徒然草

つれづれなるままに、日々の見聞など、あれこれと書き綴って・・・。

映画「彼が二度愛した S」―危険な騙しあい―

2008-11-12 07:00:00 | 映画
この作品は面白かった。
ドラマの構成に、多少無理をしているところはあるが、そこは大目に見るとして・・・。
マーセル・ランゲネッガー監督の、現代人の心理をついたラブ・サスペンスだ。
官能とスリルが交錯する、夜の世界の片隅で・・・。
携帯やメールに依存し、人との繋がりが実感できなくなってしまった現代人は、今という時代を生きる中で、誰もが抱える不安とか孤独を、一瞬にして消し去ってくれる友が現れたら、人はどう変わるだろうか。

平凡な日常、孤独な夜、それを埋めようと彼女を愛した。
・・・しかし、男は気づいた。
すべては罠だったのだ。

ニューヨクの孤独な会計士、ジョナサン(ユアン・マクレガー)は、ある日弁護士のワイアット(ヒュー・ジャックマン)と出会い、エグゼクティブのためにだけ存在する、会員制の秘密クラブを知る。
電話で合言葉を告げるだけで、男女共に夜の相手と会えるのだ。
ジョナサンは、美しく優雅な女たちとの、ホテルでの一夜限りの情事にはまっていく。

そんなある日、以前地下鉄で見かけ、一目惚れした、名前が“S”から始まることしか知らない、ミステリアスな女性(ミシェル・ウィリアムズ)と秘密クラブで再会し、本気の恋に落ちていく。
やがて、心のつながりを求め合い始めた二人であったが、彼女は突然ホテルから姿を消した。
そして、部屋には血痕が・・・。
実は、それがワイアットの仕掛けた罠であった。

消えた女は何者だったのか。
ジョナサンは、女の行方とワイアットの正体を探り始めた。
しかし、巧妙な罠に落ち、すべての逃げ道を閉ざされたジョナサンは、愛する女性を取り戻すため、人生最後の賭けに出るのだった。

この作品を観ていると、ヒッチコックを思い出させる。
どこか挑戦的で、魅惑的な作品だ。
ミステリアスなサスペンスに満ちているからだろうか。
愛と金と欲望が渦巻くニューヨクで、その騙しあいのゲームに勝つのは誰か?

アメリカ映画「彼が二度愛した Sは、ミステリアスなカメラワークや、ハラハラドキドキの目の離せぬ展開で、十分大人の楽しめる作品だ。
・・・といったような次第で、仕組まれた「完全犯罪」は、意外などんでん返しを迎えるのだが、映画のラストシーン、スペインの公園のベンチに置かれた、大金の入ったスーツケースは、あれは、さてどうなってしまったのか。

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2 コメント

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そのスーツケース (茶柱)
2008-11-12 12:05:54
欲しいです!なんて。
今日も筆がのってますね!
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映画も・・・ (Julien)
2008-11-14 17:27:31
フィクションだから、面白いんですね。
ときにありえようのないことでも・・・。
そうと分かっていても・・・。はい。
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