知的成長戦略論-クールに生きる

かっこよく生きるためのメモ。
知的に成長し、どんな状況でも平静を保てる力を身につける。

個人主義は利己主義とは異なる。

2010年04月03日 | 自分の未来を組み立てる。
前回からの続き。(利己主義の排斥)

全体主義を批判すると、
 国家を大切にしない
というイメージが先行する。

そういう人が恐れているのは、
 利己主義的な人が増える
ということ。

愛国心教育を声高に叫ぶ人は、そういう危惧をもつ人が多い。

しかし、愛国心教育をしても、
 利己主義的な人は減らない。

理由は、国を愛すると口では言っていても、
 利己主義的な考え方をすることができる
からです。

両者は、両立する。


むしろ、
 利己主義では、豊かになれない
という当たり前の原則を教えた方がよいわけです。

ビジネスは、取引の世界。
利己主義的で、自分さえよければよいと思っている人とは、
取引なんてしたくない。
 ぼったくられる
虞があるからです。

とすると、利己主義でない人の方が取引が増える。
取引が増えれば豊かになれる。

利己主義的な人は、自分の給与を上げろ上げろとうるさい。
リストラするなら、こういうタイプから。
失業。
利己主義的な人は、人に嫌われやすい。
長く同じ職にいられない。
転職回数が増える。
再就職が難しくなる。
ますます、社会を恨むようになり、利己主義のレベルが上がる。
人とのコミュニケーションが重要な社会の中では、豊かになれない。

だから、利己主義は、損。
これを、小さいころから叩きこんで教育する。
 自分さえよければいい
と考える人には、だれもついていかないよ。

逆に、人のことを思いやる人は、得。
これを、小さいころから叩きこんで教育する。
 人のために何かをする
と考える人には、人が集まり、ビジネスがうまくいくよ。
出世も早いよ。
学歴なんかよりも、不況時には、こういう人柄の方が採用では重視されるよ。

会社の廊下にゴミが落ちていたら、
 自分が捨てたのではなくても、すすんで拾う。
それが、自然にできる人は、やはり違う。

そういう癖が人格にまで浸透すれば、
 細かいところに気がつく
ような人になれる。

細かいところに気がつけば、
 顧客サービスが充実してくる。


また、ゴミを拾ったり、人に親切にしているところ、
他の人がやらないことを率先して行う姿は
 意外と人が見ている。
そこで、あの人はすごいなという印象が芽生える。

親切な人を見て、悪い印象を抱く人は少ない。
つまり、個の利益につながる。


人のために行動するということは、
長い目で見れば、
個人主義の思想感に合致する。


利己主義の人は、近視なので、短絡的思考しかしない。
 なぜ、俺が拾わないといけないんだ。
 俺が捨てたわけではないんだぞ。
 捨てたやつが拾うべきだ。
 拾ったら、いくらくれるのだ。

これは、前に書いた、マンション管理の話にも通じます。
 なぜ、俺が拾わないといけないんだ。
 なぜ、俺が掃除をしないといけないんだ。
 なぜ、管理費を払わないといけないんだ。

どんどん汚くなっていき、マンションの価格自体大きく減り、
 自分の利益も失われていく。


自分の幸せを第一に考えるならば、
 自分さえよければよいという利己主義を捨てる
ことが不可欠の要素となるわけです。

そのため、
 個人を大事にする個人主義と、
 自分さえよければよいという利己主義は両立しえない。

多くの人は、個人主義を利己主義ととらえ、
 自分勝手はいかん、
 個人主義はいかん、
といい、集団や会社の論理を押し付けようとする。

ところが、全体主義は、
 全体の利益を謳いながらも、自分さえよければよい
という思考をもち続けることができます。

日本国の利益のために、みんな死んでくれ。
おれは、死にたくないから作戦を練る。

会社の利益のために、みんな過労で死ぬぐらい頑張ってくれ。
おれは、見えないところで手を抜くから。

教団の利益のために、御布施をたくさんしてくれ。
おれは、もう大分御布施したから払わないけど。

チームで行動するときにも、手を抜くことしか考えていない人がいるはずです。

団体のためだからと言って、人に何かをやらせるけど、自分は、何もしない人。
それは、全体主義と利己主義を兼ねそろえた人物像です。

そのうちに、日本もそうなります。ひょっとしたら、もうそうなっているかもしれない。

このままでは、日本国が滅ぶから税金をいっぱい払ってくれ。
俺は、払いたくないから、脱税するけどね。
俺は、そもそも生活保護受給者だから、払う金はないけどね。


全体主義と利己主義は両立する。

個人主義と利己主義は両立しない。

ならば、
 全体主義と利己主義を排斥し、個人主義を徹底する。
 自立した国民を一人でも多く育てる。
そのことが、国家の再建につながり、国益に適うはずです。

そのためには、教育が不可欠。
自助努力で豊かになれるという当たり前の原則を教える。
 修身。
サクセスストーリーを小さいころから学ぶ。

今の子供は、自助努力という言葉を教わる場がなく、
 自分の将来なんて暗い
と思いこんでいます。
こんなに、かわいそうなことはない。

学校の先生自体が、「安月給でこき使われている」と不満を言っているくらいだし、
リスクを取って頑張れば、大きな利益を上げられるとか、
コツコツ努力をすれば、なりたい職業になれるとか、
 ドラマを語れる人物
が少ないから仕方がない。

安定を目的に、偏差値60くらいをキープして、教育大学に行って
社会人経験もなく、学校に就職という人が多い。

若いころに教わっておくと、生きてくることは、
 自分の幸せのために、自分の頭で考えて、リスクをとって
 人の何倍も努力すれば、利益を上げられる。
 そして、そのことが、結果として、国家や社会の利益につながる。
という当たり前のルールだと思います。


こういうルールが徹底されれば、
 ずるをしたり、怠けたり、自分さえよければいいや
という人が少なくなる。

 働かざる者食うべからず。
という原則が、当たり前だとみんなが思い、浸透する。

 楽して、人の金で、利益を蓄える輩
がいなくなれば、
 国家に対する信頼が増し、
その時に、
 愛国心が生まれる。

そうであれば、個人主義と愛国心も両立することになるわけです。

愛国心教育では、愛国心は生まれない。
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