一言、云いたいね

社会の状況を見て一言云わせて貰う

個人情報保護法って何だ

2013-05-23 06:20:07 | 日記

最近、色々なところで情報を得ようとしてこの法律にぶつかることが多くなった。最も身近なところでは、団体で活動していて、その名簿を作成するときである。昔だったら、氏名、住所、電話番号は普通に書いて、みんなに配ることが出来た。しかし、最近は個人情報保護法とか言われて、名前と××区くらい書いて、後は何も書かない。こんな名簿を配る程度になってしまった。この程度なら何も名簿を作って配ることもないのではないか、と思ってしまう。子供たちが通う学校でも困っているようだ。昔は、連絡網ということで氏名と電話番号を書いたものをみんなに配っていたが、今ではそのようなものを配れないという。

2年前に起きた東北大震災、この時にもボランティア団体が活動しようとして最も困ったのは個人名と連絡先だったという。役所では、これらの情報は個人情報に当たるのでボランティア団体には教えられない、というのだ。ボランティア団体は遊びに来ているわけではないはずだ。それなのに肝心の被災者の情報が全く入らない状態だったという。もう一つついでに言うと、小家族化で隣近所との連絡が取りずらくなり、いつの間にか留守宅のような状態になっていても何もできない。

個人情報保護法が出来てから孤独死が増えたといわれている。それはそうだろう。お役所しか隣近所のことも何も解らなくなった世の中だ。例え犯罪が起きたとしても、何も情報を出すことさえできない世の中だ。警察官や刑事が近所に聞き込みをして回っても何も答えられないのが現状である。この法律、本当に役に立っているのだろうか。やたらにこの法律を振り回す人が増えたが、本当に世の中に役に立っているのか疑わしい。大体、この法律を盾にする人は何らかの犯罪を犯しているのではないか。怪しいことをやっているからつい個人情報保護法を引っ張り出してしまう。法律の名前を言えば誰でも引いてしまうからだ。

そもそも、この法律を作った背景は何だったのか。個人情報は大切だ。個人情報は守らなければならない。しかし余りにも過剰に反応してしまって、肝心要なことが出来なくなってしまった。法律には魂が必要だが、この法律には魂が失われているような気がする。今までの日本人をダメにしてしまっているような気がするのだ。権利意識が過剰に働き、義務という言葉を失ったのと同じである。権利と義務は表と裏の関係にあることを忘れてしまっている。個人情報という権利は大切だが、この法律を守るためには、それなりの義務を果たさなければならないはずだ。

この法律が出来て得たものよりも失ったものの方が多いように思うのだが、それは小生だけが思っていることだろうか。世の中を良くするために作ったと思っている法律が実はそうではなかった。この法律がまさにそうなのではないか。この法律を作った時に今のようなマイナス面をどこまで考えていたのか。その昔、アメリカで禁酒法という法律を作った。憲法にそのような条文を追加したのだが、その後、この条文が大変なことに発展してしまい、最後は禁酒法という言葉は改正により無くなってしまった。アメリカでも苦い経験を持っているのである。悪法も法なり、という諺がある。個人情報保護法がそのようにならないために、どのように運用したらいいのか、国会でももう一度検討してほしい。

コメント (1)
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