今回のパリオリンピックではスポーツの醍醐味を放棄する。

２６日、日本時間では２７日の午前４時だが、パリオリンピックが開会される。今回のオリンピックはセーヌ川を使った開会式などが話題になっているが、一方で、懸念されているのが、テロだ。警備にはフランス警察だけでなく、他のヨーロッパの警察も動員されているのだという。特に、テロの対象になりやすいイスラエル選手団の警備は厳重である。サッカーでは日本代表はそのイスラエルと３０日に対戦する予定で、さぞや重苦しい空気の中で、試合が行われることだろう。さて、私はスポーツ好きなので、オリンピックは待ちに待っていたのだが、考えてみれば、パリは日本の裏側である。リアルに試合を楽しむ体力はない。サッカーでは朝になって、男子はパラグアイに勝って、女子はスペインに負けたことを知った。結果が分かるとどうも、その試合を見ることもハイライトで済ましてしまう。それはスポーツの醍醐味を放棄することになる。マラソンの２時間何分をずっとテレビの前で観戦する醍醐味である。しかし、私には徹夜をする気力も、体力もない。パリは地球の裏側にあるのだ。（くちなし亭、2024.07.26）

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今年の株価は大手ハイテク企業と人工知能（ＡＩ）ブームにけん引されてきた。

米株式が大幅下落した２４日、投資家の不安心理を反映する「恐怖指数」が３カ月ぶりの高水準に達した。恐怖指数と呼ばれるシカゴ・オプション取引所のボラティリティー・インデックス（ＶＩＸ）は１８．４６と４月下旬以来の水準まで跳ね上がった。さらにＶＩＸのオプション売買高も通常の２倍近くに増えた。それだけ。投資家心理が不安に傾いていることを示している。その理由は何か。現状の株価が一部のハイテク株に左右されているからである。自動車全体の販売台数では、トヨタに及ばないテスラが時価総額ではトヨタを凌駕する勢いであった。さらに、半導体メーカーであるエヌビディアも、株価で年初来、１３０％前後も上昇している。この結果、ヌビディアは時価総額で、世界最大の企業になった。確かに、未来的にはヌビディアの業績は上がっていくかもしれないが、現状は世界最大と言われる程の企業なのだろうか。さて、NY株式の大幅な下落は電気自動車（ＥＶ）大手テスラや、グーグル親会社アルファベットの低調な決算発表を受けてのものだ。Ｓ＆Ｐ総合５００種は２．３％下落。大手ハイテク企業と人工知能（ＡＩ）ブームにけん引された今年の株高が持続しないのではないかとの懸念が広がっている。（くちなし亭、2024.07.25）

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中国株は23日、大幅下落となった。

中国株は23日、約半年ぶりの大幅下落となった。上海総合指数は３０００ポイントから一気に２９００ポイント近くまで下げた。上海株は４月の末から５月の半ばにかけて大幅に上げてきた。これは中国経済の悪化を背景に株価が下げていたところに、中国上層部の指示で、いわゆる国家隊と呼ばれる機関が猛烈に買い支えに入った結果だった。しかし、それも、５月半ばから下げ始める。国家隊にしても、上層部の関心が薄れれば、もともと、金を無駄につぎ込みたくはない。その結果、株価は３０００ポイントを割り込む水準まで下げてきた。しかし、７月に入り、中国では三中全会が開催される。お化粧をする必要がある。どうやら国家隊が介入し、何とか３０００ﾎﾟｲﾝﾄ付近を維持してきたのだが、その三中全会も終わり、化粧する必要もなくなり、さらに、その三中全会では、目立った経済刺激策も打ち出されることもなかったので、一気に下落に転じたものと思われる。本土株の指標ＣＳＩ300指数は2.1％安まで下げた。23日の香港株式相場も下落した。ハンセン指数の終値は前日比166.52ポイント（0.94%）安の1万7469.36となった。中国本土株の株価安に引きずられた形だ。（くちなし亭、2024.07.24）

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自由貿易主義は各国が同じく、豊かになることで成り立つ。

中国製EV（電気自動車）の輸出攻勢に対処するため、米国とEU（欧州連合）が相次いで高い関税を上乗せする政策を推し進めている。米国が75％。結果として、現行の4倍にあたる100％の関税を課すことになる。EUは、中国政府の支援措置の多寡に応じて追加関税を決める仕組みで、最大の38.1％を課せば、現行の10%が48.1%に上昇する。アメリカが経済的に優位であった時代、世界は共存共栄の自由貿易体制を標榜してきた。各国が自国で比較的安値で生産できる商品をお互いに貿易で、交換することが地球の繁栄になるという夢のような考え方である。この考え方の基本は、A国も、B国も、C国も、皆それぞれ優位な製品が異なることで成り立つ。中国も、ヨーロッパもEVは自国が優位な生産品だと思っていたら、成り立たない。特に、中国の場合のEV輸出は経済不況の輸出と言う側面が大きい。不動産不況、金融不安などの国内経済悪化をEVなどの廉価製品の輸出で乗り切ろうとするもので、各国へのデフレ輸出でもある。自由貿易主義は各国が同じく、豊かになることで成り立つ。片方を不幸にすることでは成り立たないのである。そこには当然、調整が必要になる。（くちなし亭、2024.07.23）

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民主党の大統領候補争いはもう一波乱あるかもしれない。

朝起きて、バイデン大統領の次期大統領選への出馬辞退の報を聞いた。私自体は４年前から、高齢のバイデン氏に２期目は無いと申し上げてきた。しかし、政治家と言うのはしぶといもので、バイデン氏も選挙戦に敗れて、２期目を失う可能性が高いと思われた。だが、バイデン氏は躓きが続いた。それも本当の躓きである。演台で倒れたり、タラップで躓いたりと、この人、本当に大丈夫なのと思わせた。もちろん、決定的だったのはトランプ氏とのテレビ討論会だったが、私は民主党が本気で、バイデン氏を大統領候補に推しているとは思えなかった。何も、民主党大会前の今の時期に、テレビ討論会をやる必要は何もなかった。もしかしたら、そこでのバイデン氏の失敗を見込み、他候補への差し替えを、そのころから目論んでいたのではないだろうか。バイデン氏は後継の大統領候補にハリス副大統領を指名したが、私の推測通りなら、民主党の大統領候補争いはもう一波乱あるだろう。（くちなし亭、2024.07.22）

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