さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

【読書録】もの忘れと記憶の科学

2024-08-28 23:44:15 | 読書録

五日市哲雄・田中冨久子/日刊工業新聞社

記憶に絶大の自信を持っていた私も、疲れていたりすると、ちょっとド忘れすることも出てきた。

ただ、記憶力全般について言えば、若い頃と比べてそんなに落ちてきているという実感はない。

ド忘れというかもの忘れは、記憶そのものがなくなっているのではなく、記憶を引っ張り出すものが不足して想起できないでいる状態のようだ。

予防の為には、普段できることといえば、やはり睡眠不足解消が一番のようだ。次に過度なストレスの防止、ビタミンB1欠乏の防止くらいかな。あとは、たまにはぼーっとする時間を作って脳を休ませること(デフォルトーモードネットワーク;脳梁の辺縁近くにある帯状回の最後部(帯状回皮質)が関係)によって、ひらめきや忘れた記憶の想起を促す・・といったことかな。性ホルモンも記憶にはプラスの影響があるようだ。最近の私は枯れ木のようだけれど、もっとウキウキワクワクする心を大切にした方がいいかもね。

本書で、おっ!と思ったポイントは以下。

・記憶の中枢である海馬は、ストレスに対しても機能しており、過度のストレスに対しては脆弱。なので、ストレスがもの忘れを引き起こすことも否めない。

・脳のワーキングメモリーはもの忘れ防止に重要な役割を果たしているが、、大脳皮質のドーパミン受容体量と相関性を持つ。

・日本語の仮名漢字まじり文は表音文字(脳の視覚野からアルファベットと同様左半球の「角回」に送られ、聴覚情報へ変換される)と表意文字(資格によるパターン認識情報のまま「側頭葉下部へ」(右半球優位))の組み合わせであることから、左右両方の脳を使うため、日本語においては失語症がとても少ない。(失語症率;西欧では人口比1〜3%、日本人0.1〜0.3%)

など。

 


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