
小学生の頃、月に1回位、八戸のデパートに連れて行ってもらう時の楽しみは、丸美屋デパートの1階の揚げたてドーナツ、そして丸光デパートの(おそらく4階だったような気がしますが)おもちゃ売り場のミニカーのコーナー、そしてある時期はまっていたのが切手のコーナーでした。
昔はおもちゃ売り場の一画に、切手(やコイン)の売り場があったのです。それだけ切手の収集は子どもたちのトレンドだった。切手カタログで予め欲しい切手の目星をつけておいて、自分のおこづかいと計算して、悩み抜いた挙句に何枚かを選んでは買っていたものでした。シリーズで出ているものは、抜けているのは気持ち悪いのでできるだけ優先して選び、それ以外に図柄や色で選ぶ場合もありました。
そうして少しずつ集めた切手を、「ストックブック」に並べていくのがまた楽しかった。テーマごとに整理して、配色の具合も考えたりして、切手専用のピンセットで1枚1枚丁寧に丁寧に…。
よく覚えていないのですが、初めて自分の意志で買った記念切手は、「高松塚古墳」の3枚組だったような気がします。蘇った壁画の鮮やかさが、こんな小さな切手にもきちんと描かれていて、それはびっくりしたものでした。新幹線や飛行機など乗り物系の切手も好きでした。あとは国立公園・国定公園シリーズ、日本の伝統芸能シリーズ、国体やオリンピックの記念切手(1964年の東京五輪の切手は、もらい物ですが、私の持っている中では貴重なほうだと思います!)などなど。こうして改めて見ると、日本の切手って本当にきれいですね。1つの小さな芸術品ですね。お伽話シリーズ(なぜか5枚ずつある)なんか、色合いが素晴らしいと思います。
いつのまにか切手に対する熱は冷めてしまいましたが、私だけでなく、世間一般、切手のコレクターってあんまり聞かなくなりました。手紙やはがきを出す習慣が減ってきていること、記念切手の発行回数や種類が増えていることなど、いろんな背景がありそうですが、ちょっと淋しい気もしますね。
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