スウェーデンとフィンランドのNATO(=北大西洋条約機構)加盟が動き出しました。これまで一貫して、反対してきたトルコが28日、支持を表明したためです。トルコとしても、いつまでも反対し、ロシアのプーチン大統領の援護と受け取られ、孤立するわけにもいかない状況の中で、スウェーデン、フィンランドがクルド人組織PKK支援しないことやトルコに対する武器の輸出制限を撤廃することを約束したことで、支持表明となったものです。PKKが割を食ったともいえますが、PKKの主力の援護国はアメリカとイスラエルなので、大きなダメージにはつながらないと思われます。逆にトルコはいつまでも反対に回ることで、トルコリラの下落などアメリカからの圧力も受けることになります。ロシアと欧米との中間的な地位、さらに最近ではサウジアラビアとの関係修復などの動きで、複雑な立ち回りを演じるエルドアン大統領である。(くちなし亭へようこそ、2022.06.29)
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