スタートアップや新規事業が立ち行かなくなる理由の一つに、「うまいラーメンを作る前に、ラーメンを売る」というものがある。広告や営業でリソースをかけ、未完成なラーメンをお客に提供することで、悪評がたってしまう。ＥＶが良い例である。環境に優しいというイメージや政府の補助など、ＥＶ（電気自動車）を造るには強力な追い風が吹いていると、中国などでは５００社以上がＥＶ生産を始めたのだ。アメリカのアップルもそうである。だが、うまいラーメンを作る前にＥＶを売り出してしまったのである。ＥＶスタンドが十分に整っていないとか、燃えやすいバッテリーとか、特に、昨年末以来の中国やヨーロッパ、アメリカを襲った寒波である。ＥＶが寒さに弱いことは分かっていたのだが、中国のＢＹＤなどは寒さ時のデータを改ざんしてまでも、売り出したのである。これでは悪評が高まるのは当たり前である。（くちなし亭、2024.03.02）
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