徒然草

つれづれなるままに、日々の見聞など、あれこれと書き綴って・・・。

映画「ザ・マミー / 呪われた砂漠の王女」―神話に封印された邪悪な王女の復活―

2017-08-20 12:00:01 | 映画


 往年のモンスター映画「魔人ドラキュラ」 (1931年)、「フランケンシュタイン」(1931年)などを製作してきたユニバーサル・ピクチャーズが、全く新しいスタッフとキャストの手によって生まれ変わった。
 その栄えある「ダーク・ユニバース」の第一弾がこの作品だ。

 中東の広大な砂漠から、現代のロンドンに隠された地下迷宮を舞台に、古代神話に封印された邪悪なる王女の復讐と、壮絶な戦いが描き出されていく。
 1932年のホラー映画「ミイラ再生」が、アレックス・カーツマン監督によって、アクション・アドベンチャー大作として新しく生まれ変わった。


中世ロンドンの地下深く・・・。
十字軍としてエジプトに遠征した修道士の棺に、妖しく光るオシリス石が隠され、長いこと保管されていた。

古代エジプト・・・。
強く美しい王女アマネット(ソフィア・ブテラ)は、ファラオから次期女王の座を約束されていた。
しかし、ファラオに新しい息子が産まれたことで、その約束が破られる。
絶望したアマネットは、“死者の書”に記された魔術を使って、死の神セトと契約を交わすのだ。
アマネットの瞳は4つになり、ファラオとその息子を殺害するが、セト神を甦らせる儀式の途中で捕えられる。
アマネットは生きながらミイラにされて棺に封印され、激しい怒りと権力への欲望をため込んだまま、都から遠く離れた中東の地で、歴史とともに地下深く埋められた。

・・・それから5000年後の現代、中東の戦闘地帯で、古代から眠る宝探しをしていた米軍関係者のニック(トム・クルーズ)と考古学者ジェニー(アナベル・ウォーリスは、巨大な地下空洞で謎の棺を発見する。
その棺を調査のため英国に空輸中、飛行機はロンドン郊外に墜落する。
ニックはどうなったか。(実は生きていた。)
棺に入っていたのは古代エジプトの王女アマネットで、彼女は復讐に燃えて現代に蘇った・・・。
そして・・・。

物語は複雑だ。
モンスター研究の秘密組織の暗躍などを交え、高速で展開していく。
「インディ・ジョーンズ」のジェットコースター思わせるような展開で、息つく暇もない。
肝心のマミー(ミイラ)を怖がっている暇とてなく、ニックと秘密組織のリーダー(ラッセル・クロウ)との対決があり、アマネットはセトに捧げる器となる人間にニックを選び、彼の命を奪おうとするのだ。

トム・クルーズはここでは3枚目だが、意外にはまっている。
ニックとジェニーのロマンスも描かれるし、ニックとアマネットとの1対1の戦いも見ものだ。
復讐に燃えるミイラが現代に蘇る。
それだけでもドラマ性は十分だ。
荒唐無稽なフィクションと解っていても、ワクワク、ドキドキする物語の展開から目を離すことができない。
アレックス・カーツマン監督アメリカ映画「ザ・マミー / 呪われた砂漠の王女」は、この夏の暑さを吹き飛ばすにはもってこいの作品だ。
そのつもりで見れば面白さもこの上なしだ。
夏映画を制するのは、ひょっとしたら、このトム・クルーズとモンスターとの壮絶バトルを描いた、人類の存在をかけた(?!)アドベンチャー映画かも知れない。
       [JULIENの評価・・・★★★☆☆](★五つが最高点
次回はフランス・ベルギー合作映画「少女ファニーと運命の旅」を取り上げます。


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2 コメント

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そうでしたか・・・ (Julien)
2017-08-23 16:58:15
感覚的な部分もあって、映画を全体的にとらえると、必ずしも完全には一致しないことも、しばしばあるものなんです。
★4つでもと思いましたが、ここはあえてちょっと辛くしました。
★3つは、まあよい評価のつもりです。
根拠を論じる詳細な映画論をとなると、ここでは余裕がありません。
評価と感想は、それぞれどうしても個人差が生じるものです。
ここは、あくまでも私個人の感想です。
作品の方はそれなりに面白かったんです。はい。
返信する
壮大な娯楽作品 (茶柱)
2017-08-20 23:02:54
なのですね。
でも文章がべた褒めなのに、意外に★が辛口・・・。
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