今、私たちはオレンジや黄色の毒々し煙を目の当たりにしている。戦争や事故によるものだ。9日にウクライナ東部ルハンシク州ルビズネで毒性の硝酸貯蔵タンクがロシア軍の砲撃で爆破された。その映像では空高く舞い上がるオレンジ色の煙が我々めがけて襲いかかるようで、不気味だ。何人もの人たちが死んだと思われるが、戦争なので、正確に数えられていない。6月27日、昨日のことだ。中東ヨルダンのアカバ港で、船にタンクを積み込む作業中にタンクが落下し、中から有毒ガスが一気に吹き出した。黄色い煙だ。ガスの正体は塩素で、もちろん有毒だ。この事故で、10人が死亡し、250人以上が負傷した。この地域では2年前にレバノンの首都ベイルートの港で、大規模な爆発事故が起こっている。この時にガスは硝酸アンモニウムだった。人々の生活が向上するにつれて、毒性の強いガスもまた利用されるようになった。しかも大量にである。平和時なら管理は厳しくされるだろうが、ひとたび戦争やら治安の崩壊などが起こると、それは身近な危険物に変身する。しかも、その量は大都市の近くにあり、しかも大量に貯蔵されていることだろう。たぶん、我々の方がウクライナやヨルダンやレバノンのような国々よりも必要としているはずである。(くちなし亭へようこそ、2022.06.28)
Y-FP Office Japan(http://www.y-fp-office-japan.jp)