アインジーデルンに着くと、すっかり雪景色。
石畳に積もった雪に、足を取られないよう、重いスーツケースを引っ張って、坂道を歩くのって、本当に大変。みんな歩くの速くて、私は早くも落ちこぼれ気味。
ホテルから少し行ったところに、立派なベネディクト派の修道院がある。アインジーデルンはスイスで最も有名なカトリックの巡礼地。スペインのサンティアゴ・デ・コンスポステーラへと続く巡礼路「聖ヤコブの道」にある重要な場所でもあるという。
中は撮影禁止だが、豪華絢爛たるバロック建築だ。修道院自体は10世紀に始まっているが、今日の壮麗な建築になったのは18世紀らしい。ここは黒い聖母様が有名だという。
この聖母像は15世紀に作られているのだがろうそくやランプの煙で黒ずんでしまったのだという。豪華な衣装(年に10回交換される)と比較したお顔の黒さが、見るものに畏敬の念を起こさせる。
厳かな雰囲気を味わいながら、中を歩き回る。床や天井の細かいモザイク文様が、なぜか密教の曼荼羅の世界に近いものを感じさせる。
ここは、神社に入る時の手水舎と同様、少し口に含んで身を清めるための聖水があるという。
信仰と巡礼の街、アインジーデルン。犯罪も発生しない安心な場所だというが、16日までここでお世話になる。
今日は機内食でお腹いっぱいなので夕食はなしということなった。私は日本から持ってきたどん兵衛を食べようとしたら、パッケージが膨らんでいるのに驚いた。気圧が低いのかしら。
せっかくどん兵衛を持ってきたのに箸を忘れたんで、部屋にあったマドラー二本を使って食べた。(去年もやらかしたような…)