デジスコ撮影実習日誌

デジスコとデジカメで野鳥や草花を撮影するのが楽しくて実習に励んでいます。 最近では電子工作にはまっています。

四角釜を載せてみる     - 自作スチームエンジンボートの性能アップを目指して -

2015年08月26日 15時30分42秒 | 工作実習

2015/08/25(日曜日) 曇り


以前はこの四角い釜をボイラーに使っていた。
バーナーの燃料には旅館の料理に使われる固形燃料。
それを燃焼皿に4個並べて同時に燃やして釜を熱する。
ボートを初めて浮かべて走らせたときはこのボイラーを使った。
もう、3年以上も前のことだ。
その後はボートを少しでもスピードアップしようと努力した。
燃料を固形燃料からアルコールに、さらにはガスボンベへと変更して
今日に至っているわけだ。
この四角釜は工作の容易さからこんな形(四角形)になってしる。
ボイラーの釜は普通は円筒形と決まっているが、実習生の技術では
円筒形工作は難しくて手が出なかった。
でも、煙管を25本も付けてあるのでかなりパワーは出る。
ただし容積が満タンで900cc、実際に使用するときは600cc
ぐらいが限度で、運転時間は5、6分というところだった。
この運転時間の延長を目的として作ったのが円筒型ボイラーで
容積は満タン1300ccと大型になっている。

前置きはこの位にして、
またこの四角釜を使ってボートを走らせてみよう、ということである。
四角釜は円筒形釜より5cmばかり背が低い。
これを乗せれば重心が低くなって安定性が増す分、バラストを減らせる
筈だ。
現在15Kgある船体も以前は10Kgちょっとだったような気がする。








↓ 以前に使っていた釜だからボートに乗せるのは問題ない。
   だけど新しいエンジンとの接続が・・・



↓ 蒸気パイプの向きがうまく合わない。



↓ 接続向きを合わせるパイプを作る。 あまり急に曲げるとつぶれてしまう・・・・



↓ 何とか接続できた。



↓ 切替バルブの駆動リンクも修正して取り付けた。



バルブ固まりの原因だった「ピストンの引き過ぎ」は起きなくなった。(はずです)
そしてリンクの動作角度も無理が無いように修正したので、今までよりは
スムーズに動作するはずだ。

その動きを動画でご覧ください。






さぁ、ボイラーに点火して蒸気でエンジンを回してみよう。

エンジンは調子よく回ってくれた。(回転数やパワーは測定できませんが・・・)
切替バルブも正常に動作する。
長時間(5分)の運転では問題無しだった。

その様子を動画でご覧ください。





クランクシャフトとプロペラシャフトを繋ぐユニバーサルジョイントの固定ネジを締める
のを忘れてしまった。
ここは前の複動V2エンジンのときは楽に手が入ったのだが、新しい単動V4エンジンは
細長くなったため手が入り難く、六角レンチを回すのがとても大変だった。
柄の長い六角レンチを調達しなくてはならないなぁ・・・・




さぁ、この改造でどのくらいの走りができるのだろうか?
早く浮かべに行きたいが、明日から天気が崩れるそうだ。
雨が降れば川は増水するだろうからテストはちょっと先になりそうだ。








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蒸気切替バルブの修理と軸受交換  - 自作スチームエンジンボートの性能アップを目指して -

2015年08月26日 13時19分47秒 | 工作実習

2015/08/23(日曜日) 曇り


昨日の走航で蒸気切替バルブの滑りが悪くなってボートの操縦が
うまく行かなくなってしまった。
陸上に上げてバルブを動かしてみるとかたく固まって全く動かない。
ペンチで抉って何とか動くようにしたが、これでは問題だ。

↓ エンジンを取り外して修理を始めた。





↓ バルブを取り外して根本的な修理をする。



バルブの故障の第一の原因はシリンダー(スリーブ)とピストンの摺り合せが不十分だったことだ。
ピストンを手前にいっぱいに引き出すと戻すとき滑りが悪くなって噛み合ってしまう。
コンパウンドを塗ってスムーズに動くように摺り合わせをやり直した。

またリンクの角度が不適当だったり、バルブを駆動するレバーの溝の仕上げ程度が悪くてスムーズに
ピストンを押すことができなかったことも問題だった。
取り付けピンを2mmのビスで代用したことも滑りが悪い要因だった。
滑りが良くなるように肌がつるつるの2mm丸棒で作り直した。




↓ 組立てなおした蒸気切替バルブ回り。



前々から気になっていたことだが、指で摘んでクランク軸を揺すってみると
ちょっとガタが大きくなった感じがする。
軸受が摩り減ったのかもしれない。
実習生が作るエンジンの軸受にはプラスチック製の簡易なものを使っている。
いわゆる滑り軸受で簡単に取り付けられて適度にガタがあって精度の低い工作には
調度よい。
カタログによれば摩擦が少なく、無給油で使えて磨耗も少ないということだ。
だけどやっぱりプラスチック製だから減るのは早いのだろう。

この軸受を取り替えるにはケースの前面蓋、後面蓋を外さなくてはならない。
前面蓋には何も付いていないから簡単に取り外せるが、後面蓋にはバルブを駆動する
ためのエキセントリックが取り付けてあり、ちょっと大変だ。
それよりも修理完了後のバルブタイミング調整が面倒で難しい。
でもまぁ、調度良い機会だから軸受を交換してしまおう。

↓ 前面の蓋を外したところ。


↓ 蓋に嵌めこんだ軸受。 油で汚れて真っ黒だ。



↓ 新しいものは赤くてきれいだ。



↓ 後面はバルブ駆動の部品が取り付けられているので外すのは大変だ。





↓ 軸受。



↓ 軸受は「フランジ付スリーブベア(リング)」というんだ。



↓ 軸に嵌めてみた新しい軸受。 やっぱりガタは少ない。 (実際の取り付けは蓋に嵌める)



↓ 再組み立て中。



何とか軸受の交換を終えて再組立した。
さぁ、その後のバルブタイミングの調整が大変だった。
初めて組立てるときは、右側一列のエンジンを調整して、次に左側の一列と
別別に最良のタイミングを調整するのだが、今はもうシリコンチューブの
配管や結束バンド固定がしてあるので、それもできない。
(配管を全部外せば良いのだがとても面倒だ)
それで両系列のエンジンを同時に調整して正回転、逆回転、の最良点を探して
設定した。 このため、正確な最良タイミングかどうかはわからない。

最終確認は自転車用空気ポンプで空気を送り込んで回してみた。
その様子を動画でご覧ください。






蒸気での確認は後日に実施することにして作業を終えた。

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