知的成長戦略論-クールに生きる

かっこよく生きるためのメモ。
知的に成長し、どんな状況でも平静を保てる力を身につける。

仕分け作業の本当の目的とは。

2009年11月12日 | 国家論
仕分け作業についての報道では、
 3兆円の削減
という、過去最大の本年度予算95兆円を削減することを
 焦点
とされています。

しかし、本当の目的は、
 国家の仕組みを変える
というところにあります。

天下り(国家1種などの公務員)や退職公務員の再就職(国家2種などの公務員)のためには、
 雇用先が必要
です。

その役目を財団法人や公益法人が担っています。

当然、人件費が高くなり、固定費が高いので、
 民間と同じ条件では、採算が合いません。

むりやり合わせるには、
 随意契約(強制的に契約させる)
とか、
 競争入札という名ではあるけども競争がない入札(入札条件を満たす団体が一つしかないので、契約できる)
で、工事代金にマージンを上乗せする必要があるわけです。

あとは、補助金です。
補助金は、本来、国がやるべきことですが、代わりのやってくれているので
 補助のお金を出します
というものです。

あくまでも、補助です。
そのため、厳密に言うと出さなければならない理由はないわけです。
それが、ずっと出してもらっていると、出してくれてあたりまえってことになります。こういう後輩いるでしょ。


 子供の読書のため
 女性の雇用のため
 失業者のスキル向上のため
に活動している民間団体を補助します。

これが、補助金です。

公益法人は、公益目的のための団体。
財団法人は、特定の目的のために支出される財産。

通常は、いずれも、自分で採算がとれていることが原則です。
財団法人は財産がなくなれば、消滅するだけの話です。
これが、天下りのために作られた
 公益法人や財団法人
は、補助金が出ることを前提に、収支がとれるようにしてあるわけです。
この辺をもっと報道したほうがよいと思います。

ある団体がなくなると、だれが困るのか。
国民がその団体に、毎年100円ずつ寄付しなければならないって強制されれば、
 そんな団体はいらない。
という批判が起きるでしょうが、
国のお金と形を変えた途端に、
 あってもいいんじゃない。
というムードになるわけです。

よく考えてみれば、同じことです。
 もっと、使い道を国民がチェックしなければならない。
 税金も自分のお金なんだというくらいの気持ちが大切だと思います。

公務員を経験したことがある人はよくわかると思いますが、
 予算がついた。
 なら、使わないとね。
という話は、当たり前のごとく起こります。

大会社もそうだと思います。
 お別れ会の費用として、5万円頂きました。
と言われたときに、節約してお返ししようとか、次の会に回そうとか思わないのと同じことです。


昨日の会議では、とある理事長が、
 目的の重要性について、私にも話させて下さい
と叫んでいました。

ここで、すり替えが起こっています。

目的が大事。それは誰も否定しない。

ただ、手段として、補助金を与えることが適切かは、全く別です。

目的が重要でも、
 NPO法人が自前でやってくれて効果をあげている
 地方自治体がやってくれて効果をあげている
ので、目的は達成できている。
したがって、あなたの団体は必要ない。
よって、補助金は出さない。
以上


仕分け作業で、検討するのは、
 あなたが理事を務めている団体が、やる必要があるのか
ということです。

経営能力のある団体、ない団体があって、
 同じ目的が達成できる
のであれば、費用対効果の高い団体を補助したほうがよいわけです。


補助金がないと経営できないような公益法人や財団法人は、
 体質自体が間違っている
といえなくもありません。

どんな団体も自助努力が原則だからです。
補助金は、退職金や高い給料(現職時の7割)に消えていっています。

補助金を切ったり、削減したり
補助金を支給している団体の監査を強化し、監査による不適当な支出があれば、
 改善の行政指導、
従わない場合は、
 翌年の補助金支給不適格団体とする
などの罰則を強化する。

これにより、財団法人や公益法人が、潰れていきます。
いわゆる兵糧攻めです。

これを一番やりたかったのは、財務省で、
 一部の官僚からは財務省を批判するコメントがでている
ようです。

民主党(国民)としては、
 まずは、財務省と組んで、財務省以外の再雇用先の団体を兵糧攻めにしてつぶし
 そのあとで、財務省の改革に着手
すればよいと思います。

財務省の関連団体も酷いものですが、敵の敵は味方であるという理論です。
コメント
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