岡山ジュニアラグビースクール(岡山ラグビースクール中学部)の記録

中学生や保護者が、チャレンジを楽しみ、充実した時間を共有した活動の記録です。

ポイント

2010年12月23日 | ラグビーの基本
今日の練習も盛り上がりました。

新チームに切替えてこれまで、チームとしては結構順調にきていると思います
が、中学生たちは、今日やったような練習(個々の練習のことではなく、練習
の進め方等)が、ブログ担当コーチとしては、やっていきたいことだと思って
下さい。

いくつか、ポイントを説明しておきます。

①ディフェンスをつけた練習
  
  もちろん、真剣に相手にタックルする練習を、日頃の練習の中に取り込む
  のは、中学生には無理ですし、体の大きさや強さも違う中学生にとっては
  危険なので、やるべきではありません。
  逆に「タックルあり」とか言って練習しても、対面の前で止まったり、立ち
  上がったりして、試合でタックルするには、かえって逆効果もあると思い
  ます。

  ディフェンスをつける場合は、中学生自身がハンドダミーをきっちり持って、
  トップスピードで相手との間隔をつめて、激しくあたる。
  できるだけこういう形で、ディフェンスをつけたいと思います。
  
  もちろん、大人もディフェンスに入ることで、ハンドダミーとは違ったディフェ
  ンスも行ないます。

  さて、今日コーチがよく言ったのは、2回目のパスを受ける選手(例えば、
  ハーフ→スタンド→センターと球が回るケースでは、センター)にはドン
  ピシャにタックルいくらいに、少なくとも2回目のパスを受けた選手が簡単
  に動いたりパスできないプレッシャーをかけろということです。

  ディフェンスがキッチリすると、それに対するアタックの能力が上がります。
  そうすると、そのアタックを止めるにはさらに、鋭く反応するディフェンスが
  必要になります。
  こうなれば、皆の力はどんどん伸びます。

②個々の練習メニューは、時間や本数を決めて集中する。  
  
  初めてのメニューや、話をしながらゆっくり確認する練習は別ですが、例え
  ば今日の練習だと、ステップ、スワーブといった個人スキル、3対2、連続
  ラックといったユニット練習は、あらかじめ決めた時間や本数の中で、中学
  生が集中して取り組む、その中で結果(練習の成果)を出すようにしていき
  たいと考えています。
 
  そのかわり、できないことは、何日も繰返します。

③個人練習の時間をとる。

  キック、スローイング、フッキング等、広いグラウンドを使ったり、仲間と
  一緒にやるような練習の時間を、練習の途中にとりたいと思います。

  これまでは、中学生はこの時間を結構効果的に使っているように見えます。

④体幹の強化

  体幹を強くするトレーニングを、必ず練習のはじめに入れていきます。

⑤「何となく」「体を使うだけ」の練習ではなく、常に中学生が自分で「考え」「ねらいを持って」練習する。
   
⑥タックルをはじめディフェンスの強化。

  楽しいアタックをするためにも、キッチリとしたディフェンスができること
  が必要です。 

⑦フォローとサポートの徹底
 
  
  例えば、メニューの最初に球出しする役目でも、必ず、フォロー、サポート
  することを徹底したいと思います。

⑧見る、声を出す

  まずは相手や味方を見る。
  その上で、「状況を知らせる声」「指示の声」等をしっかり出す。

⑨ジャッカルされない。ボールを持ったまま抱えられて、相手スクラムになる
 ようなことをしない。


⑩合い言葉は、「立ってプレー」「フォロー」「サポート」「タックル」
 「プレッシャー」などです。


今日のスナップです。
デジカメを充電していなかったのでこれだけですが、「ラグビーやラグビースク
ールを楽しんでいる」のが、よくわかります。

こういう雰囲気とメリハリを大切にしていきたいと思います。












見ること

2010年12月15日 | ラグビーの基本
中学生は、ラグビーの基本を学ぶ時期ですが、この時期に、自分で判断することもなく、勝ちさえすれば良いというラグビーだけをしたのでは、自立した判断をできる選手に成長することはできません。

そのためには、まず、プレーや判断するための情報をキッチリ取り入れることが大切です。

よく「声を出せ」と言われると思います。
もちろん、「声を出す」「声によるコミュニケ-ション」は大切です。

ただ、それ以上に大切なのは「よく見る」ことです。

それは、ラグビーは、ディフェンスとアタックが目めまぐるしく変わるスポーツだからです。もちろん「見る」のは、前方だけではなく、対面や、モール・ラック等の密集など、目標やその周辺という意味です。

「声を出す」「聞く」という手段は、まず「見る」という行為の後に行なわれることです。

「見る」ということは、ある状況を「見る」ことで把握し、「声」という手段を用いないで意思疎通できる手段です。

つまり、選手全員が集中して「見る」ことをしていれば、「声」という手段なしでコミュニケーションできます。
すなわち「あ・うんの呼吸」です。

「見る」ということなしに、「声を出せ」と、「声」や「耳」だけでコミュニケーションを取ることだけに偏ると、プレーに本人の意思や判断がなくなり、他人の判断にまかせてばかりの選手になってしまいます。

中学生が、自立して判断でき、まとまりのあるラグビーができるためには、「よく見る」ことは非常に重要です。

鬼Tコーチより

2010年12月08日 | ラグビーの基本

鬼Tコーチから、5日の試合(特にファワード)について、次のようなコメントがありました。


FWに試合の間で鬼Tが言ったことは、

・モール、ラックサイドにポストの位置にプレーヤーが立っていない(2本目以降はOK)

・ポストに立ったプレーヤーが前に出ていない(プレッシャーを掛けれていない)

・キックオフでプレッシャーを掛けれていない

・ボールを持ち込んだプレーヤーはもう少し立って

・ボールを持ち込んだプレーヤーを孤立させない(後ろからフォローに行ったプレーヤーは前の人のプレーを見てではなく一体となって)

・ボールを持ったプレーヤーも孤立することないよう味方に声を掛けるなり引っ張って行くなりする

その他にも

・ディフェンスの際ボールを殺すこと

・ラックでのボールキープ

・走りのコース 等々


課題はまだまだありますが、この時期にしてはみんな頑張っていたしなかなか良い試合だったのではないでしょうか。


勝者になるために

2010年11月13日 | ラグビーの基本
勝者になるための心構え

1 すべての場面は5分と5分。
   タックル等、各場面で勝つか負けるかは、ハッキリした強い気持ちの持ち方。

2 自分が苦しいときは、相手はそれ以上に苦しい。決して自分に妥協しない。

3 自信を持ってプレーする。

4 最初から最後まで、勝つことを考え工夫する。
  「この程度」と妥協する人は、ベストを尽くすブレイヤーには決してかなわない。

5 試合前から自分自身で勝利への気持ちをかき立て、いきなり最初から最高の気持ちで。

6 相手の評判や見かけを気にせず、試合にのみ集中する。

7 試合開始の時に、肉体的にも心理的にも激しく。

8 幸運を引き寄せるため、100%の最善を尽くす。

9 絶えず攻撃的(ディフェンスの時も)に前に進み、そこで踏みとどまる。
  劣勢になっても、相手を見下ろし優位に立つ。

10 100%最高のプレーとは、一瞬の好プレーより、一試合を通じた最善のプレー。

チームプレ-の基本

①「前進」
ラグビーの目的はトライであり、そのために常にボールを動かし前に進む。
その基本が「前進」と「展開」です。

②「支援」(サポート)
「ボールを持たないプレーヤーは、今、何をどうしたら良いか?」
 → 「サポートできるポジションに走れ」。ただそれだけ。

③「継続」
ボールを支配し続け、サポート(支援)してもらいながらボールを前進し続ければ、必ずトライ。

④「圧力」(プレッシャー)
「相手のミスを待つ」のではなく、プレッシャーで「相手チームにミスを起こさせ」、そこから「相手のボールを獲得する」。

⑤精神(スピリット)
チームや仲間のために自分が何をできるかを考え実行する気持ち、
勝つ喜びを求めてひたすらボールを追い求める強い情熱、
強い相手や困難な場面でも決してひるまずに挑戦する闘志、
これらが自分自身でも気づいていなかった力を引き出してくれる。

声(コーリング)

①味方の意思を一つにまとめるためのコーリング

②次のプレー等、どうしたら味方のチームのためになるかを指示するコーリング

③味方のチームや相手のチームの状況(次の判断をするための、今の状況)を、味方の選手に伝えるためのコーリング


最後に、

「熱いハート(闘志)」と「クール(冷静)な頭脳」が大切。

自分たちがこれまで練習でやってきたこと、もっとも得意なことを、素直に自信をもってやっていこう。

やらずに後悔することだけは無いように。
 

イメージトレーニング(選抜選手へ) その2

2010年11月10日 | ラグビーの基本
イメージトレーニングは、自分が動いている場面を頭の中で思い描き、実際の良いプレーにつなげようとするもので、自分やチームの理想とするプレーや、これまで練習してきた様子(基本動作の反復練習もあれば、実践的な練習)をイメージします。
また、イメージには自分自身が作り出すイメージと、VTRなどの映像を用いて作り出すイメージがあります。

例えば、バックスであれば、ポストをはじめ内側の選手の有無、対面との間隔の詰め方、対面がパスした後の動き、フルバック等が入ったり相手の人数が余った状況、キック等、様々な場面について、自分や味方が、キッチリ動いてタックルで相手を倒すことやターンオーバーをイメージします。

アタックでは、ハーフのパスアウト、サインプレー、コンタクト、継続、次の球出し等の一連の動きをイメージします。

また、2次以降も含め、各場面や位置でのプレーの選択をイメージします。

フォワードなら、バックスへのサポートや連係、バッキングアップ、コンタクト後は相手を数歩押込む、地面にあるボールはかならずまたいで足をかく、きっちりダウンボールするといったことをイメージします。

その他、各自が色々なことをイメージして下さい。

イメージしてみて、自分がうまく行かなかったこと、他の人の動きが浮かばなかったこと、プレーがつながらなかった等、頭の中でうまくイメージできないことがあれば、13日(土)の全体練習で、あらためて確認しましょう。

なお、イメージするのに、7日(日)のDVDが事前にほしい人は、ブログ担当コーチまで電話してください。
数枚はすぐに渡せるよう携行しておきます。

イメージトレーニング(選抜選手へ)

2010年11月09日 | ラグビーの基本
14日の四国との試合まであとわずかとなりました。

中国選抜に入った選手たちは、健康管理に十分気をつけながら、毎日、短い時間でもいいので身体を動かそう。
※中学校のラグビー部の選手も多いと思われる四国と、そうではない中国とは、試合前の一週間を自分でどう過ごすかが結構大切です。

さて、全体練習はありますが、日曜日までの過ごし方の一つとして、毎日のイメージトレーニングを是非大切にしてください。イメージトレーニングには、ある意味、通常の練習以上の効果があります。


イメージトレーニングの目的や効果は次のとおりです。

イメージトレーニングは、自分が動いている場面を頭の中で思い描き、実際の良いプレーにつなげようとするものです。
一般的なイメージトレーニングは、自分やチームの理想とするプレーをイメージします。
もうひとつのイメージトレーニングは、自分が実際に動いていることを思い描く点では同じですが、思い描く中身は、これまで練習してきた様子を振り返る方法です。
たとえば、基本動作の反復練習もあれば、実践的な練習もあります。それら一つひとつを思い起こすことで、これだけ練習を積んだという自信のようなものが沸いてくるはずです。
また、練習を振り返ることで、自分の長所や短所をあらためて確認でき、試合での効果的な戦術の組み立てが見えてきます。

イメージには自分自身が作り出すイメージ(試合展開をイメージするのに役立つ)と、VTRなどの映像を用いて作り出すイメージ(個人の技術を向上させるのに役立つ)がありますが、あせらずに、いいイメージを毎日反復するなど、継続することが大切です。

顔は覚えているが名前が出てこないことがよくあるように、脳が記憶する情報量は、画像などのイメージが圧倒的に大きいです。そのイメージを実験と同じように記憶し無意識に実行する力もあります。このイメージの力を強めて能力アップし、試合で実行することを目指すのがイメージトレーニングです。イメージの鮮明度の高さ=リアリティと言えます。

つまり、イメージする時には鮮明度が大切です。鮮明度が高まってくると、ある動作をイメージするとき、それに付随する環境の感覚(周りの選手等)もリアルに感じられるようになります。

初めて体験する出来事に会うと、人間の脳はそれにどのように対処してよいかわからず混乱します。特に試合中には、そういったことがよく起こるのが当たり前です。
しかし試合や練習での経験数には限界があるので、ここでもイメージの力を利用します。
つまり、試合中に起こり得る場面をたくさんイメージすることで、試合中の混乱を少なくするのです。イメージの鮮明度が高まれば、かなりのリアリティを味わえますし、本番前にイメージでリハーサルしておけば、脳はその場面での解決法をしっかりと学習してくれています。
とっさの判断の際には、必ず有効です。


特に中学生は、そのスポーツでの経験数が絶対的に少ないので、イメージによって体験数を増やす必要性があります。
ただ、何でもそうだと思いますが、イメージトレーニングでも1回やって終わりにするのではなく、心に焼きつけるくらい何度も繰り返し行う必要があります。

イメージトレーニングは、自分自身を見つめ直すトレーニングとも言えます。
理想を追うのではなく、現実的に自分やチームに何ができるか、何をすれば自分やチームの能力をより生かせるのか、といったことを確認する。
ぜひ試してもらいたいイメージトレーニングです。

誰でも気持ちは揺れ動きます。苦しい場面や追いつめられた場面で気持ちが乱れたときに、自分で気持ちをコントロールし、立て直せる選手が、ここ一番に強い選手です。

試合の前にも、冷静に自分の気持ちを見つめる時間を作りましょう。

緊張やあせり、不安、試合にかける思い、そんなさまざまな気持ちの中で100%の力を発揮できるかどうかを自分に聞いて下さい。自信を持って「イエス」と言える。そんな強い心を持って試合にのぞみましょう。
心を制するものは、技・体も制する
のです。

タフであること

2010年10月21日 | ラグビーの基本
タフとは「粘り強い」という意味で、体力的なタフと、精神的なタフに分けられます。

体力的なタフとは、ただ体が大きく力が強いというのではなく、組織的に動き続けることができるということです。
大きくて、足が速くて、運動神経が優れていても、ゲームの先を読む力や判断力が劣れば運動量が減ります。また、相当な力の差があれば別ですが、試合中いつも相手の機先を制することができるとは限りません。相手に機先を制されたときに、どう耐え、どう切り返すかが重要なポイントです。

精神的なタフとは、単発的な「気合」ではなく、不屈の闘志を持ち続けることです。
もっとも大切なのは、闘志の持続で、いかなる状況でも自己を冷静にコントロールし、挑戦し続けることです。

ラグビーには、active(能動的)な動きと、passive (受動的)な動きがありますが、試合の半分は passive(受動的)なものという意識が重要です。
ラグビーにおける受身とは相手の攻撃に堪えることだけではなく、耐えてからの切り返しを含んでいます。

タックルでは、攻撃を食い止めるだけでなく、反対に味方の攻撃へつなげるタックルが必要です。
味方の後方へキックされた場合は、相手が自ら攻撃を放棄したチャンスであり、キャッチした後で、防御に戻った選手で反撃すれば、最初にキックした相手は、すぐに受身になります。
いつも防御からの反撃を考えていなければなりません。

反撃の原動力は、信念を持ちあきらめない気持ちです。相手の攻撃をしっかり受け止め、逆に反撃に転じる心がけが大切で、そのためには攻撃を常にイメージしていなくてはいけません。

相手の攻撃はいつか切れる(味方が切る)ので、そのときに直ちにカウンターアタックできるよう、心と体の準備をしていないと反撃は成功しません。

しつこくプレッシャーをかけミスを誘うのは、受身の中でのプラス志向です。

相手の弱点を見抜くことも勝負のひとつです。人間としての思いやりと、勝負における冷たさ・厳しさは別のものです。

試合前のかけ声が、「絶対に勝つ」ではなく「負けない」なら、無用な荒々しさが消え、足が地についた着実なプレーができます。
守ることに集中しながら、相手のミスを引き出し、ターンオーバー(寝返り)の機会を待ち反撃する、タフなラグビー(負けないラグビー)が大切です、

タフとは、ただ力が強いことを言うのではありません。忍耐強く、打たれ強く、粘り強いディフェンスの後で激しく反撃するような不屈のしたたかさをいいます。

走ること

2010年10月21日 | ラグビーの基本
走力をつけ、走ることに自信を持つことが、よいプレーやラグビーを楽しむことにつながり、結果的に勝利を得ることができます。

「走り勝てば試合に勝てる」という単純な原則を無視して、いくら「絶対勝つぞ」などと叫んでも、走り負けたら試合には勝てません。
戦術やかけ引きは当然必要ですが、まず走ることの大切さをよく理解する必要があります。

練習の時から走ることに集中し、自信をつけることを心がけよう

走ることは、点である一つ一つのプレーをつなげることであり、そのためには有効に走ることが大切です。

スタート
素早く立ち上がり、低い姿勢で構え、その動きの中で、色々と判断し、低い姿勢で一気に加速する。
コース
サポート、プレッシャー、バッキング等、味方と相手の関係から刻々と変化する状況に柔軟に対応する。
イマジネーション
味方や相手の動きやプレー、浅め目・深め等、常に先の展開を予想して対応する。

イマジネーション不足で、スタートが悪く、走るコースも悪いのでは、自分はいくら一生懸命走っているつもりでも、とてもよく走っていると言えません。

ラグビーというスポーツでは、「走る」「休む」の繰返しではなく、「走る」「プレーする」をスピーディに繰返す必要があります。

走ることに自信がつくと、ゲーム展開の先を読む余裕ができ、結果的に力の使い方(走るコースも含め)に無駄が無くなり、ラグビーが面白くなってきます。

ラグビーでパフォーマンス(自分を表現)するには、まず表現するラグビーのイメージをつくり出さなければいけません。
そのイメージをつくり出す第一歩が走ること、ゲーム中は走り回ることです。

イメージトレーニング

2010年09月22日 | ラグビーの基本
このブログでも、よくイメージトレーニングするように書いています。

ラグビースクールの中学生は週2回の練習で、試合数も多くはありません。要するに、ラグビーというスポーツの経験数が絶対的に少ないのが現実です。
このため、イメージトレーニングによって体験数を増やすことが大切です

部活動で毎日ラグビーをやっているチーム、いわゆる上手な選手との差を縮めていくためには、イメージトレーニングで縮めていくことが一番良い近道と言えます。
ただ、練習で何回も反復するのと同じで、イメージトレーニングも1回やって終わりにするのではなく、心に焼きつけるくらい何度も繰り返し行う必要があります。

つまり、試合中に起こり得る場面やプレーをたくさんイメージすることで、試合中の混乱を少なくするのです。
イメージが鮮明ならば、かなりのリアリティを味わえますし、本番前にイメージでリハーサルしておけば、脳はその場面での解決法をしっかりと学習しています。とっさの判断などにも有効だと思います。

ただ「優勝して喜んでいる」とか「胴上げをしてもらっている」というイメージの仕方では、なんのトレーニングにもなりません。
大切なことは「上手くできた状況をイメージする」ことです。つまり、パス、タックル、スイープ、サインプレーなどが完全にできている状況をイメージすることが大切です。
とにかく、「上手くやれている状況をイメージする」ことがポイントです。


あるブログに書いてあった元ジャパンの堀越正巳選手(SH、現立正大学監督)の話です。参考にしてください。

試合前はとにかく良いイメージをもつように意識しています。それも、ただのイメージではなくて感情が伴うイメージです。
たとえば、イメージの中でいいパスが出せて気持ちがいいとか、相手をタイミングよくタックルできてスッキリしたとか。イメージ同様にそのときの感情も大切にしているんです。
そうすると実際の試合のときにもこの感情を味わいたいという欲求が高まってくるんですよ。
それと僕のイメージの特徴は、寝る前に試合全体のイメージを作るんです。
キックオフから始まって、モールやラックを含めたイメージなんです。イメージの中でスクラムハーフとしての自分を自在に動かしてみるんです。

さらに試合当日グラウンドに入ってウォーミングアップをするときに、自分のプレーを実際に自分の体を使ってイメージをするんですね。
実際に手を使ってボールをキャッチするイメージをして、実際に体重移動してパスだしするイメージを何度も体を使って繰り返すようにしています。




ディフェンス3 (タックル)

2010年07月05日 | ラグビーの基本
 ボールを取り合い、プレッシャーを加えてミスを誘っても、なお攻撃される場合に、初めてタックルで防ぎます。
 タックルのポイントはこれまでも説明しており、ここではいくつかのアドバイスを付け加えます。

 一般に、ボールを持ったプレーヤーが相手を抜く場合、外側よりも内側を抜く方が簡単(簡単に思える)といわれています。
 そこでタックラーは、常に相手プレーヤーのやや内側の肩のあたりに自分の上体(肩)を持っていき、(容易に内側を抜かせないように固めておいて、)より困難な外側を抜かせるように相手に仕向けることです。
 ※逆に、内側を抜かせるよう仕向けることもありますが、外側を抜くように仕向ける方が一般的。

 タックルは、やはり低い方が効果があると思います。
 膝を固定してしまえば誰も動くことが困難になります。特に相手が動いている時に低いタックルをすれば、必ずグランドに倒すことができます。
 相手をグランドに叩きつけて倒すことが、相手のボールコントロールを失わせる最良の方法です。
 例えば、ボールを持っているプレーヤーが動かずふんばっても、低いタックルで激しく当たれば、そのプレーヤーを倒すことは可能です。グランドに倒れれば、ボールを置いて一時ボールから離れなければなりません。

 相手の重心より高い位置にタックルすると、確かにボールを殺すことができる場合もありますが、一方で、相手を倒すこともできず、楽々とボールをコントロールされたり、ハンドオフされたりすることも多いと思います。

 やはり、基本は低いタックルです。

 タックルに飛び込む場合、相手プレーヤーの手や足や顔を見るだけでは不十分で、絶対に目を離してはいけないのは、相手プレーヤーの短パンです。
 タックルは、相手プレーヤーの短パンを目掛けて、十分に踏み込み、まず太ももの上部にあたり、相手を押し込みながらヒザを締め付けるのが、最も効果的で最良のタックルです。

ディフェンス2 (プレッシャー)

2010年07月02日 | ラグビーの基本
ボールの奪い合いの結果、何とか相手がボールを獲得した場合に、次にこちらがするべきことは、まず相手にミスを起こさせることです。

どういう時にミスが起きるかですが、
まずは、相手の時間を無くして(余裕を無くして)判断を狂わせる
次に相手の動けるスペースを無くし、相手の個々のスキルを使わせない

ことによって、ミスが起こることが多くなります。

ラインディフェンスは、相手にプレッシャーをかけながら出ていきますが、ゆっくりとしたスピードで攻撃ラインにプレッシャーを加えていくのでは無く、ライン全体で早い出足で前に出て、パスされたらすぐにコースを変え、次のターゲットに向かうことが大切です。

相手プレーヤーが確実にボールのパスを完了するまでは、早く厳しいプレッシャーで追い詰めていきながら、予測されるターゲットに向い次々とコースを変えて行くディフェンスが必要です。

「ボールを持っているプレーヤーを先ず倒せ」、「ボールがパスされたら、そこで終わりではなく次のプレーヤーを狙え」

ディフェンス1 (ボールの取り合い)

2010年06月29日 | ラグビーの基本
6月12日のブログに次のようなことを書きました。

ディフェンスのポイントは次のような4つです。

①ボールの取り合いで、相手に生きたボールを出させない。
②相手がアタックする時間(余裕)とスペースを無くし、ミスを起こさせる。
③相手の前進をゲインラインまでに止めて、ボールを継続させない激しいタックル。
④最後に、相手がディフェンスラインを突破して来た時のカバーディフェンス。
次回以降、以上の4つについて書きます。

かなり間が開きましたが、今日からこの4つについて書いていきます。

まず一番大切なのは、ボールの取り合いです。
ボールを取ってしまえばいうことはありませんが、結果的に相手のボールになったとしても、相手に生きたボールを出させないことがポイントです。

相手をタックルで倒すか、ボールをダウンボールさせることができれば、相手の前進が止まり、ボールコントロールがしやすいモールが少なくなる。これがまず第一にねらうことです。
もし相手をタックルで倒すことができなければ、次にすることは、ボールを持った相手を味方の方に向かせることです。

そして、様々な方法でボールを取りに行きます。例えば、
・ボールと相手の上半身の間に腕をネジ入れてボールをもぎ取る。
・ボールを持っている相手の腕を引き離する
・例えボールがもぎ取れなくても、ボールを持った相手と共に倒れる。

この様にしても、なおボールを持った相手がしっかり守られ、ボールを獲得できないような場合は、次の2つのような方法があります。
・モールを押し込み、相手モールをバラバラにするよう仕掛けるか、押し込んで少しでもモールを後退させる。
・相手に押し込まれない最小限の人数でモールを支え、他のFW選手はオフサイドに注意しながらポストに立ち、ボールが相手に出た瞬間に強烈なプレッシャーを加える。

ラックでは、必ずボールを越えて行くか、ボールをまたいで相手プレーヤーを押し込んで後退させます。

地上にボールが転がっているような場合に、もし、相手がボールを拾い上げようとしたら、味方側は低い姿勢でボールに向かって相手にぶち当たっていき、相手よりも先にボールに仕掛けるよう試み、相手の前進する力を抑えてボールを確保します。
ボールが空中にある時は、先ずボールの落下地点に早く行き、ボールに向かって飛び上がり相手よりも先にボールを手に入れるっよう頑張ります。

一番大切なのは、相手よりも早く、低く、そして先にボールに仕掛け、押込むことです。

ディフェンス その1

2010年06月12日 | ラグビーの基本
ラグビーの基本は、次の4つです。(4月頃のブログで、チームプレーの基本として書きました。)

「前進」「サポート(支援)」「継続」「プレッシャー(圧力)」

 このうちディフェンスに特に関係して大事なことは「プレッシャー」です。

 プレッシャーの大切さをチーム皆が理解して、実行すれば、必ず強いチームになり、相手がいくら強くても、恥ずかしいような試合には決してなりません。

 実際の試合では、一つ一つのタックルについて言われることが多いと思いますが、タックルはあくまでも「プレッシャー」の最後の締めくくりで、実際はタックルに至るまでの、チーム全員のプロセスが大切です。
 
 プレッシャーは、先ず相手とのボールの取り合いから始まります。
 例えば、モールなどで相手にボールを取られそうになっても、そこでボールの取り合いをあきらめずに全力でボールを取り返そうと努力すれば、相手に生きたボールを出させません。フォワードの大切な仕事です。

 もし、仮に相手にボールを取られても、簡単に出させなければ、アタックする相手から、アタックするまでの時間(余裕)やスペースを無くすことにつながり、味方のバックスをはじめ次のディフェンスが非常にやりやすくなります。

 さらに、相手がアタックする時間(余裕)やスペースを無くせば、相手がミスをしやすくなります。

 このようなプレッシャーを加えて、それでも相手がミスせず前進してきた時に、初めて個々のタックルが必要となります。
 タックルは、特にゲインラインの相手側で相手の前進を止めることが大切です。

 さらに、最初のディフェンスが突破された場合には、カバーディフェンスが必要になります。

このように、ディフェンスのポイントは次のような4つです

①ボールの取り合いで、相手に生きたボールを出させない。

②相手がアタックする時間(余裕)とスペースを無くし、ミスを起こさせる。

③相手の前進をゲインラインまでに止めて、ボールを継続させない激しいタックル。

④最後に、相手がディフェンスラインを突破して来た時のカバーディフェンス


次回以降、以上の4つについて書きます。


そろそろ本気に! 2年生へ

2010年06月01日 | ラグビーの基本
最近の岡山チームの試合は、大体半分(6人くらい)が2年生です。
一方、広島チームも同様です。

この内、3年生を比べると、岡山も広島も似たような力だと思います。

ただ、2年生を比べると、広島と岡山の2年生には、現在のところ大きな差があると思います。
それは、いわゆるラグビーの技術、テクニックに差があるのではありません。テクニックは決して負けていないと思います。

当たりの強さを言っているのでもありません。確かに広島の2年生の方がコンタクトは激しいと思います。ただ、それはたいしたことではありません。

それでは何が違うか

一番違うのは、ラグビーに向き合う気持ち、真剣さだと思います。
真剣さに基づいた、あたりの強さ、一歩でも前に進もうとするプレー、絶対に勝つという強い気持ちです。
これは決して試合に出る選手だけでなく、広島の2年生皆から感じられます。

「いや真剣にやっている」「忙しい部活動と調整しながらラグビーも本気でやっている」と怒る中学生もいると思います。でも、試合の場や練習の場に立ったとき、やはり、まだまだ物足りなさを感じます。
グラウンドに来てラグビーをやるのは当たり前です。
「本気で」やらなければいけません。
その点、岡山の2年生には、練習中から試合まで、広島と比べるとまだまだ甘いと思います。(ただ、これは2年生だけのせいではなく、3年生によるものかもしれません)

広島のチームは、おかしな試合をすると、すぐに(自主的な?)走り込みをしています。
ラグビーが格闘技である以上、そういうことも必要かもしれません。
ただ、ブログ担当コーチは、このようなことは好きではありません。
そのような走り込みをする以前に、試合では、自分の持てる力と、真剣な気持ちを出し尽くしてほしいと思います。


2年生は、チームにおける自分の立場を理解するのはもちろん、来年1月に新チームになった時に中国地方の中心選手になるためにも、そろそろ本気にならなければいけません。

関西大会で良い試合をするには、2年生全員の本気の力が必要です。
そして、それが自分自身の本当の実力アップにつながります。

6月13日(日)の広島ラグビー祭では、3年生の中心選手の一部がどうしても参加できません。(2年生で参加できない人もいますが)

ただ、このことは、2年生が代わりに(失礼な言い方ですが、現在の力では3年生の「代わり」です)試合に出ることができ、2年生にとっては大きなチャンスです。
公式戦の舞台で、自分が本気になり、自分の力を試すことができます。

7月末の関西大会に向けて、これからの練習や試合の場で、2年生は本気になろう

勝者になるためには?

2010年05月21日 | ラグビーの基本
勝者になるためには

1 すべての場面は5分と5分。
  勝者と敗者の違いは、ハッキリした、強い気持ちの持ち方。

2 自分が苦しいときは、相手はそれ以上に苦しいと考える。

3 自信を持って行動する。

4 いつも勝ことを考え、そして成功する。
  「この程度」と妥協する人は、常にベストを尽くすブレイヤーには決して通用しない。

5 どんな試合の前でも、自分自身で勝利への気持ちをかき立てる。
  試合前の一週間は、すべてのプレーヤーが、「怠けたり」しない。
  そうすれば、試合当日、いきなり最初から最高の成果を上げられる。

6 決して自分自身に妥協することなく、極限まで鍛える。

7 相手の評判や見かけを気にせず、試合にのみ集中する。

8 試合開始の時には、肉体的にも心理的にも激しく。

9 幸運(ラッキーなプレー)を引き寄せるため、100%の最善を尽くす。

10 思い通りの試合通びができない時、自分自身が疲れた時こそ、一層の努力をする。

11 絶えず攻撃的に、前に進み、そこで踏みとどまる。
  劣勢になっても、相手を見下ろし優位に立つ。

12 100%最高のプレーとは、一瞬の好プレーではなく、一試合を通じた絶え間ない最善のプレー。