日本には航空機に対する礎を持っている。嘗てゼロ戦を造ったのだ。あの名機、ゼロ戦である。今回、三菱航空機が手掛けてきたのは言わば航空機産業の復活なのである。航空機はその後プロペラからジェットに進んできた。ジェットエンジンに対しても日本は戦前から研究開発をしていた。それが敗戦で一時中断されたのが再び蘇ったという事だ。復活するための時間は長い間かかったが、日本には出来ないことはない。
ジェットエンジンはアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、ロシアが独自開発をしてきた経緯がある。日本は5ヶ国の次に造れる国になったという事だ。中国はジェット戦闘機、ジェット旅客機を造っているが、ジェットエンジンは自国で造ることは出来ない。心臓部に当たるエンジンの開発は重要である。自動車でも日本は様々なエンジンを開発している。日本が今までの
技術の蓄積から見て、ジェットエンジンを造れないはずはないのである。エンジン製作は国産を期待したい。
MRJの製造を手掛けてきた三菱重工をはじめ多くの精密機械工業関係会社は、日本の産業の中心となる企業である。MRJにはまだまだ解決しなければならない技術的な問題がこれから出てくるはずだ。それらを解決した暁にはMRJが世界に羽ばたくことになる。技術は開発してから、問題点を解決していくのが勝負。完全に完成するには時間と技術が必要だ。これからもっと困難に突き当たるかもしれないが、必ず解決をしてくれるものと信じている。
アメリカで2500時間に及ぶテスト飛行を経てまだ多くの問題点が指摘されると思われる。飛行機は飛んでみないと解らないところが多くあるという。空洞実験では見出せなかったところもあるだろう。大気圏からの急降下、或いは急上昇などの試験、エンジンを片方止めて飛行する試験、これらの試験飛行を何回も繰り返し行うわけだ。小生は、ボーイング727のアメリカでの様々な試験飛行のビデオを見たことがある。
全ての新しく開発された飛行機に対する試験飛行は、極めて厳しく行われる。それは搭乗者の安全を守るためのものである。この安全が完全に守れなければ試験に合格することは出来ない。MRJもこの厳しい試験に合格して早く日本や世界の空へ羽ばたいてほしい。
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