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仮面に被って理念を提案する件

ちょっと分かりにくい標題だけど適当なのが思いつかない。

例えば日本民族最高とか天皇家至上とか、べつの観点では軍隊撲滅とか人権最高とか。政治に理念が必要なのは理解できるのだけど、その理念を実現するにはその理念に賛同できない人を味方にする必要があると思う。

その理念が高度に論理構築されており、それを賛同できない人を排除する理念は一般的に浸透しづらい。例えば「平和には軍隊は必要ない」という理念は多くの人にとって納得できないであろう。彼らの中で幾ら論理構築がなされたとしてもそれ以外を排除する関係には変わりが無い。単なるマニアと言うか一般的でないということを自覚すべきだ。彼らにとっては歯がゆいのかもしれないが日本人にとってそれで良いという現実を理解すべきであろう。自分達の主張を認めない方が悪いのではなく、自分達が狂っていると言う事を自覚すれば戦略は見えてくる。

しかし一般的ではない理念でも他者の主張を認めることにより、大勢力を築き、その理念の一部でも実現する事は可能だ。

その象徴が社民党であったり国民新党と言うことであろう。彼ら、特に社民党はぶれがある。自分達の主張が異分子だと言う自覚が無い点だ。その自覚があればもっと手を打てると思うのであるが。国民新党はぶれがない。地方のために穴を掘ると言うスタンスだ。穴掘り代を心配するより、地方で穴を掘る人の支持を受けることを最大限の目的化としている。その為には本来興味が無い基地問題でも社民党に恩を売ってるし。

社民党の最大の失敗は「自分達の主張が少数意見である」ということを咀嚼できないからであろう。土井委員長の人気に永遠にすがり、それ以上ではないということなのであろう。それを乗り越えるチャンスはあった、村山元首相の頃である。リアリストと対峙することを身内から拒否された首相は可哀相。理念はリアリストからこき下ろせれるものだが、その事実すら理解できない母体を持った首相が村山氏だということであろう。

共産党はマーケティングがそこそこ上手くいっており、社民党ほどの惨めさは無い。現在危機意識を持っているらしく、社民党支持者へ切り崩しを行うのは自明だ。左翼の持つ理念的な美しさは共産党が一手に引き受けるのであろう。

少し疑問なのだが、共産党は社民党の衰弱を望んでいないと思う。コアが共産党で、社民党がドーナツという構図だ。ドーナツが薄くなるとコアは困るのだ。しかし共産党から社民党応援メッセージは見えてこない。

まぁどうでもいいんだけど。

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