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バレー、テニス等への雑感

ここ最近男子テニスが面白い。フェデラー黄金期だったのが、ナダル、ジョコビッチと新鋭が出てきた。それはラリーを行うことを意味する。男子テニスはサービスで勝負が決まることが多くて、試合運びは単調でラリーの多い女子テニスの方が面白かった。ところがナダルが出てきた頃からラリーが続くようになって『パワー・テニス』では勝てなくなってきた。サーブが拾われることを前提としたテニスに変わってきている。まぁ泥臭くなったわけだけどとても面白くなった、レシーブの技術をナダルをはじめとしたライバルが上げてきているのだ。

今回のワールドカップバレーにも同様だと思われる。従前は男子で言えばサーブを受けてオープンで決める、決められないければ負ける。という構図だったと思う。しかし今回はセッターに最大5つの選択肢がある。右のオープンかクイックか、左か、バックか。それに合わせてブロックを何枚遣うかいう心理戦だと思った。トスをあげる前にアタック可能な2~4人を飛ばせて、アタッカーは打つつもりで飛んで誰かが打つという戦術は大変だと思う。チームが同じであれば阿吽というのが有るのかも知れないけれど、選抜戦でそういうことが可能だということに驚いた。

女子バレーをメインに見てきたけれどこのセッターとの合う合わないは非常な意味で事実としてありそう。実力があるストライカーでも竹下さんと合わないから下がるとか。

従前のバレーといえば体格勝負で、アタックの打点の高さが基準でそれだけで戦績が決まっていたようですが、今回の日本女子バレーはセッターの攻撃自由度と相手のアタックを拾う技術が格段に向上したと思います。昔はアタックに対して相手のブロックアウトを狙うとか、超えるとか、個人技の範疇が大きかったと思うのです。しかし今回はアタック時には相手のブロックを戦術的に無力化する努力が散見されました。戦術の緻密さがベテランを欠いた中で成績を残せた理由でしょう。

男子バレーもその傾向があり、『高い』ということが絶対的な要素で無くなってきて、セッターが「誰を使うか」という事象に持ち込めるのが勝ちパターンだと認識しました。ブロックの位置とレシーバーの位置も考えられていて、ブロッカーの手に当たらなければレシーバーが居て、拾えるというのもラリーが続く大きな要因でしょう。ブロッカーの手に当たった場合は成功するにせよ失敗するにせよしかたがない面があるでしょうから。

男子テニスにしろ男子バレーにしろ一発で決まるのが面白くなかったのですが、ディフェンス技術が上がったことで見ていて楽しいですね。

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日本品質という呪縛についての雑感

ここ半年タイとインドネシアに出張に行った雑感。

カルフール等ショッピングモールに市場調査と称した見学に行くんだけど家電はLGやSUMSONが強いのかな、あまり日本の価格とは変わらない。ブランド力はPanasonicやSONYよりちょい安という位置づけでけっこうブランド力があって驚く。エアコンは日本の方が安いくらいだけど、冷蔵庫や洗濯機は現地仕様に特化しているのは韓国メーカーでマーケティング力が高い気がする。TVは完全に韓国製優位。価格優位なのではなくブランド優位と感じた。

当地は日用雑貨商品が安くて驚く。洗剤・石鹸・シャンプーなどが桁外れに安い。10g位のヘアワックスが60円くらいで売ってる、ちなみにメーカーはマンダム。コンビニでは洗顔料が50g60円くらい。

日本とタイやインドネシアのGDP比率で当地の物価が1/10くらいとして、600円のヘアワックスを買うわけだ。

カルフールはまだ中価格帯らしく、ユニリーバの営業マンの話だと『特別な日のためのシャンプーとして1回用のサック(個袋)を店に置く』のだそうだ。実際に地方のコンビにでは10連サックが50円位で売られている。1ヶ5円だ。

日本では品質保証とかの概念でそういう商売は成り立たないのは分かるんだけど、原価としては成り立つと言う事例である。もちろん中身も低コストではあるが。

 

何が言いたいかというと、例えば100円ショップは『そういうものだ』と割り切りが合意できればコストダウンが可能で、日本のビジネスでは品質コストが大きなウエイトを占めていると言える。

百円ショップはブランド化が可能なのではないかと思う。品質は世界品質基準だと割り切れば品質コストを払うことなく、実績のあるOEMメーカーの商品を納めて、クレームは言い方は悪いが無視すればいいわけだ。

 

メーカー担当者として、それに対抗することを考えると頭が痛い。

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プライマリーバランスの呪縛

僕は人生において大変な苦境に晒されていて、結婚10年目に妻に逃げられた大変可哀想な男である。小生(一人称変えてみました)は結婚2年目には早期に子供が作製されるはずで、3LDKのマンションを購入したおめでたい馬鹿である。幸か不幸か子供が出来なかった上、女房に逃げられたのでマンションの繰上げ返済は期待以上に進み、12~13年目である来年か再来年に償還できる予定である。あとは老後の資金を20年掛けて貯めるのが目標だ。借金を完済した時の気分を想像すると浮き浮きする。

 

かの小泉総理も国債の償還額と発行額は逆転できなかった。借金の増加を抑えることには成功したけれど、償還額<発行額で、ぶっちゃけ赤字である。
民主党政権は左翼的なばらまきが好きというのがあるかもしれないがそういうことに頓着していないようである。考えてはいるのであろうけれど本気度が0%という印象。

思えばバブルが崩壊したときに財政支出で仕事を増やしたけれど、その効果はプライマリーバランス的には負の効果しかなかった。

 

だからよー消費税を早く10%にしろよ、年金・生活保護への支出は最低限に、くだらん政策支出はやめろ、とか思う。こういう難しい問題を頭の良い官僚に丸投げすればいいと思うんだけど日本では「国会議員」という立法府の人が行政府に「官僚が出来ない理由」のネタを提出できる権利があるそうで、理論的に全く意味が分からない状況になっているらしい。

どうも立法府構成員が行政にかくかく口出しをして、閣僚が困っているという現象が考えられる、そして行政を執行する官僚が常軌を逸するという構図なのかしら。建前的には与党が総理をはじめとした閣僚に政策研究の結果を伝えて、官僚が具体化するというのが筋だと思うんだけど、全然見えてこない。野党はちゃちゃをいれるは与党はまとまってないは。

 

プライマリーバランスの先送りは僕の世代(の年金)にすごく影響があるので、看過できないんだけど。10年後ギリシャやイタリアみたいになると困るんだけど。消費税を20%程度に上げとけば増税で景気が冷えたっていいじゃん。

 

と、再来年にローンが完済する予定のおっさんが思うこと。

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商社や技術コンサル(コーディネータ)というお仕事への要望

僕はドメスティック商品メーカーの一員で、そのメーカーは原料調達や商品設計、国内販売経路のノウハウは持っているけど、海外(例えばアジア新興国)への販路を考えたときパイプが無い。このメーカーが海外展開していくには販売経路をどうするか、商品は現地でOEMするのか、現地でOEMするには資材・副資材の調達、販売経路、どれもノウハウが無い。大手であっても始めて進出する地域では同様の悩みがあると想像する。

レベルの低い悩みです。

例えば才能ある服飾デザイナーが独り立ちしていくときも同様だと思う。素材・工場・販路をデザイナーが独りで切り盛りするのはとても無理で、もっというとビジネスの基本である運転資金や経理・法律なども全然分からないであろう。
松下電器もソニーも本田も町工場から始まった。例えば商店を代々営んでいる家では銀行との付き合いもあるし、仕入れの方法も経験値があるであろう。顧客もある程度いるであろう。そこから飛躍するには会社組織というかを考えなくてはならず、営業戦略・先行投資も必要だろうし、人員も。

過去の賢人、例えば松下氏でも盛田氏でも藤沢氏でも、営業・経理という観点があって、そこから戦略を組んでくれたのであろう。井深氏も本田氏も藤沢氏・盛田氏なしに会社の成長を続けられたとはちょっと考えられない。松下氏はよくわからん。

 

何が言いたいかというと、事業を興すにも、町工場が軌道に乗って成長するにも、ドメスティックメーカーが海外進出をするにも別のステップで、別の能力が必要だと言うこと。

そういったときに「商社」や「技術コーディネータ」が必要になる。原料仕入れ・作製(OEM)・販売ルートの開発である。会社組織を始めて立ち上げるのであれば資金や経理も必要であろう。これを経営者が一人でこなすのは無理というもの。

で、僕の狭い世界ではこれが分からない。例えば自社には国際部はあるけれど、自前の商品を海外OEMで作製して売ると言うノウハウが無い。そこで必要なのが商社・技術コーディネータなのだが、どうもそういう情報が聞こえてこない。原料確保、商品の生産、パッケージ・副資材の調達、販路。国内なら日本の常識を共有していて日本語でなぁなぁでやれるけど(それでもかなりの人員を突っ込んでいる、特に営業)、それを海外展開するというのは非常に骨の折れる作業だ。

 

技術コーディネータというお仕事が重要で望まれていると思うんだけどいまいち機能していない気がする、僕が知らないだけかもしれないけれど。

 

愚痴なんだけど、トイレタリー商品で技術コーディネータ集団は居ないのかね。なんか展示会を見ていても納得できないんだけど。
ちなみに海外のお仕事(資材の輸入とかOEM生産)に多少かかわったけど、知己を利用して本質的なコストダウンが出来ていないのが悩み。まぁ日系企業を使うということだ。それじゃぁさぁ、って話。

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日刊工業紙が説く「日本(中小)企業」の技術力がおかしい件

ソースは会社にあって持ち合わせが無いので感想というレベルで。

日刊工業紙が元気な中小企業や最先端の技術力を持つ小企業を紹介する場面が多いんだけど、なんか『日本が駄目な理由』が分かる気がする。最先端の技術、例えば宇宙や大学の研究に強みを持つことは悪いことでは無いんだけど財務状況が悪いんじゃないの??と思うことが頻繁だ。

例えばというより、紹介されている企業の従業員一人当たりの売上が1千万円程度の企業が多いことに驚く。(従業員100人で売り上げ10億円とか)

材料費が1割、研究開発費・設備投資費が1割、固定費(人件費除く)1割として、人件費に回せるのは最大で7割だ。この試算は甘々で、それでいて従業員平均年収は7百万円であろうか。実際の従業員平均年収は5百万円以下ではないかと思う。若手はともかく老練でもorz。大手の設備産業と売り上げへの構造が違うことは分かるけど、生産性が低過ぎないか?

就職難の現在でもこういった企業は人材難だと思う、工業高校へ応募を出すのであろうか。学卒や院卒を取りたいと思っているであろう、しかし学生には知名度はともかくとして給料の安さに応募するには魅力的で無いであろう。

オンリーワンの企業でこれなのだから、日本の中小企業への国の厚い支援は無駄なのではないであろうか。技術屋の社長が経理を分からずに取り回しているという印象。収益を上げる構造になって居ないと思われる。ならばファンドと技術コンサルが取りまとめて一体化すれば企業体をなせると思うのだけれど、国の支援とオーナーの心意気が邪魔をする。

 

ちょっと思い出せないんだけど「大手企業の若手が買収した実験器具作成メーカーの社長になった」小説があったんだけど、そういった売り上げを伸ばすことはプロに任せるという選択は無いのかと思う。もちろん技術をまとめ上げるのは大手企業でなくて、ファンドでもいい。

 

そのことを例えば大田区でやっているらしいけど、資本の論理が働かないお役所では役に立たないと思う。単に情報のネットワーク化が進むだけであろう。多分ファンドの論理は従業員一人当たりの売り上げと粗利で企業価値が決まる。企業が大きいか小さいかは関係ない。この関係を適正にしていく事業ロードマップを成功しているように見える中小企業は組めないのだと思う。社長が全てだから。

例が悪いかもしれないけれど、シリコンバレーで起業した社長が粗利を最大化して高値で会社や特許を大企業やファンドに売却するのと正反対だと思う。

 

日刊工業新聞がこういった『技術力をもっと日本中小企業がんばれ』という記事は、生産性の低いことを無視した技術賛美であることも報道したほうがいいと思う。
技術を無視したいのではなくて、財務状況の改善できる方法を伝えるべきではないかと思うのだ。

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TPPに参加するデメリットが明確に主張されない件

ドラマの話なんだけど『家政婦のミタ』は松嶋奈々子が主演なんだけど、演技に人間性は必要なくて、まぁ前田敦子のサイボーグみたいなものだ。とても「綺麗」キャラじゃないし、なんで松嶋奈々子なんだろう。まぁ松嶋でなければ見なかったかもしれないのでそれは投資ということなのであろうか。

 

 

TPP反対派の声は高くて、『日本に(特に農業で)不利だ』という主張が声高に発せられている。一方でTPP賛成派の意見て論理的だけど血が通っていないよなぁと思う。メリットを語らずデメリットを語るのは片手落ちなのに。

そのTPP反対派は米国の貿易額はTPP参加国では日本が突出していて『米国の輸出産業が日本を侵略する』みたいな論議が在るけどいまいち「だから何」と思わざるを得ない。

クルマにしても米国ドメスティックで設計されたものが日本を席巻するとは思えないし、というかクルマで言えば対韓国との関税率の差の方が絶対に影響は多いでしょう。コンピューターだって関税はないし(つーか台湾製だし)、農作物以外で米国が比較優位な輸出品って無いと思うんだけど。『米国の輸出産業が日本を侵略する』商材は農作物以外は無くて、まぁ事実上大豆ととうもろこしと小麦で、日本の主要産業で無いことは確かだ。TPPが日米のFTAみたいなものだというのはある意味同意だけれどそれで何が損するの?

TPPに加わろうとしているシンガポールとマレーシアは結構keyだと思う。アセアンでは域内の関税が無いのは有名だけど、日本がマレーシアに半製品を輸出して、マレーシアで完成品に仕上げたものはアセアン内では無税で流通できる可能性がある。

工場などの投資の姿勢ががらりと変わる可能性がある。インフラがある程度充実しているタイよりは、関税がかからないマレーシアの方が投資対象になるとか。

 

TPP反対派の一部は農水省のすごいデータ(ソース探すの面倒、農業等の多くの業界が壊滅的になる)を用いるか、他国のメリットで日本は損をすると。

いや他国がどれだけ得になったとしても、自国にメリットがあればいいと思うんだけど。他国にすごいデメリットがあれば自国の少しくらいのメリットを受け入れるというのであろうか。

 

 

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政策決定のシンクタンクとして農水省は脳水症な件

ソースは探さなかったけれど養豚業界が日経に出していた意見広告で、TPPによる農業への被害を農水省が試算していた数字を訴えていた。

農水省の試算はTPPで養豚・野菜・米作、、、どれも国産シェアが20%を切るというものであった。笑止千万なのが『食料自給率』に言及していることであり、養豚業界は飼料のほとんどを輸入によって賄っているのだから食料自給率にはかんけいないだろう、という突っ込みは清清しく無い態度(なんかよく分からない論理でぐだぐだ言ってる)でノータッチなのが笑える。

うーん、日本の米自給率が20%になるとして、残りの80%は誰が供給するのであろうか?このようにもうそれは破廉恥な数字の羅列で馬鹿馬鹿しいというほか無い。
オレンジや牛肉の自由化のときも危機を訴えていたけどわりとそんなことがないという印象がある(ソースを探さないけど輸入量が増えた分だけ消費量が増えただけで国産牛肉の出荷額は下がって居ないという統計を見たことがある)。

養豚業界はこの農水省の試算に怒るのではなくて『乗っかった』というのがポイントで、、、、『えっ?国産品と海外品は価格差ほどは品質に差が無いの』と消費者は思わざるを得ない。

そーか、確かに商社が主導で海外で日本向けに養豚しているのは味にそんなにそん色ないなぁ、そうなのかもしれない。牛肉は国産と輸入品には確たる壁があるけど日本の養豚業界は努力が未だ足りないので関税撤廃でシェアが20%に落ち込むんだ、ふーん。

僕個人的には農水省の試算はSF並みの悲観さで、まぁ有り得ない数字の羅列だと思う。仮に日本産の農産物がシェア20%程度に落ちたとして誰が供給するのよ?僕は国産蓄肉を志向しているんだけど、そういう人は少なからず居ると思っているんだけどどれだけ高騰するのよ?高騰したら市場原理として、、、、。

 

農水省の職員とその家族は輸入品だけで3ヶ月生きてみてよって思う。もちろん闇輸入は許すと言うか積極的に行って。または1年くらい農業視察でアジア各国・米国に海外出張に行けば良い、米をはじめ野菜や肉からその不味さに辟易するから。

 

養豚業界も馬鹿な農水省試算を鵜呑みにして馬鹿を晒すと『あー、海外品でいいんだ』と思われるよ。

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大王製紙の社長は男気がある件

大王製紙の社長が100億円を子会社等を通じて無理に融通して、ギャンブルに見せ金に遣って、さらに何十億円かカジノで負けた件だけど、面白い。

想像するに、子会社等から借りた金はカジノへの見せ金だったのではないかと思う。所詮VIP対応を得るための見せ金なので遣う気はなくて、でもカジノ側も鴨認定でむさぼったと言うのが合理的な真相でなかろうか。カジノ側は不法な資金であっても問題が無い上、オーナー企業の株があることから継続的なイカサマで毟り取っても構わないと認定したとしてもおかしくは無い。

で、実際に一族が株を大王製紙に売れば資金的には問題ないわけで。

さすがに社長は自分の持ち株を担保に金を入金しなかったモラルはあるらしい。子会社から無理に引き出したお金はどうなのよという突っ込みは別にして。

 

製紙業界っておもしろい。戦後分割されたのがくっついたり、オーナー企業が健在であったり。古くは斉藤了英とか。合併と利権がどろどろなんだろうな。

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CDSってさぁ各国債よりも資金力があるという理解でいいのかしらな件

CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)って債務不履行になった時の補償代金だと理解していて、AIGが破綻したのはその費用を払いきれなかったからだと理解しているのだけれどそれでいいのかしら。

そんななかで南欧諸国のCDSが値上がりしているというか、それらの短期国債が値下がりしているというか、その意味は同じなんですよね?南欧諸国というか大本はギリシャなんだろうけれど、CDSに値段がついているということは国債発行額以上に財務が健全であるということなのかしら。だったらギリシャ国債の値段は市場に任せてギリシャが債務不履行に陥るか、EUに留まってユーロの安定性に最大限努力するか、EUから離れて破産するかの選択肢が無いと思う。というかCDSがEUの国債を引き受けるだけの資金力があるとは思えないんだけど。

ギリシャもしたたかというか貧すれば何でもありなのであろう。今が地獄だけど、これ以上の地獄を選択すると思える。馬鹿バーカ。

ギリシャが自律的な再建策を選択できないのであればEUはギリシャを切るのが正解であろう。EU各国は銀行がギリシャ国債が紙屑になって資本力が劣った場合に潰すか国で資本を増強すればいい話だ。
EUはギリシャに冷徹に対処する必要がある、早く言えば「死ね」と。

統一通貨で金利も供給量も為替も扱えないのであれば、比較的貧しい国は損をするのは当然である。EU各国が国債発行自由権を持っているのであれば、その金利はその政府の信用の度合いであり、短期金利のみで決まればいいはずである。ところがCDSが指標になっていて???なかんじなのだ。もし貧乏国が国債で現金を調達できないのであればCDSは有効であろうけれど、その資金規模はEU中央銀行程度の大きさが必要となるはずである。

 

いやEUというかユーロの制度はよく分からん。

11/4追記
ギリシャは国民投票をするとか、回避するとか情報が錯綜しているらしい。個人の最適化は全体の最適化と異なるのだからまぁ理解は出来る。ギリシャは死ぬのかな。つーか、我侭な国民を抱えるギリシャを切って南欧諸国の財政再建を救った方がEUにとってみれば得だと思うのはそれは鬼かなぁ。

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「だらしない」という概念についての雑感

僕は割りと様式美という奴に憧れていて、例えば警官や自衛官が制服をきちんと着こなすことを「かっこいい」と思っている。
なので僕はサラリーマンの制服としてのスーツ姿はサイズを合わせネクタイを締めてシャツの第一ボタンも留め、スーツのボタンを留めて姿勢をよくするのがカッコイイと思っている。僕の世代で言う「不良」(古い概念ですね)が着崩すことがおしゃれ、姿勢を崩すのがおしゃれという概念は、似合っている人も居ると思うけど一般人にはハードルが高いと思っている。というか殆どの下げパンは不潔でかっこ悪いと思っている。

また運動部部員と思われる高校生などは自分の大きなバッグを足の間に置いて股を拡げる、下品だ。一方で今日電車で隣に座っているゲームに熱中する人も姿勢がだらしなかった。彼は太っていたのだけれど、ゲームに熱中すると股が開くらしい。社長面談で椅子に座るように電車の椅子でも座って欲しい。出来ないのは子供だろ。

デブのオタクもがたいのいい高校生も不良も「だらしない」という概念が無いということに共通点を見出せる。社会性で言えば同類ということだ。

 

若い女子でもスエットで電車に乗れるヤンキー候補はまぁ「だらしなくて」、なんか臭い(全員とは言いません)。

 

上品という概念を若者には理解してもらいたいものだ。ちなみに下品な大人はいっぱい居ます、それはもう治りません、だからこそ若手に期待をしたいのです。
(会社のバッジを着けて無法を行うおっさんはいっぱい居ます、例えば電車の扉の真ん中にポジションを取ろうとする人、金玉を冷やすためか股全開で座る人、キャリーバッグを振り回す人等々)

大人が馬鹿だからといって若者がまねをする必要は無いのです。

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【書評・感想】自衛隊3部作+1 有川浩

有川浩の「図書館戦争シリーズ」に嵌ってしまい、自衛隊3部作+スピンアウトを読了。図書館戦争シリーズはアマゾンの書評でも読んでもらえばいいと思います。「ベタ甘」に気分ほっこりで、初期作を読んでみました。なんか久し振りにSFを読んだ気がします。どれも面白かったのですがSFを読みなれていないとハードルが高いかもしれません。小松左京+恋愛という位置づけですかね。

3部作の構成は「空の中」「海の底」「塩の街」でスピンアウトが「鯨の彼」です。書評はアマゾン担当ということで。
3部作と言いつつ3話は全く関係なく、舞台が自衛隊ということだけです。「鯨の彼」だけがスピンアウトものということで「空の中」と「海の底」のラブストーリーです。

僕のSF観は1つの大きな嘘を前提にそれ以外に色々な嘘を塗りたくると白けるという性質があります。一つの大きな嘘以外は徹底的なリアリティが無いといけないと考えています。例えば福井晴敏の「亡国のイージス」等は一番重要な「何故クーデターを起こしたか」という重要な点が納得できなかったし、超人的な工作員という存在・反物質みたいな武器と嘘に嘘を重ねる手法は興を削ぐものでした。福井の作品はデビュー作(名前忘れた)も読んだけどやはり「嘘」が多い割にはロジックに不満があった。
星・小松・筒井のSFで育ったのでそういうことにしてください。そして有川氏は自衛官の日常や図書館業務を書き込むあたりは小松タイプだと思います。

小松の「首都消失」(またはその小品というか前振りである「物体O」)にあるような、対応にあたった人間の機微は海の底が通じるものがあるかんじがした。空の中は(見て無いけど)「未知との遭遇」と近いのかなぁと勘ぐる。

そういう意味で僕にとっては「塩の街」が結構衝撃的なストーリーであった。ただし文庫版の後書きにもあるように加筆されていて1冊としては冗長になっているきらいがある。前半が6編あり、その後と題した後半が4編ある。ぼくにとって一番ワクワクしたのは前半の4~6編で、謂わば解決編だ。1~3編はその解決編を理解するために必要だと思うのだけど粗筋とは関係ない。舞台設定の説明だ、そこに3編を割く意味があったかどうか疑問だ。先に挙げた小松の首都喪失と物体Oの関係で言うとなんか中途半端なのだ。
まぁデビュー作ということだしそこを割り引いても十分に面白いので問題はないのですが。

有川氏のスピンアウトである「鯨の彼」、まぁ他には「別冊図書館戦争シリーズ」も面白かった。キャラクターの作りこみが上手で入り込んでしまう。難点があるとすれば笠原郁と森生望のキャラが被ってしまうことだろうか。文庫版の図書館戦争シリーズや自衛隊3部作に収容されているサイドストーリーも秀逸。
もういっちょ、「鯨の彼」に収容されているスピンアウトモノでない奴はしっくり来なかった。キャラクターの作りこみが僕には理解できなかったのであろう。というかそれに慣れてるのですね、有川作品には。

 

有川氏にはぜひとも小松左京路線(+恋愛)でお願いしたいところでございます。

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