イエレン米財務長官は22日、バイデン大統領が再任したパウエル連邦準備理事会(FRB)議長とブレイナード理事の副議長指名について、最大雇用と物価安定の維持というFRBの2つの責務(デュアルマンデート)のバランスを取るために適切な判断を下すだろう。特にインフレが「エンデミック(一定地域で普段から継続的に発生する状態)」にならないことを確実にするだろうと述べた。イエレン議長が強調しているのはアメリカのインフレ懸念である。アメリカ国内の経済情勢に敏感になることは当たり前のことだが、諸外国にも多少の配慮をと思うのは甘い考えだろう。世界はアメリカの金利引き上げに十分注意し、対処しなければならない。世界には投資家という経済活動をする人たちとは全く違う人種がいて、その暗躍する力は大きくなっている。小国ならば、その国の政権基盤を揺るがすほどの力である。もちろん、彼らも遊びで行動しているわけではないので、その行動の裏にはアメリカ財務長官の発言などを参考にするのだ。(くちなし亭、2021.11.23)
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