内閣府の発表した今年1-3月のGDPの伸び率は年換算で3.5%という高いものであった。長い低迷期を経験してきた私たちである。これまでの内閣も不況の脱出に向き合ってきたことは事実なのだが、やることなすことうまくいかなかった。その理由は政策の良し悪しというよりも、何か別の次元によるものではないかと思えるようになってきている。つまり、私たち日本人は、この内閣の政策がうまくいかなければならないと思っている。仮に、もし、うまくいかなければ、そこには考えつかぬような泥沼のような状況が待ち受けていることを感じている。だから、不安もあるが、専門家も、識者も、今までのように、批判的にそれを話すことができなくなっている。この政策がうまくいくようにひたすら願っているのである。安倍政権は私たちの心という人質を取っているようなものである。うまくいけば喝采である。そして、うまくいくことをひたすら願う。この日本に元気が出てきたという高揚感だけでも、うまくいきそうな気ガするのである。それはこれまでの経済理論とは全く異なる次元ではある。
Y-FP Office Japan
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