海の向こうのアメリカから、凄まじい(?!)映画が日本にやってきた。
クリストファー・ノーラン監督の、その名も「ダークナイト」だ。
とにかく、凄い‘奴’なのだ。
正義か邪悪か。善か悪か。生か死か。
理由もなく、理屈もなく、ただ退屈を紛らすために、‘極悪非道な犯罪’をおもちゃに遊び狂う男がいる。
平和を蔑み、愛を嘲笑い、破滅してゆく世界を見ることだけに、悦びを感じる男だ。
その男の名は、ジョーカーだ。
白塗りの顔に、耳まで裂けた赤い口、魂をえぐるように鋭く突き刺さる眼差しは、生まれ変わっても忘れられない。
このかつてない、イカれた‘最上級’の悪党が、この映画「ダークナイト」に登場する、バットマン最凶の敵なのだ。
クリストファー・ノーラン監督は、ジョーカーこそは、映画史上で究極の大悪党だと断言する。
彼が犯す罪には目的がない。
目的がない?そんなことってあるのか。
恐るべき破壊者には、そんな自分自身の残忍な性質が楽しくて仕方がない(?!)。
ハデで突飛な存在の、しかも現実味のある悪党が誕生した。
凶悪の主人公に扮するのは、この作品完成後に急逝したヒース・レジャーである。
彼は、セックス・ピストルズのジョニー・ロットンをイメージした衣装で登場し、まるで血管を破裂させているような戦慄の演技を見せる。
そして、作品全編に、異常なまでの高いテンションと、ただならぬ緊張感を漂わせているのだ。
莫大な制作費を注ぎ込み、全編にわたって繰り出される、これはまた度肝を抜く、息つく間もないほどのスーパーアクションの連続である。
次に何が起るか、誰も予測できない。
もう、それは恐怖だ。
しかし、その恐怖がいつの間にか快感に変ることも・・・?
ここは、ジョーカーの誘いの文句につい乗せられてしまいそうだ。
「狂っちまうぜ、オレといっしょに。こんな世の中は、すべてジョークさ」
・・・お前がわたしを殺すか。私がお前を殺すか・・・。
強盗、殺人、爆破、空中戦、カーチェイスなど、次から次へと展開する、スケールアップされた超絶のアクション・シークエンスが、全編に渡って繰り出されるのである。
これは、本当に凄いのなんのって・・・!
映画館が揺れているような・・・。
ドキドキハラハラで、あっという間の2時間32分だ。
映像は、あくまでもシャープで、感心するほど切れ味は鋭い。
さすが、映画の世界もここまでやるか。
大幅に創りかえられたゴッサム・シティー、生身の肉体がぶつかり合う格闘シーン、容赦なき命のやりとり、二重三重にひっくりかえる展開で、クライマックスが幾度も訪れるような、かなり密度の濃いストーリーと・・・、それらは、人が恐れながらも‘魅了’される“悪”というダークなテーマと、大人が心を奪われるいわゆるエンターテイメントの結合があるのだろう。
ノーラン監督のこの壮大な企みが、ヒーロー・アクション・エンターテイメントに、新たな歴史を刻むというのか。
史上最凶のジョーカー、良くも悪くもとにかく傑出した存在感だ。
映画を観ていて、驚愕の連続で、身体のあちらこちらが本当に(?)痛くなったようだった。
ゴッサム・シティーに、究極の悪が舞い降りた。
ジョーカー(ヒース・レジャー)と名乗り、犯罪こそが最高のジョークだと不敵に笑うその男は、今日も銀行強盗の一味に紛れ込み、彼らを皆殺しにして大金を奪った。
この街を守るのは、バットマン(クリスチャン・ベール)だ。
バットマンは、ジム・ゴードン警部補(ゲイリー・オールドマン)と協力して、マフィアのマネーロンダリング銀行の摘発に成功する。
それでも、日に日に悪にまみれていく街に、一人の救世主が現れる。
新任の地方検事ハービー・デント(アーロン・エッカート)だ。
正義感に溢れるデントは、バットマンを支持し、徹底的に犯罪撲滅を誓う。
資金を絶たれて悩む、マフィアのボスたちの会合の席に、ジョーカーが現れる。
「オレがバットマンを殺す」
条件は、マフィアの資産の半分だ。
しかし、ジョーカーの真の目的は金ではなかった。
ムカつく正義とやらを叩き潰し、高潔な人間を堕落させ、「世界」が破滅していく様を、特等席でとくと楽しみたいだけのことなのであった。
現金の札束が、ピラミッドのようにうずたかく積み上げられていて、笑いながらそこに平然と火を放つ・・・。
ジョーカーの仕掛ける、生き残りゲームが始まる。
開幕の合図は、「正体を明かさないなら、毎日市民を殺す」という、バットマンへの脅迫だった。
メインイベントは、暗殺のオンパレード・・・。
市警本部長を暗殺し、市長を狙撃するのだが失敗する。
代わりに、市長をかばったゴードンが銃弾に倒れる。
ところが、ハービー・デントは、バットマンは自分だと発表し、ジョーカー逮捕の囮になる。
猛スピードで激走するトレーラーから、バズーカ砲で撃ちまくるジョーカー・・・。
それを、バットポッドで追うバットマン・・・。
とうとう二人は、宿敵同士、正面から向き合った。
一騎打ちの結末は、暗黒の騎士(ダークマン)バットマンの勝ちかと思われた。
しかし、それはジョーカーの用意した、悪のフルコースの始まりに過ぎなかった・・・。
クリストファー・ノーラン監督のアメリカ映画「ダークナイト」の評価は、大きく別れるだろう。
このスーパー・アクションドラマは、スピーディーな展開と、全編に流れる音楽といい、ひとつひとつのカットの切れ味といい、確かに申し分ない。面白いことは面白い。
ただし、いささか馬鹿馬鹿しい、荒唐無稽な話であることを除けば・・・である。
悪ふざけのギャグとしても、ここまで徹底すると・・・。
まあ、このところの、厳しい暑さぐらいは吹き飛ばしてくれるだろう。
クリストファー・ノーラン監督の、その名も「ダークナイト」だ。
とにかく、凄い‘奴’なのだ。
正義か邪悪か。善か悪か。生か死か。
理由もなく、理屈もなく、ただ退屈を紛らすために、‘極悪非道な犯罪’をおもちゃに遊び狂う男がいる。
平和を蔑み、愛を嘲笑い、破滅してゆく世界を見ることだけに、悦びを感じる男だ。
その男の名は、ジョーカーだ。
白塗りの顔に、耳まで裂けた赤い口、魂をえぐるように鋭く突き刺さる眼差しは、生まれ変わっても忘れられない。
このかつてない、イカれた‘最上級’の悪党が、この映画「ダークナイト」に登場する、バットマン最凶の敵なのだ。
クリストファー・ノーラン監督は、ジョーカーこそは、映画史上で究極の大悪党だと断言する。
彼が犯す罪には目的がない。
目的がない?そんなことってあるのか。
恐るべき破壊者には、そんな自分自身の残忍な性質が楽しくて仕方がない(?!)。
ハデで突飛な存在の、しかも現実味のある悪党が誕生した。
凶悪の主人公に扮するのは、この作品完成後に急逝したヒース・レジャーである。
彼は、セックス・ピストルズのジョニー・ロットンをイメージした衣装で登場し、まるで血管を破裂させているような戦慄の演技を見せる。
そして、作品全編に、異常なまでの高いテンションと、ただならぬ緊張感を漂わせているのだ。
莫大な制作費を注ぎ込み、全編にわたって繰り出される、これはまた度肝を抜く、息つく間もないほどのスーパーアクションの連続である。
次に何が起るか、誰も予測できない。
もう、それは恐怖だ。
しかし、その恐怖がいつの間にか快感に変ることも・・・?
ここは、ジョーカーの誘いの文句につい乗せられてしまいそうだ。
「狂っちまうぜ、オレといっしょに。こんな世の中は、すべてジョークさ」
・・・お前がわたしを殺すか。私がお前を殺すか・・・。
強盗、殺人、爆破、空中戦、カーチェイスなど、次から次へと展開する、スケールアップされた超絶のアクション・シークエンスが、全編に渡って繰り出されるのである。
これは、本当に凄いのなんのって・・・!
映画館が揺れているような・・・。
ドキドキハラハラで、あっという間の2時間32分だ。
映像は、あくまでもシャープで、感心するほど切れ味は鋭い。
さすが、映画の世界もここまでやるか。
大幅に創りかえられたゴッサム・シティー、生身の肉体がぶつかり合う格闘シーン、容赦なき命のやりとり、二重三重にひっくりかえる展開で、クライマックスが幾度も訪れるような、かなり密度の濃いストーリーと・・・、それらは、人が恐れながらも‘魅了’される“悪”というダークなテーマと、大人が心を奪われるいわゆるエンターテイメントの結合があるのだろう。
ノーラン監督のこの壮大な企みが、ヒーロー・アクション・エンターテイメントに、新たな歴史を刻むというのか。
史上最凶のジョーカー、良くも悪くもとにかく傑出した存在感だ。
映画を観ていて、驚愕の連続で、身体のあちらこちらが本当に(?)痛くなったようだった。
ゴッサム・シティーに、究極の悪が舞い降りた。
ジョーカー(ヒース・レジャー)と名乗り、犯罪こそが最高のジョークだと不敵に笑うその男は、今日も銀行強盗の一味に紛れ込み、彼らを皆殺しにして大金を奪った。
この街を守るのは、バットマン(クリスチャン・ベール)だ。
バットマンは、ジム・ゴードン警部補(ゲイリー・オールドマン)と協力して、マフィアのマネーロンダリング銀行の摘発に成功する。
それでも、日に日に悪にまみれていく街に、一人の救世主が現れる。
新任の地方検事ハービー・デント(アーロン・エッカート)だ。
正義感に溢れるデントは、バットマンを支持し、徹底的に犯罪撲滅を誓う。
資金を絶たれて悩む、マフィアのボスたちの会合の席に、ジョーカーが現れる。
「オレがバットマンを殺す」
条件は、マフィアの資産の半分だ。
しかし、ジョーカーの真の目的は金ではなかった。
ムカつく正義とやらを叩き潰し、高潔な人間を堕落させ、「世界」が破滅していく様を、特等席でとくと楽しみたいだけのことなのであった。
現金の札束が、ピラミッドのようにうずたかく積み上げられていて、笑いながらそこに平然と火を放つ・・・。
ジョーカーの仕掛ける、生き残りゲームが始まる。
開幕の合図は、「正体を明かさないなら、毎日市民を殺す」という、バットマンへの脅迫だった。
メインイベントは、暗殺のオンパレード・・・。
市警本部長を暗殺し、市長を狙撃するのだが失敗する。
代わりに、市長をかばったゴードンが銃弾に倒れる。
ところが、ハービー・デントは、バットマンは自分だと発表し、ジョーカー逮捕の囮になる。
猛スピードで激走するトレーラーから、バズーカ砲で撃ちまくるジョーカー・・・。
それを、バットポッドで追うバットマン・・・。
とうとう二人は、宿敵同士、正面から向き合った。
一騎打ちの結末は、暗黒の騎士(ダークマン)バットマンの勝ちかと思われた。
しかし、それはジョーカーの用意した、悪のフルコースの始まりに過ぎなかった・・・。
クリストファー・ノーラン監督のアメリカ映画「ダークナイト」の評価は、大きく別れるだろう。
このスーパー・アクションドラマは、スピーディーな展開と、全編に流れる音楽といい、ひとつひとつのカットの切れ味といい、確かに申し分ない。面白いことは面白い。
ただし、いささか馬鹿馬鹿しい、荒唐無稽な話であることを除けば・・・である。
悪ふざけのギャグとしても、ここまで徹底すると・・・。
まあ、このところの、厳しい暑さぐらいは吹き飛ばしてくれるだろう。
そう思ってみると、面白いものです。
ええ、ただそれだけです。
まあ、あとは何もなくっても、それでいいかって・・・。(笑)はい。
しかもやっぱり、かなりしっかり見てらっしゃって。ちょっとビックリしました。
元がコミックですから、暑気払いに見るのが正解なのでしょうね。