私には夢がある。全国各地で、歴史について、講演会を開くことである。その時に、多くの企業や多くの方々の支援と協力をいただき、画期的な映像システムと音楽により、聴衆の多くの皆様に大きな感動を与えたいということだ。私の思い描いている映像システムとは、例えば、長谷川等伯の楓図などを想像していただきたい。この絵は智積院に現存するが、本来はある一部屋の壁一面に描かれたものだ。私たちは、この絵を今、見るとき、美術館や画集などで、一枚の絵画として、見るしかない。だが、日本の絵画、特に、桃山文化を演出した人たちの絵のほとんどは、一部屋の空間を、一つの立体的な絵画の世界として作り上げたものなのである。例えば、襖絵もそうだ。欄干もそうだ。利休の茶室ならば、床の間や飾り棚もそうだ。それらが一体化した中に、画家の魂が宿っているのである。だから、私の講演会では、その会場を一つの部屋のように、前も、後ろも、右も、左も、天井も、できれば床も、その当時の、豪華な一部屋として、映像で再現したいというのが夢の一つだ。横浜のドッグイヤーガーデンで、日本初の『180度体験型プロジェクションマッピング』が始まるそうだ。ドッグ跡という立地を利用して、左右にも、映像を映し出すというものだ。だから、この技術が活用できれば、私の夢も、また、一歩、実現に近づくことになる。
Y-FP Office Japan
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