驚きの言葉が、突然飛び出した。
鳩山前総務相の更迭を受けて、麻生内閣の支持率が17%まで急落した。
惨憺たる結果だ。
有権者は、今の内閣に完全にNO!を突きつけたのだ。
先頃開かれた自民党の代議士会で、若手の議員から、厳しい言葉が飛んだ。
主旨はこうだ。
今回の「鳩の乱」で、自民党は決定的に国民の信頼を失った。
そのことを憂え、自民党はこの際政権の「大政奉還」を決断して、国民の懐へ戻れというものだ。
それは、麻生総理の面前での、痛烈な一撃だった。
こともあろうに、政権与党の中から、大政奉還とは・・・。
これは、単なる「退陣要求」ではないとの説明まであった。
当然、民主党への政権移譲を求めたと受け取れる発言だ。
このとき、場内は騒然となったそうだ。
それはそうだろう。
麻生総理に向けられた、何と、身内からの強烈なパンチだ。
身内からの、麻生降ろしの一撃は、自民党再建への思いがこうした表現になったのかもしれない。
発言者の若手議員は、麻生総理の面前で涙さえ浮かべていたという。
当の麻生総理、そう言われて緊張感のあることをどこまで理解できたのか、
「言葉の意味が、正直解らなかった」そうだ・・・。
え~っ、トホホ・・・、何てこった!
麻生総理と民主党の鳩山代表の、二度目の党首討論を見た。
日本郵政の社長人事についての説明は、話にもならない。
「判断がぶれる。判断ができない。総理の器としていかがなものか」
鳩山代表の論理は、明快だ。
消費税増税についても、徹底的な無駄遣いをなくすことが大前提だと述べた。
二大政党の今回の対立軸は、どうやらこの辺にあるようだ。
今回の党首討論で、まず感じたのは、やはり麻生総理の上から目線だった。
庶民目線で鳩山代表が話しているのを、官房長官からは、お涙頂戴はよくないとの揶揄の声もあがったが、国民には解りやすい話だった。
日本郵政の闇(怪)は、とてつもなく深そうだ。
鳩山代表は、党首討論の席上で、民主党政権になったら西川社長を辞めさせると、はっきり断言した。
そうだ。やればいいのだ。
国民の財産をもてあそぶ「郵政民営化の闇」こそ、その全貌を国民の前に明らかにしなければいけない。
巨悪を、許してはいけない。
討論の時間が、あと一分しかないという時になって、麻生総理は、いきなり安全保障と第七艦隊の話を切り出した。
何なのだ。この唐突さは・・・。
場内も、一体何のこっちゃと、一瞬どよめいた。
唖然とした。
討論の時間はもっとあった方がいいし、突っ込んだ討論なら、テーマを決めて毎週でもやってもらいたい。
今回の、本格的な討論の続きは、選挙戦でということになるのだろう。
一日も早く総選挙を行って、有権者の賢明な判断で、決着をつけてもらいたい。
・・・来るべき世の中に、国民ひとりひとりの期待が高まっている。
党首討論の終了の瞬間、麻生総理の目は宙を泳ぎ、もうヤル気がないかのように見えた。
それは、「もはやこれまで」というあきらめだろうか。
そして、周囲からは、こんなささやきまで聞こえてきて・・・。
「もう、終わったな」・・・。
総理退陣は、秒読みに入ったのか。
終わりの始まりなのか。
いずれにしても、もう3ヶ月以内に総選挙が行われることは間違いない。
梅雨のさなか、いま紫陽花が美しい。
・・・永田町は、ここにきてにわかに、与党の議員たちが、ガサゴソ、ドタバタ、忙しく右往左往しはじめた。
何を慌てているのだ。
さあ、大変だ。
いよいよ、『その時』が、確実に近づいてきたからか。