塊世代の想い出は、どうしてくれる、と言いたいところだが、
人生、そう甘くはない。
寝台特急「日本海」が消えた時点で、修学旅行の思い出は消えた。
正確には想い出が消えたのではない。想い出を象徴する具象が消えたのだ。
私はからんでないが、青森から乗ってきた学校と連結部で、にらみ合っていた
とか、寝不足で見る京の都はボーッとかすんでいた。
今回、「あけぼの」が消えると、いよいよブルートレインを見ることが
できなくなる。「あけぼの」は上京するための列車だ。大学受験では
そのたび、お世話になった。おかげで有名私立の商学部に受かった。
同じ年、盛岡の国立大学の工学部にも受かった。台所事情により盛岡へ
行った。自慢話でごめんなさい。本当の自慢は、文系・理系を同時制覇した
ことだ。つまり学問全般をまじめに学んでいたのだ、ということを言いたい。
それが今、すべての領域に関心を持つ理由になっている。
特に科学的なニュースに対しては、生物、化学、物理の知識が
深い洞察力を与えてくれる。
だから、先を読み過ぎて、SFになっちまうのだが。