山の記憶 (百名山・二百名山・三百名山)

山スキー、その他の山行もあります。

百名山の記録    巻機山

2014年11月02日 | 日本百名山

2008年5月19日
  今日は移動日なので小諸など見学する。懐古園の藤村句碑、近くに建てられた寅さん記念館などを見る。午後、次に予定していた苗場山の登山口の下見をする。北越雪譜で有名な秋山郷側の登山口は駐車場もトイレも新しく立派だが、途中の道路の整備が十分でなく進入禁止となっていた。車を置いてしばらく歩いて見たが結局あきらめて神楽スキー場側に回ることとする。上信越自動車道から関越自動車道へと大きく迂回し、塩沢石打PAで車泊とする。夕方より雨。車の中で雨音を聞きながら休む。
 20日 曇り
 天気は良くない。川端康成の小説「雪国」ゆかりの湯、「駒子の湯」に浸った後、巻機山登山口の下見に行く。登山口は川沿いの駐車場奧に有った。今日は登山者はいないらしく車は見あたらない。雪解け水が激しく流れていた。湯沢PAまでで引き返し、車中泊とする。
 22日  快晴
 6時10分、3合目駐車場をスタートする。既に2台の車が停めてある。早い先客らしい。登山道は幾つかあり、特に沢沿いには滝などもあり素晴らしいコースとのことだが、まだ雪に覆われて危険もあるため尾根筋のコースを行くことにする。

                                   駐車場入り口

               

 5合目辺りまでは、石ころと木の根っこの樹林帯だが、まもなく残雪が現れる。先行していた青年が重そうなザックを肩に、汗を拭きながら休んでいた。巻機山には詳しく何かと説明をしてくれる。前後して歩く。間もなく、下山する別の男性と出会うが、彼は雪の斜面に自信がないらしく、引き返すとのこと。
 樹林帯の中は、日射しが弱く雪の溶けるのは遅い。日中も、気温が上がらなければ堅雪となっている。青年がアイゼンを着け始めたが、自分は持参していないのでそのまま登ることにする。雪は少々堅いが、キックステップでなんとか樹林帯を抜ける。
 間もなく雪原に出て展望が開け、谷川連峰がまぶしい。ここは7合目辺りらしい。頂上へと続く登山道がハッキリと確認できるので道迷いの心配も無くなり、一人でどんどん登る。8時45分、8合目に着く。いわゆるニセ巻機山の手前だが、眺望はますます開けてくる。ニセ巻機山辺りから残雪が現れ、間近に、半ば雪に埋もれた山小屋が見える。

                    ニセ巻機山

         

 雪の斜面を下ると、後は頂上への最後の登りだが、雪のため道がハッキリせず頂上めがけて直登する。
 雪の斜面から、ササの斜面に移り、また雪の斜面が現れる。真っ白な雪原は、巨大な白クジラの腹の上のようだ。やがて越後側の山並みが現れて頂上らしき地点に立つ。雪の中から、標識が少しばかり頭を出している。頂上を示す標識なのかしらと思うが、本当のピークは少し向こうに見え、雪の中に木道も見え隠れする。付近から

                頂上付近から 避難小屋も見えます
 

          

 さらに進むと牛ヶ岳と米子頭山の分岐点に達し、朝日岳縦走路入口とある。

             

 休んでいると、先ほどの青年が追いついて来たので説明を聞くに、巻機山山頂には三角点はないとのことだ。先ほどのピークが頂上で、標識のあった地点が一般的に頂上とされているとのこと。

                       頂上付近

         

 越後3山、谷川連峰を飽きるほど眺め下山する。
               

                        越後三山

         

 12時40分駐車場着。あまり天気がよいので車の中の物を引っ張り出し虫干しする。山菜採りのおやじさんとしばし歓談。高速のPAで車中泊。

                      春の巻機山

          

 

 

 


百名山の記録 草津白根山~浅間山

2014年11月02日 | 日本百名山

草津白根山 17日~18日

 四阿山が早く終わったので、草津白根山へ向かう。

 途中、志賀高原ではまだ春スキーを楽しむ多くの人々を見かける。志賀高原は、まさに一大観光地といった感を強く受ける。 恵まれた自然環境の中、雪あり温泉ありだ。草津白根の有料駐車場に車を停める。今日の宿泊場所になりそうだ。湯釜まで登り、エメラルドグリーンの火口湖を見る。進入禁止の張り綱があり、勝手にできないのは残念だ。

        

  草津白根山の頂上はどの辺りかと見渡すが、どうもハッキリしない。

    (写真左手の山が展望台。その後ろに草津白根の頂上があった)

     

 まだ日高いので、スニーカーのまま展望台でもある蓬の峠まで登る。途中、雪が出てきたがあまりはまり込むことはない。頂上の反対側に回り込むとロープウエイの山頂駅が見下ろせるのでそこまで行くことにする。ゆるい雪の斜面を下っていると、反対側の斜面に人の姿が見える。どうもガイド付きの観光客が下山するところらしい。あまりにも軽装なので、自分もこのまま登ってみることにする。
 一旦舗装の道路に下りまた登り返すのだが、樹林帯の中は残雪で一杯。ハッキリした踏み跡に交じり、スキーのトレースもある。尾根に出る。踏み跡が2つに分かれるので、右手を行く。間もなくピークに達したが、道はそこで途絶えてしまう。夕暮れも間近なのでここで引き返すことにする。夕刻、万座温泉で汗を流し、夜は白根山駐車場で車中泊。

          雪が出てきて今日はここまで。


       

 翌18日、6時10分スタート。車道をしばらく歩き、昨日のトレースをたどる。尾根まで登り、今日は左のトレースを行く。こちらが正解。間もなくきちんと整備された道に出た。昨日の到達点の少し下辺りになるのだろうか。

    

 展望所があり日本百名山の碑があった。

    

 本白根の三角点は別の場所にあり、現在立ち入り禁止とのこと。ここから万座温泉側へと登山道が延び、ゆったりとした高原の山並みが静寂の中に眠っているようだ。ふと、深田久弥のことをが思い出された。霧の中からザックを担いで現れて来そうなそんな気がした。彼が初めてこの地を訪れたのは6月の頃である。今はまだ残雪におおわれて人の気配もない探勝歩道を、感慨に浸りながらタート地点に帰り着いたのが8時20分だった。
 

 18日 浅間山
 草津白根山を終え、すぐに浅間山に向かう。浅間山も頂上には入れないので外輪山を歩くことにする。車坂の駐車場に車を置き、案内センターで浅間山の説明を聞く。今から登るとすれば、黒斑山か蛇骨岳までだろうとのこと。頂上に登れないなら登れる所までと割り切って出発する。時計は既に11時15分を指している。
 雪解けの悪路が続くが、軽いザックなのでハイペースで登る。下山者が、色々とアドバイスを与えてくれる。突然、浅間の異様とも思える光景が目に入る。黒い巨大な土のかたまりに、残雪による白い筋が幾本か入り、他の山では決してみることのできない特異な姿だ。

    

 黒斑山12時40分着。蛇骨岳13時20分着。蛇骨岳の手前で、前掛山まで登ってきたと言う年配のグループに出会う。前掛山は、浅間山頂上に最も近いピークだ。自分の持つガイドブックには、このコースについては載っていないので計画からはずしていたが、いつかは登ってみたいものだ。眼下に広がる広大は草原も魅力的だ。

   

   

 15時50分車坂駐車場着。これで取りあえず4座を登ったことになる。車中泊も続いたので今日は宿泊まりとする。車坂の高峯高原ホテルに宿を取る。溜まった洗濯物をホテルの洗濯機をお借りして洗い、豪華な夜景が見えるはずの食堂で夕食。天気さえ良ければ小諸市街の向こうに、南アルプスや遠くは富士山まで見えるとのこと。霧に包まれた静かな一夜を過ごす。