知的成長戦略論-クールに生きる

かっこよく生きるためのメモ。
知的に成長し、どんな状況でも平静を保てる力を身につける。

生活保護に関する謝罪会見から学ぶ。

2012年05月26日 | 国家論
前々回、高額所得者のタレントの母の生活保護受給問題は、
 法的に問題であること
については、ふれました。

その件で、謝罪会見がありました。

おそらく弁護士のアドバイスで、
 謝罪会見
をしたのだと思います。

黙殺では済まない状況になったからです。

これは、ネットの力といえます。
メディアの点は、またいつか書くとして、
今回は、リスクマネジメントについて。

リスクマネジメントは、
 これからのネットの時代
では、
 かなり重要となるはずです。

今回もその一例。

問題発覚後、すぐに、
 報道された内容は事実です。
 私がもう少し、母の状況を把握していればよかったのですが…
 これからは、私が母の面倒を見て、しっかり親孝行をしていきたいと思います。
 つきましては、母が受給したお金については、皆様の税金ですので、お返しいたします。
 さらに、この度、ご迷惑をかけた○○市に対し、わずかながら寄付をさせていただきます。
 また、困っている方はたくさんおられると思いますので、私の力でできることは、
 なんでも協力していきたいと思います。
 私は笑いを届ける仕事なのに、家族の生活を満足にしていなかったことは、残念でなりません。
 配慮が足りず、申し訳ありませんでした。

と、サクッと返還の意思表示と、寄付をする。

これで、丸く収まり、さらに、美談になっていたわけです。
本心でなくても、この方が、タレントの価値が上がるので、よいわけです。
これが、「戦略」です。


今回のまずかったポイントは二つ。
 対応の遅れ

 権力を使い、責任逃れの雰囲気を出したこと。
 
読みが甘かったということにつきます。
おそらく、事務所の弁護士もここまで深刻になるとは、読み切れていなかった。
 リスクマネジメントが不十分だった
わけです。

そのタレントは、今回のことで
 イメージが一気に悪くなった
ので、
 今後、かなり厳しくなる
と思います。

リスクマネジメントが甘いと、大損をすることになります。

このタレントのCMが引っ込められました。
これは、違約金が発生する可能性があります。

さらに、お金系の冗談を言うことが難しくなりました。
 なんとなく、生活保護費を一緒に着服していた
というイメージがついて回るからです。

親が生活保護を受給していた事実よりも、
 その後の対応がまずかったことの方が、ダメージが大きい。


 あまり親の生活のことは把握していなかったので、このような事態になりましたが、
 今後は、私がすべて面倒を見て、親孝行をしていきます。
とクールに答えておけば、
 過失
ですんだものを、
 不正受給でない
 政治家の売名行為だ
などという、どうでもよい反論やメディアの援護のせいで、
 故意に受給していたようになり、余計にダメージを負った
ということ。


これは、人生において、かなり勉強になります。

何かミスをしたら、速やかに行動する。
どういう行動を取れば、一番ダメージが少ないか。

さらに、 
 ひょっとして、この苦境をうまく乗り越え、
 さらに利益につなげる方法があるのでは?
と知恵を絞る。

 企業の不祥事でも、製品管理の徹底を謳い業績を伸ばすケース
があります。

これも、リスクマネジメント。

一番悪いのが、
 隠す
ことと、
 責任逃れ
をすることです。

 私も寝ていないんだ!
という逆切れが最悪なのは、いわずもがな。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

政治経済。

2012年05月23日 | 国家論
 政治と経済は密接に結びついている。

早稲田大学などは、政経という形で、学部を同じくしています。


ただ、日本はかつて海外では、
 経済は1流
 政治は2流
と言われていました。

経済と政治が分離しているということ。

そして、現在、
 経済も2流へ。

経済が2流になっていくのは、
 新たな変化に対応できない
ためです。

理由は、
 政治が足を引っ張る
からです。

かつては、
 他の国が、政治で足を引っ張っていた
ので、
 そこそこ治安が良かった日本が経済的に優位に立てた
わけです。

例えば、韓国は朝鮮戦争をしており、日本の産業の発展に力を貸してくれてました。
中国は、天安門事件や文化大革命など国内のごたごたで、自滅してくれていました。
欧州は、東西冷戦の真っただ中で、予算の多くが軍備の増強へ。

日本は、アメリカに任せておけばよかったので、
 必要なお金はすべて設備投資につぎ込めた
というわけです。


それが、現在は、東西冷戦は終結。
中国は、市場経済の旨味に気付いた。
韓国は、企業家のリーダーの下、国家経営に企業経営の手法を応用している。

何もなかった東南アジアにも、余ったお金が開発資金として流れ込んできている。


この状況を客観的に見れば、
 大競争時代がすでに始まっている
ということは、容易に想像できると思います。

この競争における主役は、
 国内の企業
です。

そして、国内の企業は、国民の生活を支えることになります。

そうなると、
 国内企業の成功と国民の生活の質の高さ
は、比例するということになります。

そうであれば、
 国家が国内の企業の成功を支える
ことが、不可欠であるということになるはずです。

それに、気が付いている国家は、
 TPPやFTAなど貿易の障壁を取り払って、国内の企業が自国でモノを生産し輸出しやすいシステム
を築いていこうとしているわけです。

ポイントは、
 生産の拠点を国内にとどめる
ということ。

いくら自国の企業が儲かっていても、
 生産の拠点が海外で、雇用されている人物が海外の人
であれば、
 その企業が自国にもたらす恩恵は少ない
からです。

あくまでも、
 国家が企業に求める役割
は、
 自国民の職の創出
です。

それで、失業者を減らすことが、
 国益につながる。

ところが、こういった視点がないと、
 空洞化に対する対策ができず、どんどん企業が逃げて行く
ことになり、
 その結果、国民の職がなくなり、税収が落ち、
 失業手当や生活保護などの福祉予算も莫大なものになる
という、亡国のシナリオに陥っていくわけです。

今の日本がそんな感じです。

中国は、職が無くなると一気に国家体制が崩壊するので、
 世界の工場の地位を死守するための戦略を練っています。

それが、資源外交と技術の導入。
東シナ海にこだわるのも、資源がなくなれば、モノを安く製造できなくなるからです。


ギリシア、イタリア、スペインの失業率は、急上昇しており、
 一気に貧困化する
ことになります。

人件費が安いアジアに、仕事が流れていく現象は止められないので、
 これらの国の貧困化は食い止められない
はずです。

日本は、
 これから成長する東南アジアの経済圏から利益を受け取るシステム
を作り上げることで、貧困化を食い止められる可能性があります。

比較的近い立地と莫大な金融資産を持っていることが利点。

問題は、
 そういったシステムを築くための政治や外交スキルがない
ということです。

AU構想も一時期言われたのですが、結局アメリカの顔色をうかがって頓挫。
(大学のころは、このために山本宗二の国際法で勉強していたわけですが、
日本政府の対応を見ると、国際法を学ぶ意味はほとんどありません。
そのためか、この本も絶版なんですね。国際法は外交スキルが高い国でないとむなしいだけです。)
APECの権限強化も、同様に難しくなっています。
これに対抗したアメリカ主導のTPPも、結局参加を表明できず、
オブザーバーで仲間に入れてと頼んで拒否される。

これが、政治2流の実力です。


国益になることを国民に示して、
 生き残るための手段であることをプレゼンできれば、若い世代を中心に支持が得られる
可能性があります。

この国の最大の問題点は、老人国家であるということ。

老人は、一般的に、
 頭が固く、新しいことに頑張って取り組んでいこうという気力
が残っていません。

現状維持型です。

そのため、若い世代は、そんな老人を無視するようになります。

先人は、名言を残しています。
 老いては子に従え。


アイパットもスマホもクラウドも、意味が分からない世代に、
 新しいサービスを考え、今後のビジョンを描く
ことは難しい。

そのため、海外の指導者は、比較的若い世代に切り替わっています。

政治2流の問題の一つが、
 政治家が高齢者の集まりで、
 時代の流れをとらえ切れていない
という点だと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中国米が好評。

2012年05月22日 | 国家論
朝日新聞の5月22日付トップ。

中国米の売れ行きが好調とのこと。
日本のコメの2割安い価格と、味がよいことが要因。

また、リピート率も高いとのこと。


中国米が安いのは、やはり人件費。

コメの値段は、やはり割高なので、
 味がそんなに変わらなければ、中国米に消費者が流れても仕方がない
わけです。


ここで考えることは、
 国益と経済とのバランス
です。

 何をもって、国益と考えるのか
で、考え方が分かれてきます。

自給率を重視する人は、
 日本のコメは特別だ。
 輸入を認めるべきでない。
 高い関税をかけるべきだ。
と、主張します。

ただ、消費者からすれば、
 味がそこそこよければ、どの国だろうと安い方がよい
わけです。


なお、安全性の問題もありますが、それは別の問題です。

今の制度は、食の安全性ではなく、
 日本の農業の保護
という観点から、
 輸入を規制し、高い関税を課し、
 消費者の犠牲のもとに、国内の農家を保護している
わけです。

消費者の食の安全のために、規制しているわけではないので、
ここでは考慮する必要がありません。


そこで、考えるのが、
 国益とは?
ということ。

 多くの消費者(一般の国民)が安いコメを手に入れる自由を認める
ことが国益だと考えることもできます。

 農家を保護し、農業が滅ばないようにする
ことが国益だと考えることもできます。

現在は、後者。

ただ、
 議論が尽くされていない
というのが問題です。

ギリギリの生活をしている人からすれば、
 コメの値段が安くなれば、生活に余裕ができるのに…
と思うことになります。

外食産業も、コメの値段が半分になれば、
 価格を下げることができる。

国民は、農家に、多額の税金を支払っています。
農地に対する固定資産税の減額や、戸別補償などがその例。

さらに、
 高い米を食べることで、間接的に農家を保護している。

国民的な議論が必要なのは、
 国民が農家に恩恵を与えている
からです。

ただ、
 この恩恵が農家の成長を阻害している
ということに気がついていないのが皮肉なところです。

だれも、
 努力しなくても、やっていける
のであれば、
 努力しないので、成長しない
わけです。

努力しなければならないような追い詰められたときに、
 努力して、成長することになる。

甘やかされた子供が自分で稼げなくなり、
 ニートとして、親が死ぬまで面倒を見ないといけない
のと同じように、
 今の農家を日本国民は永遠に、さまざまな負担をして
 保護していかなければならない制度になっています。

これは、
 食料が入ってこなくなったら、日本国民は飢え死にする
という危惧感からで、
 高いコストを払うだけの正当性があるのか
は、さらなる分析が必要だと思います。

本音は、民主党も自民党も、
 農家の票が欲しい
ということでしょうが、
それを許してしまっているのは、
 選挙に行かない都市部の有権者
です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

介護保険について。

2012年05月20日 | 国家論
年金も崩壊寸前ですが、
 介護保険も崩壊の危険が高まっている
と思います。

介護保険は、家族の介護の負担が重くなり、
 殺人事件に発展するような事態
になり、社会問題化したことから、
 40歳以上の者に保険料を支払ってもらい
 そのお金で、要介護の度合いに応じて、お金を支給しましょう
という制度です。


この制度の問題は、
 保険料が市町村ごとで異なる
という点。

市町村で、ある程度自由に決められるので、
 3000円程度から6000円程度までばらつきがある
わけです。

やたらと豪華な温泉施設まで完備した施設がある自治体は、
 かなり高額。

これから、どんどん上がっていくはず。

お金があると、ランニングコストを考えず、すぐに使いたがる政治家がいるので、
 こういう事態を招く
わけです。

経営者なら、長期的視点で、市の高齢者の増加率と介護の必要性の予測は、データで数値化できるため、
 どの程度の金額なら捻出できるか
を考えますが、
 経営感覚のない建設関連出身の政治家が出てくると、利権にお金を回す
ようになるから、長期的には住民は悲劇です。

そのときは、
 立派な施設でいいね。温泉もあってねぇ。
などと、いっていますが、
 5年後に保険料が月額1万円!なんてことになりかねない。

余裕で温泉旅行に行ける金額です。


なぜ、介護保険について書いたのかというと、
 ボランティアでグループホームにいってきた
からです。

グループホームは認知症の方の受け入れをしている施設です。

グループホームの経営者の話では、
 2ユニット以上の施設(複数の施設を経営している)では、介護保険からの支給が削減される
とのこと。

そのため、グループホームも対応できないので、本人負担が増える。

理由は、財源不足。


このブログで4年前くらいに書きましたが、
 おそらく、今後は、40歳以上という保険料の徴収年齢が引き下げられる
 要介護度合いに応じた支給が削減される
というように、
 制度自体が破綻の危機に陥る
ことになると思います。

理由は、高齢化の予測や要介護認定の予測が甘くなっているからです。


 できるだけ、要介護度を上に持っていきたい。
という思いが働くため、
 重傷を装うケースも増えている。

要介護度を正確に認定することは非常に難しいわけです。



若い世代は、まだ、介護なんて…と思うかもしれないですが、
 一度、グループホームに行ってみるとよい
と思います。

人はいつかは、老いるわけです。

特に、認知症になった場合、
 有料施設は、今の段階で月15万円程度。

年間180万円は欲しい。
10年施設に入ると1800万円。

今の人は、年金がそこそこ支払われるので、
 やりくりできても、これからの若い世代が高齢者になった場合は厳しいはず。

そうなると、
 市の施設。

市の施設は、当然ながら、最低限度の生活。

そうならないようにするには、
 面倒を見てくれる親思いの稼ぐスキルを持った子供を育てる
ということ。

ただ、
 面倒を見てくれる
という心の優しさと、
 資金を用意できる
という稼ぐスキルを兼ねそろえていないと、
厳しいわけです。

親の年金をせびりに来る子供までいるので。


やはり、介護制度の充実が不可欠ですが、
 そのためには、無駄のない制度設計が不可欠
です。

現場の声を聞きながら、うまく制度を作る必要がある。

そのためには、
 地域の特色を生かすべく地方分権が必要
だと思います。 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

磨かない場合のサンクション。

2012年05月17日 | スキルアップ
磨かない場合、どうなるか?

これが、ギリシャ。

今、ギリシャで起こっていることは、
 日本国内で起こりつつあること
と似ています。

どういうことか?


世の中には、努力して磨き続ける人と、全く磨かない人がいます。

人権は平等ですが、
 人の価値は、RPGのようにレベル
があります。

一緒に戦いに行く時に、
 攻撃力の強いメンバーをつれていけば、戦いが有利になる。
 強力な回復魔法を持っているメンバーをつれていけば、死ぬ確率が減る。

これと同じ。

家庭に当てはめると、結婚する相手で、
 働きもののまじめな人を選べば、生活が安定する。
 浪費家を選べば、経済的に困窮する確率が高くなる。
 凶暴な人を選べば、DVの被害者となる確率が高くなる。


これを国家に当てはめると、
 知的に成長して、技術力を日々磨いている人や企業が多くなれば、競争が有利になる。
 働くことや、努力することが嫌いな人や企業が多くなれば、財政が厳しくなる。

ギリシアは、観光資源に頼っていたため、
 国際競争力を有する企業があまりありません。

そのため、外貨をがんがん稼ぐことは難しい。

そうなると、政府に、なんとかしてくれと、頼るようになる。
公務員が必然的に多くなる。
補助金や福祉の支出が増える。

借金で財政をやりくりしようとするようになる。


そもそもギリシア危機はここに原因。

今、国内ではどうにもならなくなった。
そこで、EUに加盟していることから、国民のレベルを超えて、
EU諸国の援助を得ようとしているというのが現状。

ただ、EU諸国は思うわけです。
 なぜ、自分たちがギリシアにお金を上げなければならないんだ?

働かざる者食うべからず。
まずは、自助努力だろ。

そこで、条件を突き付けた。

まずは、
 借金で生活しようという考えをなんとかしなさい。


しかし、痛みを伴うのは嫌。
そこで、
 緊縮策の反対を掲げる政党が大躍進。

政権交代。

これは、ヒトラーが政権を取った時と似ています。
こういう国民が痛みを負う覚悟がない時には、
 甘い言葉をささやく、極左や極右政党が躍進する。
今度、再選挙が行われることになりそうなので、極左が議席を大幅に伸ばすはず。

ギリシアの場合、EUの援助が得られなくなれば、
 10年ものの長期国債が20%という日本のグレーゾーンを超えた領域にまで行っている
ので、破綻は確実。

衆愚政治の最たる例という感じ。

知の巨人ソクラテスは、民衆による民主主義によって死にましたが、
それと同じようなことが、今起こっているわけです。



これは、他人ごとではありません。

日本も今、一部の人の財力と多額の借金で支えられているわけです。

消費税増税は、負担者を増やすという意味もありますが、
 痛みを伴うので、国民の多くは消極的。
特に、年金生活者は、
 消費税増税で生活が苦しくなるのは嫌だ。
 どうせ、せいぜい10数年の命だし、将来、日本が破綻しようが死んでいるから関係ない
という人が多い。

そうなると、
 消費税増税がなくても、公務員の給与削減や議員定数削減で何とかなる!
という
 極左・極右勢力が次回の選挙で大幅に躍進する
土壌があるということ。

そのときに、いくら無責任だと批判しても、
国民の本心は、
 負担は多くなるのが嫌だ
 緊縮財政で、仕事がなくなると困る
という意見が多いので、
 とりあえず、増税政策がなくなればいい
わけです。

これが、民主主義の弊害というものです。

ギリシア危機は、日本の未来を見ているかのようです。

 緊縮策を受け入れない場合に、さらなる恐怖がギリシャを襲う。

自分のスキルを磨かずに、だれか他の人や借金に頼るようになれば、
 いずれ大きなサンクション(制裁)をうける
ことになります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

自分で磨く。

2012年05月14日 | スキルアップ
格差社会の理由の一つが、グローバル化。

企業が海外でモノを作るようになれば、
 そこで従事していた人は仕事を失う。

派遣労働等、給与水準が低い仕事に付かざるを得なくなる。

グローバル化により、
 国内でも競争が激しくなる。

企業は、利益を出すのが大変になる。

これは、ヤマダ電機に行けばよくわかると思います。
テレビが異常に安くなっている。

家電も、ハイアールなど、
 5年前にはあまり見なかったメーカーが増えている。

そうなると、国内企業の給与水準は低くなる。

人件費の競争では、圧倒的に不利なので、
 国内企業は厳しい。

さらに、円高。


国内の企業が生き残る道は、
 海外でモノを作って、価格競争に挑む
か、
 富士フィルムのように技術を磨いて、高くても買ってもらえるようにするか。

これを個人に当てはめると、
 給与が下がっても食べていけるように、節約術を身に付ける
か、
 スキルアップをして、高くても採用してもらえるようにするか
ということ。


あとは、勝ち馬に乗る。
技術力で勝負している企業に入って、
 自分もともに成長する。

今、調子のいい企業ではなく、
 技術力等に投資していたり、今後伸びてくる産業に携わる
とよいということ。

ところが、公務員を選ぶ人が多く、公務員試験が激化しているとのこと。

ただ、ギリシャを見てわかるように、真っ先に削減されるのは、
 公務員の人件費。

上の幹部は削られないように、権力を駆使して守ることに努力するので、
 しわ寄せは末端に及ぶ。

公務員宿舎は老朽化、賞与削減、給与削減、上がりにくい査定システムの導入。
それでも、安定はしていることが受けている。


本来は、企業が技術で勝負するようになり、
 そのための人材を育成する
わけですが、
 なにせ、お金がないので、設備投資はなかなか難しい。

そのため、社員教育はどんどんずさんになり、即戦力を求めるようになっている。
ただでさえ、ゆとり教育で、教えるのが大変な人たちなので、企業の負担は大きくなる。

他方、韓国や中国やインドで優秀な学生が、日本の学生よりも安く雇えるようになっている。

どうせなら、海外で採用するか。

企業にとって大事なのは、
 従業員の国籍ではなく、その従業員が利益を生み出すかどうか。

これこそが、グローバル思想。

 日本人だから、能力がなくても高い給与がもらえる
と考えていること自体、鎖国思想。

そうすると、自分で社員教育をしないといけないわけです。

企業の考え方は2つ。
 あまり使えない人材を安い価格で雇うか、
 優秀な人材を高い価格で雇うか。

あまり使えなくても、全く使えないわけではないので、
 給与を安くすれば、採算は取れるわけです。
それで、嫌なら、いつ辞めてもらっても構いませんというスタンス。

もう一つが、止められたら困るので、給与を高くしなければならないというパターン。
ただ、給与の何倍もの利益を上げてくれるので、それでも採算は取れる。

個人が目指すのは、当然後者。
そのために、知的に成長する戦略を若いうちから練って、実行する。

独立して自分で会社を起こすのも可能。
人生はチャレンジの連続です。

*****
僕も思いきって、数年で貯めたお金を使って、新たなテナントを作ることにしました。
多額のキャッシュが消えるのは、精神安定剤を失うことになりますが、
さらなる成長のステップのためには必要なお金だと思っています。

後ろ向きなくらいニュースばかりの時代だからこそ、
自分を信じて、自分や自分のビジネスのために投資をする。
うまくいったら、社会に還元する。

スタッフも採用し、独自の教育システムで知的な成長を促しています。
家具を磨くのと同じように、繰り返し、繰り返し、根気よく磨き続ける作業をしています。

ビジネスはゲームと同じように、結果が出るので、やりがいがあります。
結果は、顧客に支持されたかどうかなので、
 組織のルールのようなどうでもよいものに左右されない
ので、わかりやすくて面白い。

組織のルールは、利益よりも、上司の顔色の方が重視されることがあるからです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コダックが破産し、富士フィルムが好調な理由。

2012年05月14日 | スキルアップ
カンブリア宮殿(H24.5.10)。

(BSジャパンの再放送は終わってしまったらしい。
ビジネス系の番組は視聴率が取れないためか。韓国ドラマは増えているのに残念。)

個人的には、優秀な先生と学生のいないビジネススクールに通うぐらいだったら、
この番組をメモを取りながら見たほうが勉強になると思います。

これが、知的成長戦略。



要点をまとめると、
 多角化と技術力。

コダックは、写真フィルムの巨人。
富士フィルムは、その背中を追い続けた。

ただ、デジタル化により写真フィルムの売上に陰りが・・・

コダックは、株主が強いアメリカの企業。
なかなか、ダイナミックな変革は難しい。

富士フィルムは、ある意味、巨人を負い続けたベンチャー。
思い切った戦略を打ち出しやすい。


 写真のフィルム事業は、デジカメが普及すればだめだな。
 ⇒では、そのほかの分野で、何ができるか?

技術を応用すれば、
 ナノテクを利用して、化粧品ができる。
 画像処理技術を生かして、医療画像の診断ができる。
 フィルム技術を生かして、写真フィルム以外の断熱フィルムが作れる。

ただ、当然、中国や韓国などから、技術は狙われる。

そこで、
 独自の研究所を作り、追いつけないように、進み続けている。

これが、技術力。
研究所のシンボルは、このブログのシンボルと同じ、ミネルヴァのフクロウ。
フクロウは、ギリシャ神話の知のシンボル。




*****
この戦略は、僕が考えている個人の知的成長と同じです。
単一のスキルは、時代とともに廃れていくので、
 時代にあったスキルを身につけていく。

ただ、スキルを身につけるには、時間をお金とエネルギーが必要なので、
 戦略を立てて、時間をかけてコツコツ磨いていく。

このブログの一貫したコンセプトも同じです。
今は、流行らない「努力型」。

10代、20代と話をしていると、
 技術はアプリのようにダウンロードすればすぐ使える
と思っている人が多いわけですが、
 そんなみんなが簡単に使える技術など、価値は少ない
わけです。


これから、
 世界はさらに大きく変わっていきます。

その時に、この努力をしていた企業や人と、
 要領よくやればよいと努力をしていなかった企業や人とで大きな差が生まれる
と思います。

国家は、この努力の重要性を教え、
 努力している人を邪魔しない政策
をする必要がありました。

ところが、ゆとり教育で、努力の重要性を軽視。
平等や格差是正で、努力しても努力しなくても同じという「誤った理想」を叩きこんだ。

これで、日本の風潮が、なんとなくフワフワした感じに。

世界では、韓国、中国、東南アジアの猛追。
 家電は韓国に完敗。

世界的に関税障壁の撤廃とグローバル化の波で、
 壮絶な競争社会が始まっている。

草食化した国家に、海外から肉食獣が大量に入ってきたら、
かなり厳しくなることは明らかです。

そのため、一部の有識者は、TPP反対や保護主義化を唱えています。
確かに、100年前だったら、あり得たかもしれない。

ただ、グローバル化とIT化がこれほどまでに進んだ現在において、
 一国ではすでにコントロールできない。

この流れは、おそらく止められない。

グローバル化に反対し、保護主義的な政策を取れば、
それに対するサンクションが発動されるおそれが高い。
あるいは、他国間での優遇政策が進めば、
 結果として、加盟しないことがサンクション的な効果を生む
ことになる。
これを打破するためには、高度な外交スキルと、
それでもやっていけるだけの国力(資源、技術、お金など)が必要だが、
この国には、もはやそれだけの魅力はない。
そうなると、無視されるだけのこと。


グローバル化の流れは、
 激しい競争と所得の均一化
をもたらします。

現在の所得差は、
 日本人と中国人
とで、
 5から10倍
と言われていますが(どんどん差が小さくなっていますが、内陸部は依然として低いまま。)、
 これが、日本人と中国人をいう「くくり」ではなく、
 その人の能力によって開くようになる
わけです。

これが、グローバル化です。

そうなれば、相対的に多くの日本人の給与が下がり、中国人の給与が上がることになります。

ただ、下がるのは、「グローバル基準の市場価値」以上の給与をもらっていた人達です。

その差こそが、
 技術力の差。

コダックと富士フィルムの差ということです。

これからの若い世代は、富士フィルムのように、
 知的に成長して技術力を磨いていく
必要があるわけです。
(高齢者は自分の資産を守る方法を学んだほうが有益。)

ただ、日本社会は、まだゆとりの風潮が漂っています。
すでに、本格的な弱肉強食の社会の兆しがあるにもかかわらず。

確かに、みんなが幸せに暮らせる社会が理想的です。
ただ、現実をきちんと見た上で、理想を語らないと、
 清い心で餓死する
ことになりかねません。

会社でいうと、理想や理念はすごいが、
赤字を垂れ流し続けて倒産するケース。

コントロールする力を身につける。

この時代におけるコントロールする力とは、
 武力ではなく、知力(技術力)
です。

現代では、核兵器を何百発持っているよりも、
 世界中の人にとって、不可欠な製品を作れる資源や技術を持っている方が、
 国は豊かになります。

産油国やIT技術のアメリカがその例です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

使い捨ての時代。

2012年05月11日 | 国家論
1980年ころから、使い捨て時代が顕著になりました。

大量生産大量消費。
これで、日本は世界第2位の経済大国へ。

勢いづいた結果、バブル到来。
不動産を中心に、設備投資。
大量生産大量消費がどんどん進む。
土地の値段、株価がどんどん上がる。

アメリカに家電、自動車を売りまくる。

トヨタウェイが世界で注目される。

このころの中国は、まだ、改革開放路線の前。


1990年代はバブル崩壊とその後遺症。

90年代後半から2000年代は、
アメリカでITを中心とした経済成長。

2000年代後半からは、ネット環境の整備に伴い、
モバイルやクラウドの時代。

そして、中国は、改革開放路線の成果が表れ、
世界の工場の地位を確保。



日本は、アメリカのようなITなど最先端技術を整備した成長を目指すか、
中国のような工場としての地位を回復するのか、
 国家としての方向性が見えない
わけです。

民間は自助努力で頑張っていますが、
国家は、円高、重税、規制、電気代の値上げの認容など、
企業の成長のじゃまをしているわけです。


この点、韓国は、
 国家が企業感覚に基づいた戦略
を描いています。

 勢いのよい取引先との良好な関係を築いておけば、自分も安泰。
これが、ビジネスの基本。

韓国は、
 勢いのよい友達づくり
を世界中に広げようとしています。

これが、FTAなどの戦略。
大統領が企業のトップ大統領の力量です。

 国家の仕組みとして、大統領の権限が強い
ことから、トップダウン方式である程度決められる。

これが、何もできない日本との差です。

韓国は、経済危機でIMFの関与を受けているため、
 それが、国民の危機意識にもつながっている。

これも思い切った経済政策を行いやすい理由の一つです。
もちろん、農業関係者は反対していますが。


大量生産大量消費の時代は、実は、続いています。

工場が中国になっただけです。

中国が、懸命に資源確保に努めているのも、
 大量生産に不可欠だからです。

中国には、内陸部を中心に、まだ生活必需品が足りていない人が多いので、
 内需拡大によって、大量生産大量消費は可能
なわけです。

ただ、
 地球が中国主導の大量生産大量消費の時代には、対応できない
可能性があります。

中国では、日本の1970年代あたりに頻発した公害問題と同じようなことが起きています。
黄砂の問題は、かなり深刻で、韓国に飛び火しています。
日本にも、飛散しており、車が砂だらけになったことがある人も多いと思います。
さらに、水不足も深刻化。
そして、CO2の排出問題。
温暖化と異常気象。

大気の異常とそれに伴う自然災害は、ここ数年で頻発していて、
 自然が凶暴化している
と実感している人は多いと思います。

中国やインドでは、自動車の普及に伴い、大気汚染は深刻化しています。
エネルギー問題に対応するため、中国やインドで原発の開発は続いています。

大量生産大量消費の問題は、
 資源を無駄に食いつぶす
可能性があるということです。

資源は、大量にあれば、価格が安くなるため、
無駄に使われる可能性があります。

 電化製品などは、修理より買った方が安い。
という現象が、このことを表しています。

これは、
 修理のための人件費+材料コスト > 資源+製造コスト
の結果。

今後、日本を含め、世界が継続して成長していくためには、
 使い捨ての時代
から、
 使い続ける時代へ
と変化していく必要があります。

使い続けるためには、
 修理の技術を磨く
必要があります。

家で言うと、立て直すより、リフォームの方が、安い。
しかも、かっこいい。

そういう技術や商品を身につけて行くということです。

これにより、
 修理のための人件費+材料コスト < 資源+製造コスト
を実現するわけです。

IPHONEや、IPADのメリットは、
 簡単にアプリがインストールできる
ということ。

機械は同じでも、最新のプログラムをインストール可能。

これが、家、電気機器などあらゆる商品に応用できれば、
 長く使えるようになる
わけです。

メーカーは嫌がるわけですが、将来的にはそちらの方が支持されるはずです。

シャープがインドネシアなどで行っている戦略は、
 シャープ製品を部品代のみで修理する移動修理販売店。

インドネシアでは、人件費が安く、
製品の値段が給与の何カ月分というように、まだかなり高いので、
 修理のための人件費+材料コスト < 資源+製造コスト
が成立しているので、こういう戦略が可能なわけです。

こういったリペアやリユース、リフォーム中心の経済の利点は、
 自然環境の維持

 資源の有効活用
といったことのほかに、
 雇用促進につながる
ということです。

磨いたり、修理したり、運んだりするのは、
 人でないと無理
です。

そのため、大量生産大量消費の経済が、
 人から機械が仕事を奪ったのに対し、
リユース型の経済は、
 機械に奪われた仕事を人が取り戻す
効果があります。

こういう経済では、
 大量の失業者が、仕事を得られる可能性があるということ。


使い捨ての時代から、使い続ける時代へ。
その過程で、人が仕事を取り戻し、よいものを長く使う。

その結果、現在起きているような、
 人を使い捨てにするような時代
も改善されることになるはずです。

これにより、人が尊厳を取り戻す。
「モダンタイムズ」が投げかけた問題提起への答えは、ここにあると思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

磨き方。

2012年05月09日 | スキルアップ
机を磨くときには、
 縦で拭き、次に横で拭く
など、効果的なやり方があります。

昔は、小学校のおじいさん先生が掃除の時間に教えてくれたものです。

 ガラスは、こうやって磨くとよい。
など。

最近の先生は、自分も分からないので、教えることは少ないかもしれない。
掃除を外注に出している学校もあるくらいですから。

ただ、磨き方は、掃除の基本なので、
 自分で本などで学ぶ
とよいと思います。

寺などが、修行の一環として、朝の掃除を取り入れていることから分かるように、
 掃除は精神の修練の修行
になります。


実は、
 モノを磨くのも人を磨くのも基本は同じ
です。

部下ができた時に、どう磨くか。
これも、効果的な方法があります。

ただ、厄介なのは、
 モノは材質が分かりやすい
のに対し、
 人は性質が分かりにくい
ということです。

机の磨き方とガラスの磨き方。
 机は紅茶の残りかすで磨くと味わいが出る。
 ガラスクリーナーや新聞紙を使ったほうが、ガラスはきれいになる。

ガラスというモノの材質が分かりやすいので、
 効果的な磨き方
を選択することはさほど難しいことではありません。

ところが、人は、その人が、どういう人か分かりにくい。

ただ、
 モノと同じように、材質に応じて磨き方を変えないと、うまく磨くことができない
わけです。

机を磨くように、ガラスを磨けば、 
 割れてしまう
ように、
体育会系で育った人を磨くように、繊細な人を磨けば、
 壊れてしまう
わけです。


そのため、
 上司としては、初めに部下を観察する
必要があります。

その部下がどういう性質なのかを見極める。
その上で、愛情を以って、
 できそうなことの少し上にハードルを設定し、
 うまくできたら、褒める。
 怠惰な面が出てきたら、叱る。

ここでは、憎まれたり、うっとうしがられても、
 必ず、叱る。

何も言わないのは、優しさではなく、無責任です。
叱られたり、指摘されれば、
 気がつく
ので、
 直す過程で、成長できる
わけですが、
 何も言われなければ、気がつくのが遅れたり、気がつけなくなり
 成長できないまま、人生を終えることになる
からです。

最近は、叱ってくれるほど、他人に関心や愛情を以って接する人がいなくなったので、
 成長の機会を失い、原石のまま人生を終えそうな人が増えている
わけです。

学校の先生も、モンスターペアレントの餌食になりたくないので、
 何も言わない。

親も、後でめんどくさいので、
 何も言わない。

社会にコミットするスキルが育たず、社会から排除される。
叱るということは、憎まれたり、うっとうしがられたりするわけですが、
 本人の成長を考えたら、必要なこと
です。


叱り方も、
 論理で行くのか、感情で行くのか
を、
 相手のタイプで判断する。

論理的な人間に、感情で言っても、
 また吠えている
と馬鹿にされるだけ。

感情的な人間に、理詰めで言っても、
 理解できずに、聞き流される
だけ。


この辺のバランスを、材質に応じて見究める。

ただ、非常にめんどくさい。

磨く作業は、めんどくさい。
これは、モノも人も同じ。

では、どうしたら、めんどくさいのに耐えられるのか?

最終的には、愛情に行きつくと思います。

このモノは貴重なものだから、きちんとメンテナンスして長く使えるようにしよう。
この人は、貴重な人だから、きちんと育てて、社会でうまくやっていけるようにしよう。


そして、
 モノを大事に磨き続けると、愛着がわいてくる
ように、
 人を大事に磨き続けると、愛着がわいてくる
はずです。

人を育てるのは、上司の仕事。

それで、うまく育って、最終的に
 あの人はほんと口うるさかったけど、
 いろいろ教わったなぁ
と思ってもらえたら、
 自分の役割を果たした
ということ。

(ちなみに、本人が成長していくと、何も指摘することがなくなるので、
本人も「最近言われなくなったなぁ」と成長を実感してうれしくなるわけです。)

そうやって、次の世代に引き継いで、自分の知や経験を伝えていくことが、
 自分の生きてきた意味
につながっていくことになります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

磨く。

2012年05月07日 | スキルアップ
前回に続き、繰り返すと、

 モノも人も同じ。


↑なんてひどい!人権無視も甚だしい!

こう考える人は、モノを大事にしていない人です。

モノを大切に扱っている人は、
 なるほどな
と感じてもらえると思います。


万物は、寿命があります。
モノも人も同じ。

そして、万物は、役割があります。
モノも人も同じ。

その役割のために、存在し、
 役目を終えると消滅する。

モノの役目は、その効用。

人の役目は、だれかを育てたり、だれかが苦手な仕事を代わってやったりする。
その役目が終わったら、さよならをして、
 次の役目に。

最近はやりのノマドワーキングもそんな感じです。
ビジネスで、自分を必要としてくれている人の仕事をして、
 役目が終わったら、さよなら。

次の仕事。

人もモノも効用という点では同じ。

親子も同じ。
親の役目は、子供を育てるということ。
子供がきちんと社会で幸せに生きられるように、時には厳しくしつける。
その過程で、子供は人間として磨かれる。
親の役目を終え、子供が社会で生きていけるようになったら、自立させる。

これも、役目が終わったら、さよなら。

ニートが増えているのは、
 経済的な理由
も大きいわけですが、
 親が子供をしつけることができなくなった
ということにも理由があると思います。

社会で生きていけるように、教育する。
世渡りのコツを伝授する。
今後は、ますます、このコツが分かりにくい。
そのため、このコツを教えられなくなっているのかもしれません。
親に時代は、とりあえず、言われたとおりに学歴をゲットしておけば、
 なんとか生きていけた
わけですが、
 これからの時代は、自分で稼ぐスキルを身につけないといけない
という変化が起きているからです。


ちなみに、こういう親は、ペットを育てるのも下手です。
きちんとしつけることをしない。
手に負えなくなったら、保健所に連れていく。

自分の寂しさを紛らわせるために、ペットを飼って、
 手に負えなくなったら、処分する。

ペットは、法律上「モノ」になります。
他人のペットを殺せば、器物損壊罪となります。

ペットを大事にしない人は、モノを大事にしないし、
 人も大事にしない
と思います。

大切に、修理したり、磨いたり、きちんと
 メンテナンスをする
ことをしない。

そのため、寿命が短くなる。

そのため、すぐに新しいモノを買う。
すぐに買うことになるため、安物を買う。
そのため、捨てることにも抵抗がない。


 動物もモノも人も大切に扱う。


従業員も同じ。
厳しく育てる。
一人でやっていけるような役目を終えたら、
 出世させたり、
 店を持たせたり、
 転職や独立を認め、手助けをする。


磨くという作業は、かなり大変で、お金と時間とエネルギーがかかります。
ただ、きちんと磨かれた家具は、できたての家具より、味わいがあります。
粗大ごみ置き場に置かれた家具も、磨けば商品としての価値が生まれる。

自分もそうです。

自分の価値を過小評価している人が多いと思います。
きちんと、コツコツ磨けば、かなりの価値が生まれるのに、
 自分をゴミと考えて、磨こうとしない。

ゴミと商品を分けているのは、
 磨かれているかどうか。

おじさんが拾ってきて、修理して磨いて、ネットで売れば、値段がつく。
そんなおじさんに、出会えてれば幸せですが、
 出会うことができれば、本を読んで、自分で磨けばよい
わけです。

電車で大声でわめいている高校生や品がない女子大生を見ると、
 マナーなど人間性を磨かないと面接では不利だろうな
と思ったりします。

品のなさが身についてしまうと、汚れと同じように、
 少しくらいこすっただけでは落ちない
わけです。

 面接は、こういったささいな言葉遣いや動作を見るために行う
わけです。
テストの成績が良くても、
 話し方や笑い方が下品な感じがすると、うちの会社には合わない
といって、採用されないことになります。
ブランドショップは、そういう点を特に重視します。

ブランドイメージが壊れるからです。


そのため、品のない人の環境で育つと、
 ハンディを背負っている
ことになります。

ちなみに、こういう場合、
 なぜ、面接で落ちたのか
本人は分かりません。

不当な扱いにも、なんらかの理由があるわけです。
もちろん、変えられないものもありますが、
 品の良さ
は、
 生活態度から構成される
ので、
 長い時間をかければ、改善させる
ことができます。

よく、部長になって、威厳が身につくようになるのと同じです。

 環境が人を作る。


もし、自分の周りが、
 自分の目指す人生とは異なる
のであれば、
 勇気を出して、その環境から離れる
方がよいと思います。

進学校の方が、大学受験に有利なのも同じ理由です。

自分を磨く上で、
 磨きやすい環境がある
ということ。

もし、そういう環境にいないのであれば、
 自分で作り出す。

他人のせいにする人しか、周りにいないのであれば、
 知らないうちに、自分も他人のせいにする
ようになる。

掃除をしない汚い家に住んでいるのであれば、
 知らないうちに、自分も掃除をしない
ようになる。

掃除が好きなきれいな家に住んでいるのであれば、
 知らないうちに、汚い環境が嫌で掃除をする
ようになる。

自分を磨いている人しか、周りにいないのであれば、
 知らないうちに、自分も自分を磨く
ようになる。


自分の価値が低いと、思い込んでいるのは、
 自分の価値は高いと考えている人が周りにいない
ことが原因だと思います。

やる前から、
 お前には無理だ。私の子供だから。
と言われ続けると、そうなる確率が高くなります。

ただ、友達で、
 頑張れば、きっとうまくいくよ
と言ってくれる人がいれば、そうなる確率が高くなります。

そういうことをいう奴は、無責任だという人もいますが、
 本気で努力すれば、そこから変わっていく確率は、必ず高くなる
わけです。

その人の価値は、磨いて初めて、分かるものだからです。

 ただの石は、どんなに磨いても、ダイヤにならない。

ただ、磨き続けることで、形がよくなり、輝きだす。
そうなれば、この「玉(ぎょく)」は、
  すごいきれいだ
と言って、くずダイヤより高く買ってくれるかもしれない。

他の宝石が出てくることだってある。

だから、努力している人に敬意を示し、協力できることはする。

これが、
 人を大切に扱う
ということです。

モノも人も大切にする。

それぞれ、役割を持ち、貴重な存在であり、磨けば輝く。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする