サプリメントは本当に安全か

サプリメントが今大変なことになっている。紅麴という物質が入っているサプリメントが健康被害を起してしまい、複数の死亡者まで出すに至った。単なる健康被害だけならまだしも、死亡者を出してしまったのだから大変なことだ。販売した製品の回収は当然のことだが、どうしてこのようなことが起きてしまったのか、未回収の製品を完全に回収しなければならないこともある。原因は一体何なのか。黴を原因とした物質が検出されたというが、検出された黴がどのような働きを持っているのかが今後の課題である。


検出された黴がそれほど大きな健康被害をもたらすに至ったのはどういうわけなのか。検出された黴がどのようにして発生し、どのようにして広がったのか。また、その黴が何処から入ってきたものなのか。そもそも、検出された黴の正体がよく解っていないようだ。過去にこの黴の研究をした人がいないのだろうか。黴の種類は数十万、数百万あるはずだ。過去にこの黴の研究をした人がいたら絶対に見逃すべきでない。黴は様々な食品や医薬品にも使われている。検出された黴に限らず、黴を使った食品はどのように管理されているのか。


監督官庁である厚生労働省は、食品安全についてどのように管理をしているのか。今回の事件に至った経緯をしっかりと検証をして、再びこのような事件が起きない様にすべきだろう。また、食品会社、医薬品会社も製品の安全に関してはよりきめ細かい分析を行い、事故のない様にしっかりと製品開発を進めるべきである。製品は一度市場に出たら広まるのは極めて速く広い。安全性をとことんまで研究し、事故の起きないように勧めるべきであろう。製造された製品は、品質が変貌しないようにあらゆる手段を使って品質を保てるようにしなければならない。


今回、事故が起きた製品は製造過程で何らかの変質によって引き起こされたものではないだろうか。黴という特殊な物質を取り扱う場合、特に気をつけなければならないものである。もしかして、従来、予測できなかったものかもしれないが、予測不可能だったから仕方がない、では済まされない。あらゆる予測をすることが今後も事故が起きない証になるはずだ。サプリメントを販売している業者には試練が続くかもしれないが、これを他山の石としてとらえるべきであろう。

安全な商品を造るのは企業の使命でもある。安全性を確保できなければ絶対に世の中に出してはならない。今回のような事故を防ぐためには企業は全ての力を注ぐべきである。製造装置の不備から起きたのか、人為的に起きてしまったものなのか、それとも予想もしなかったことなのか、今後の事もあるので監督官庁はしっかりと検証をしてほしい。