昨日の続きである。年齢を重ねることで、支出の変わるものと変わらないものとがあるというお話をした。問題はある世帯から子供達が独立をして、夫婦二人となり、やがて、どちらかが先立つ。衣食住で考えてみれば、住まいに関する出費は二人でいようが、一人になろうが、家を所有している世帯では変わらない。賃貸世帯であれば、より狭い、家賃の安いところへ移ることも可能ではある。だが、広さが1/2になったからと言って、家賃が1/2になることはない。老人には家を貸さないという悪い噂が広まった事があったが、これからは人口減で、空き家は増える。貸し手はいくらでもいる。行政の後押しも利用できるようになる。次に衣料費だが、これは二人なら二人分、一人なら一人分である。一般的には、母と娘のような関係ならば、着物をお互いに着合うということもあるだろうが、夫婦間ではまずない。しかし、老後というのはお金を稼いでいた時期の利息で生活するという部分も大きいので、衣服というのも、その例にもれない。メタボにでもならないかぎり、身体は大きくならないし、活動的でも無いので、痛む度合いも少ない。さらに衣服を大事にする気持ちも高まるので、これまですることもなかった繕いなどもして、長く着るようになる。その分、流行などにも左右されない。それが老後というものだ。
Y-FP Office Japan
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