さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

【読書録】眠れなくなるほど面白い科学の大理論

2020-05-17 22:29:34 | 読書録

大宮信光 著/日本文芸社

このシリーズに食らいついて学び直し中の私、科学系のところは少しずつカブっているので一部復習にもなります。

ですが・・・生物系のものはほとんど覚えているのに、化学と物理は結構忘れてる。くやし~。

この手の話は、逃げずにどんどん目に触れるようにして、脳みそをアップデートしないとダメだな。

例によって備忘も兼ねて5つコメントしておこう。

1.パスカルってあのパスカル?

2.なぜインドはゼロ記号を発明したか?

3.質量保存の法則の陰に燃えたダイヤモンド

4.ドップラー効果で宇宙の膨張が分かった!

5.コピーは静電気のおかげ

 

1.パスカルってあのパスカル?

私ってつくづくバカだなぁと思うんだけど、「人間は考える葦である」という名言を残したパスカルは哲学者であって、我々が日常的に耳にするヘクトパスカルなんちゃら~って、別のパスカルさんか何かに由来すると思ってたんだよね~。ところが何とあのパスカルさんだったのだ。ブレーズ・パスカル(1623年 - 1662年)さんは天才だったのだ。フランスの哲学者にして、自然哲学者、物理学者、思想家、数学者、キリスト教神学者、発明家、実業家でもあったのだ。パスカルの三角形、パスカルの原理、パスカルの定理などの発見で知られているけれど、パスカルの原理というのが「密閉容器中の流体は、その容器の形に関係なく、ある一点に受けた単位面積当りの圧力をそのままの強さで、流体の他のすべての部分に伝える」というもので、オイルブレーキや油圧式ジャッキなどにその原理が応用されている。このように「圧力」に高い見識を持っていたパスカルはガリレオの弟子のトリチェリーの発見したトリチェリーの真空に興味を持ち、その実験をトレースし、義兄に頼んで装置を山の上に持っていき、その装置で気圧が測れることを実証した。なので、気圧も含めた圧力の単位としてパスカルが使われるのね。パスカルは31歳の時の馬車の転落事故をきっかけに修道院に入り、39歳で亡くなった。科学者としての活動は事故以前のことであるから、若くして事故に遇ったのがとても残念だ。

2.なぜインドはゼロ記号を発明したか?

実はインド以外の古代文明(マヤ文明やメソポタミア文明)でも位取りの記号として「ゼロ」をあらわす記号はあったのだが、計算にそろばんのような算盤や、木片を並べて計算する道具、算木が使われていて、数字はその計算結果を記録するために使われていたので、ゼロ記号は演算の対象として考えられていなかったんだとか。だがインドでは筆算が行われたため、数字のゼロがどうしても必要だったのだという。(例えば筆算で25+10をしようとするなら、一の位で5+0をしなければならない。)

う、インド式計算ドリルを買っておきながら、結局やらずに引っ越しの時に捨ててきた暗い過去を思い出してしまった。

3.質量保存の法則の陰に燃えたダイヤモンド

まぁ、ラボアジェの質量保存の法則くらいは覚えてますわよ~と思いつつ、彼がなんとダイヤモンドを燃やしてその法則を確認したことは知らなかった。何もそんな高いものを使わなくても・・と思ってしまうけど、彼は密閉したガラス容器の中で、ダイヤモンドを、大きな集光レンズを使って燃やして、ガラス容器を含めた全体の重さが変わっていないことを示したんだね。そういう測定オタク的な性格が災いし、ルイ王朝の徴税請負人として働いた際、税金の取り立てが厳密すぎて恨まれたらしく、フランス革命でギロチンの露と消えたんだとか。そういう話も含めて教えてもらえたらもっと授業は面白かったかもしれないね。

4.ドップラー効果で宇宙の膨張が分かった!

昔は踏切が多かったから、ドップラー効果という名前自体は子供でも知っていたよね。電車に乗ってて踏切を過ぎたら音が下がるかって。まぁ救急車が通る時なんかもそうだけど。遠ざかると音の波長が引き延ばされて長くなり、波長が長いってことは一定時間の内に耳に入ってくる振動数が下がるから音的には低く聞こえるようになるわけだ。音だと、波長が長くなれば下がるわけだが、これが光だと赤くなるわけだ。ハッブルは銀河から届く光の中の水素のスペクトルの波長を調べ、それらが波長の長い赤い方向にズレていることから遠ざかっている・・つまり宇宙が膨張していることを発見したのね。踏切や救急車の話もスケールの大きい話につながっているのね。

5.コピーは静電気のおかげ

私が小学生の低学年の頃は、今でいうコピーなんてなかったの。かぎ針で引っ掻いて原稿を作り、そこからインクを染み出させる謄写版印刷とか、青写真の延長線上みたいな青焼きとかが主流だったわね。それがいつの間にかコピーが普及して・・でも謄写版とか青焼きなら原理がわかるけど、コピーってどういう仕組みなのってあまり疑問に思わず今まで来てしまったわね。

原稿に光を当てると、白い部分は光を反射し、ペンなどで書かれた部分は光を反射しない。その反射光をあらかじめ帯電させた感光板に当てると、光の当たるところ(つまり白い部分からの反射光)は電気が逃げ、文字のところだけ電気が残る。その電気が残っている部分に黒いトナーが貼りつくが、感光板上のトナーを紙に転写し、さらに過熱によってトナーの中のプラスチックが溶けて紙に焼き付けられる仕組みなんだそうな。なるほど・・トナーにはプラスチックが含まれてるんか・・とその点にもびっくり。

・・・

ということで、この学び直し関連本、まだまだ読み続けていきたいと思います。

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