年金受給者の日々へ 悪戦苦闘の記録から

自分のXデーに向かってまっすぐに走る日々
   年金受給前の悪戦苦闘の日々より

あなたは誰?私はここにいる

2012-02-13 00:00:00 | Weblog
 表題の本を読書中。作者は姜尚中さん。面白く読んでいる。最初のページをめくっていると、デューラーの「自画像」が出てきた。作者にとって、この絵は自分の人生をハッと目を覚ますことになる絵画であった、と言っている。この絵を見てアレレ、誰かに似ている、この絵が醸し出すオーラは、誰かに似ている、と考えた。そうだ、この自画像の雰囲気は、現職時代のN社長の顔に似ている、と思った次第。つまり、お前は何者なんだ、いったい、と話しかけてくる目線である。
作者の著書の流れで、私も考えた。
 私の場合は、フェルメールの作品やロシアのモナリザ、またムンクの女性を描いた作品からのとっつき感である。前者の女性に比べて、ロシアのモナリザの少女「忘れえぬ人」は気高く、ガラスの中にいて壊れそうな感じがするし、ムンクの女性「マドンナ」は、代表作「叫び」に共通する悲しさやむなしさなどの感情がいずれも、私の真上の方向から降り注いでくる、上から目線なのに比べて、フェルメールの女性は、青いターバンを巻きつけ、自分のやろうとしていることにちょっと呼び止められて振り向いたところに、庶民的・労働者階級?的な素顔があり、やや上目づかいに私を見つめている感じがする。そして、私が価値観として自分の理解しやすい気高さにおいては   ムンクの「妹インゲルの肖像画」は不安にさいなまれる中での作者の優しさが表現されていると思う。いずれの作品にも共通しているのは、私は、ここにいる、お前さんは今どこにいるのか、と問いかけてきそうな目であること。