知的成長戦略論-クールに生きる

かっこよく生きるためのメモ。
知的に成長し、どんな状況でも平静を保てる力を身につける。

鬼滅の刃から学ぶ繋ぐということ

2021年02月09日 | スキルアップ
オリコン2021年2月8日記事より引用 https://www.oricon.co.jp/news/2183801/full/

昨年10月16日に公開されたアニメ映画『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の最新の興行収入が8日に発表され、
公開115日間で動員2707万人、興収371億円を記録(興行通信社調べ)した。
歴代興収記録を370億円台に押し上げ、400億円まで残り29億円となっている。

*****
公開120日あまりたっても毎週3億円程度の興行収入を積み重ねていることから(2位)、
 400億円に届きそうな勢い
です。

「鬼滅の刃」の全体を通してのテーマは、
 繋ぐ
ということです。

人が人生を終えたとしても、
 その「思い」や「技」は受け継がれ、伝承されていく。

人の寿命は、いつかは尽きてしまう。
尽きる前に、何かを残し、繋いでいく。

それが、役目。

そして、
 繋いでいくものは、子供だったり、知恵だったり、技術だったり、思いだったり
様々です。

誰かに何かを伝えられ、
 その人の役に立てば、伝えた人が生きた意味はある。

ある議員が子供が産めない人を中傷していましたが、
こういった意見に対しては、
 人の存在意義は、子孫のみならず、何かを誰かに残し、
 誰かの役に立てば、十分に意義がある
という批判で論破できると思います。
税金を納めるだけで、誰かの役に立っていることになる。
「ありがとう」という感謝の言葉だけでも、幸せな気分を与えているので、役に立っている。
誰かに技術を伝えることで、伝えられた人の人生を変えることすらある。


伊勢の神宮は、式年遷宮といって
 20年ごとに社殿を建て替え、御神体を遷しています。

そのために、
 すぐ隣に同じ大きさの敷地
があります。

式年遷宮は、690年に始まり、1300年以上の歴史があるということです。

式年遷宮の話を聞いたとき、20年だとまだ十分使えるので、壊してしまうのは、
 もったいないな
と感じたのですが、
 柱は鳥居などに再利用されている
とのことです。
また、古材は全国の神社の修復に利用されています。

そうはいっても、なぜ、20年なのか?

実は、この20年の周期は、
 御神体を新しい社殿でお迎えする
ということの他に、
 技術を伝承する意図がある
という説があるそうです。

現在は、式年遷宮のために、約160名の技能者が雇用されます。
そして、正宮の遷宮を行った後、
 別宮の遷宮も行うため、2年間は雇用される
ことになるそうです。

別宮の遷宮終了後は、
 30名程度の若手技術者や技能優秀者を神宮の常勤職員とし
 摂社・末社の修繕・造り替え等を行う。

この費用は、戦後は宗教分離の原則のもと、
 神宮が寄付などからすべて負担している
とのことです。
およそ500億円から600億円。

多額の費用がかかることから、仮に100年ごとに行うということにすると、
 前回の式年遷宮に関与した技能者は、すでに存在しない
ので、 
 資料のみから再現しなくてはならず、うまくできない可能性が高い。

そのため、
 若手技能者が参加できるようにし、
 ベテランの技能優秀者から技を盗んだり、
 工程を見て学んだりしながら、
 技術を受け継いでいる
というわけです。

690年から20年ごとに引き継がれているからこそ、
 忠実に再現ができる
というわけです。

ベテランの技能優秀者も、
 若手技能者のころ、ベテランから学んだ経験がある
ので、
 自分を育ててくれた恩を後輩に渡していく。

こうして、
 技術が引き継がれていく。


このベテランは、
 後輩に引き継ぐという役割がある
ということは、
 どんな職業でも同じ
だと思います。

高校の部活動でさえ、
 先輩が後輩に引き継いでいく
ということは同じです。

そして、技術のほかに、
 思い
も切り離せない形で引き継がれていく。

その結果、企業の場合、
 企業文化やブランド
となっていく。


では、
 この伝承をじゃまするのは、何か?

 自己中心的な考え
や、
 お金や利権を手にしていたいという強欲さ。
 権力の中枢に居続けたいという欲望。

欲望に負けてしまい、 
 後輩を育成し、次につなげようという「公」の気持ちが希薄である
というわけです。

 人生、引き際が肝心。


現在、国民から厳しい目を向けられている
 二階幹事長(81)
 森元首相(83)
の両名からは、
 自民党の若手政治家を育成し、
 自らの知見や権力を引き継いで、
 自民党が「国民に受け入れられる政党」になるようにする
のが、
 自分の役割である
という「思い」はあまり感じられません。

役職・派閥も、
 自分たちの権力獲得の手段
であり、
 総理すら思い通りに動かしたい
という「欲」ばかり見えてしまいます。

人は誰でも寿命があります。

「鬼滅の刃」を観て、
 「繋ぐ」ことの重要性を学んでもらいたい
ところです。
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北海道の鈴木知事を応援。(カンブリア704)

2021年02月04日 | スキルアップ
最近撮りためていたカンブリアを観ました。
いつもノートを取りながら、2倍速で観ています。

カンブリアNo.704(2020.10.8放送)の
北海道の鈴木知事の回はおすすめです。
ビジネスオンデマンドでも観られます。

昨今の政治家といえば、
 贈賄罪の自民党議員夫婦
 緊急事態宣言下の深夜の銀座クラブ会合で辞任、離党した議員
 国会で罵詈雑言の議員
 国民の利益よりも支持率アップのためにあら探しばかりの政党
 品のないヤジ議員
 女性蔑視発言で国際的な批判を受けている大御所の五輪担当議員
など、
 質の低下が著しく、さすが国のために頑張っているな
と尊敬できる政治家はあまり多くありません。

政治と金の問題も、昭和の香りが色濃く出ており、
 野党も与党も変わりません。

日経新聞 2020年1月17日より引用
総務省は17日、政党助成法に基づき8党が2020年分の政党交付金の受け取りを申請したと発表した。
日本経済新聞社の試算による交付予定額は総額317億7300万円。
自民党が19年比で2.2%減って172億6100万円で最も多く、
国民民主党が同10.5%減の46億4800万円、
立憲民主党が同17.8%増の42億9000万円で続いた。

交付額は毎年1月1日時点の所属国会議員数と直近の国政選挙の得票数で決まる。
制度に反対する共産党は申請していない。

***************
その他の政党
公明党  30億2900万円
日本維新の会 18億5000万円
社会民主党  3億6200万円
N国    1億6700万円
れいわ  1億6100万円

***************
政党にお金を交付することが妥当であるかは、
時代の変化に伴い、議論が必要だと思います。

国会議員の数を減らして、国会議員の政治活動費を充実させ、
政党に所属したかったら、
 弁護士会のように自ら会費を払って政党の運営資金にあてる
というようにして、
 政党交付金は廃止すべき
だと思います。

政党所属議員と無所属議員との格差を生むことになるため、
 政党に所属しない自由を奪う
ことになったり、
 政党の圧力の根源になったりする
ため、
 問題が大きい制度
だと思います。

本来の政党は、意見を同じくする議員の集まりであるため、
 会費制で行うべきで、国が政党にお金を与える根拠は薄弱だと思います。

立法趣旨としては、
 政党に税金を配ることで、国会議員本人に渡す賄賂が減って、汚職防止につながる
ということを建前にしているようですが、
 今回の広島の事案を見れば、党の資金が選挙資金に流れている
ため、
 汚職防止どころか、汚職を誘発している
ことになると思います。

政党に所属しない、無所属であっても、 
 立派に政治活動を行える。

それが、鈴木直道知事です。

高校のときに親が離婚。
大学受験を断念。
高卒で、東京都職員となり、
 夜学で大学を卒業。

2008年に財政破綻した夕張市に東京都から派遣。
2011年市民グループに相談され、4月の市長選挙に出馬。
自民・公明・みんなの党の3党の推薦を受けた元衆議院議員の飯島夕雁を打ち破り、
 全国最年少の30歳1ヵ月で市長に就任。
市長の給与を削減し、手取り20万円。

財政破綻した夕張市の再建に尽力。
市営住宅の建替事業(コンパクトシティ化)。
観光事業の推進。

2015年4月夕張市長に再選。

2019年4月の北海道知事選挙で、野党統一候補の元衆議院議員の石川知裕を打ち破り、
全国最年少の38歳で北海道知事就任。
選挙活動では、179の市町村を回り、道民の意見をたくさん聞き、支持を得る。

コロナ対策
 いち早く、非常事態宣言。
 1600校を休校。
 GO TOより2週間早く、どうみん割を導入し、客が途絶えた観光事業者を支援。
 北海道物産展を札幌で行うなど、地元事業者を支援。
 京都の修学旅行が中止になる中、予算11億円を付け、追加料金の補助を行い修学旅行の維持に努める(1500校からの申込み)。

*****
東京では歯車の一つ。住民の顔が見えない。
夕張では、自分は必要とされていると思えた。
知事に立候補したのは、夕張で行ってきたことが道民にも役立つかもと思えたから。

危機感の塊ともいえる知事はそうやって生まれた(村上龍コラムより)。

*****

政治家の基本は、
 国民、県民、市民の役に立ちたい
というシンプルな思い。

静岡県知事が馬鹿にした学歴が低い人物だろうが、
政党交付金を受け取っていないお金のない無所属の議員だろうが、
親が離婚していたり、政治家の家柄(サラブレッド)でなかろうが、
全く関係がありません。

民主主義のいいところは、
 国民がしっかりしていれば、こういう人物を選択し、リーダーシップを発揮してもらえるようにできる
ということです。

二世議員より、たたき上げの政治家の方が国民にとって有用なのは、
 現場や弱い人の痛みを知っている
からです。

まともに働いたことがないような生まれながら裕福な人物には、
 お金がなくて学業を断念せざるをえない絶望感

 少ない給与でやりくりする労働者の大変さ

 売上げが減って、今後の事業資金のことで眠れない事業者の不安感

 職を守るために罵倒に耐えるパート従業員の心労

 将来の就職先が見つかるかと焦っている大学生の焦燥感

 絶対に理解できないということです。

昨今のニュースで、政治家に絶望的な思いを抱いていたところ、
 カンブリアファイルNo.704は、少し明るい気持ちにしてくれました。
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