ブラジルと言う国は私達日本人にとって、とても親近感がある。多くの移民が日本から渡っていったからである。そういった関係だろうか、日本にもブラジルの人は多く来ているし、日本からも遠いブラジルに行く人が多い。テレビでもアマゾンの原風景を放映される。理由は分からないが、アフリカのジャングルよりも安全性が高いのかもしれない。さて、そのブラジルであるが大統領選挙の真っ最中である。テメル大統領の任期満了に伴うものだ。今回の選挙は報道によれば、元軍人で「極右」のジャイル・ボルソナロ下院議員と「左派」のフェルナンド・アダジ元教育相の一騎打ちの様相だそうだ。さらにソナロ候補が遊説中に腹部を刺され重傷を負ったというニュースも飛び込んできて、情勢は緊迫化している。最近は右側の勢力には」「極右」と言う表現が使われることが多いが、「左派」も「極左」に近いのである。なぜこうまで国内が分裂していくのか。これはブラジルだけの話ではないだろう。ブラジルでも、緊急課題は政官界のはびこる汚職の撲滅と劣悪な治安の改善である。さらに、そのためには景気の回復と社会的な格差を是正が必要で、誰が政権を担ってもたやすいことではない。だから、強権的な指導者による荒治療が国民から喝さいを受けることになる。つまり、中道政権が追いやられる構図である。(2018.10.08)