1月にここで開かれた所属音楽教室のコンクールで歌って念願の金賞を取り、これからは歌に関しては外のコンクールを受けるんだと、自分の中に区切りをつけて以来、11ヵ月経ってしまった。今日は職場合唱団の本番のために紀尾井ホールへ。
もうここで一人で歌えることはないんだろうな。バイオリンやトランペットでは、到底ここにたどり着けそうにない・・と思うと、何だか楽屋口がまぶしい。
紀尾井ホールって、コンクールだの職場合唱団の本番だので、たぶん来るの8回目くらいになるはずなのに、来るたびに違って見えるの。この時はこうだった、あの時はこうだったと、情景をはっきり思い出せるくらいに・・・。
な~んて感傷には浸ってられないので、今日は今日の本番を成功させることに1点集中。9月には職場グループの合唱団でヴェルディのレクイエムを歌った。そこからたった2か月。いろんな本番と練習がかち合って、思ったように練習に参加できず、最後まで苦しんだ。
大好きなモーツァルト。なのに簡単には歌わしてくれないんだな。こと合唱ソプラノに関しては、音域はそんなに高くないのに、入り方とか、音程のキープとかに気を遣うところが多く、腹筋を使いまくらないと満足な演奏ができない。両方とも初めて歌う曲だが、特にヴェスペレは同じようなところでもちょっとずつ違ってて、落とし穴が多い。
モーツァルトだけにラテン語をドイツ語なまりで発音することにしたのだが、それがまた曲者で・・・例えばeleisonのソンをゾンと濁るだけでも、高い音を歌っている時はうまく濁音になってくれなくて、濁音にしようと頑張るとピッチが下がりそうになったりして、とにかく一つ一つに神経を使う。我々のドイツ語なまりが完璧かというと、それはそれで課題はあるのであるが、普通のイタリア語風のラテン語より、やたら舌先をうまく使わなければならない歌詞が多かった。
本番近くなってきて注意されるようになったのは、より長いフレーズで歌うこと。発音のことばかり気にしていると1つ1つの言葉がブツ切れになってきてしまい、歌ってても「これでいいのかな?」みたいな納得いかない気分になる。もっと先をみて歌うこと・・そのためにはもっと意味を考えて歌わないと・・・。
練習にあまり出れなかった分、そういうところはもっと頑張らなきゃいけないので、昼休みなどのちょっとした空き時間を使って、楽譜にはソロパートも含めて歌詞の対訳をバッチリ書き、単語一つ一つの意味も書き込み、自信のない箇所には極細透明ビラを貼り、今日の電車の中でも前日のオケ合わせの録音を聴き返しながら来て、午前中のリハに臨んだのであった。
☆ ☆ ☆
そして迎えた本番。個人的に課題としていたところは、ほぼすべてクリア。第1ステージの戴冠式ミサが終わったところで、いつもより長く、大きな拍手をいただいた。
ここで安心してはならじと気を引き締めて臨んだ第2ステージのヴェスペレ・・・戴冠式ミサより難度は高いが、合唱の声もよく飛んだと思うし、よりよい演奏が出来たと思う。
2曲演奏しても、演奏時間はそんなに長くない。ある意味あっという間だったかもしれない。でも、その中で使った精神力、集中力、気力は相当なものだった。
打ち上げの時は、もう立ってられないほど疲れていたし、それは私だけでなく、他のみんなもそうだったようである。
時間的には短かったかも知れないが、我々にとっては本当に濃い演奏会だった。
今まで取り組んできたバッハもヘンデルもメンデルスゾーンももちろん素晴らしいが、モーツァルトはまたちょっと違う。そのモーツァルトの難しさを乗り越えて、来年はまたバッハをやる。
一回り大人になって、またよりよい演奏ができるよう、来年に向けて頑張りたいと思う。
もうここで一人で歌えることはないんだろうな。バイオリンやトランペットでは、到底ここにたどり着けそうにない・・と思うと、何だか楽屋口がまぶしい。
紀尾井ホールって、コンクールだの職場合唱団の本番だので、たぶん来るの8回目くらいになるはずなのに、来るたびに違って見えるの。この時はこうだった、あの時はこうだったと、情景をはっきり思い出せるくらいに・・・。
な~んて感傷には浸ってられないので、今日は今日の本番を成功させることに1点集中。9月には職場グループの合唱団でヴェルディのレクイエムを歌った。そこからたった2か月。いろんな本番と練習がかち合って、思ったように練習に参加できず、最後まで苦しんだ。
大好きなモーツァルト。なのに簡単には歌わしてくれないんだな。こと合唱ソプラノに関しては、音域はそんなに高くないのに、入り方とか、音程のキープとかに気を遣うところが多く、腹筋を使いまくらないと満足な演奏ができない。両方とも初めて歌う曲だが、特にヴェスペレは同じようなところでもちょっとずつ違ってて、落とし穴が多い。
モーツァルトだけにラテン語をドイツ語なまりで発音することにしたのだが、それがまた曲者で・・・例えばeleisonのソンをゾンと濁るだけでも、高い音を歌っている時はうまく濁音になってくれなくて、濁音にしようと頑張るとピッチが下がりそうになったりして、とにかく一つ一つに神経を使う。我々のドイツ語なまりが完璧かというと、それはそれで課題はあるのであるが、普通のイタリア語風のラテン語より、やたら舌先をうまく使わなければならない歌詞が多かった。
本番近くなってきて注意されるようになったのは、より長いフレーズで歌うこと。発音のことばかり気にしていると1つ1つの言葉がブツ切れになってきてしまい、歌ってても「これでいいのかな?」みたいな納得いかない気分になる。もっと先をみて歌うこと・・そのためにはもっと意味を考えて歌わないと・・・。
練習にあまり出れなかった分、そういうところはもっと頑張らなきゃいけないので、昼休みなどのちょっとした空き時間を使って、楽譜にはソロパートも含めて歌詞の対訳をバッチリ書き、単語一つ一つの意味も書き込み、自信のない箇所には極細透明ビラを貼り、今日の電車の中でも前日のオケ合わせの録音を聴き返しながら来て、午前中のリハに臨んだのであった。
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そして迎えた本番。個人的に課題としていたところは、ほぼすべてクリア。第1ステージの戴冠式ミサが終わったところで、いつもより長く、大きな拍手をいただいた。
ここで安心してはならじと気を引き締めて臨んだ第2ステージのヴェスペレ・・・戴冠式ミサより難度は高いが、合唱の声もよく飛んだと思うし、よりよい演奏が出来たと思う。
2曲演奏しても、演奏時間はそんなに長くない。ある意味あっという間だったかもしれない。でも、その中で使った精神力、集中力、気力は相当なものだった。
打ち上げの時は、もう立ってられないほど疲れていたし、それは私だけでなく、他のみんなもそうだったようである。
時間的には短かったかも知れないが、我々にとっては本当に濃い演奏会だった。
今まで取り組んできたバッハもヘンデルもメンデルスゾーンももちろん素晴らしいが、モーツァルトはまたちょっと違う。そのモーツァルトの難しさを乗り越えて、来年はまたバッハをやる。
一回り大人になって、またよりよい演奏ができるよう、来年に向けて頑張りたいと思う。