私たちは、大企業の社員の皆さんと交渉することも多い。その際に、多くの人達が勘違いをしていることがあります。「契約を他社に変えるぞ。」という言葉を安易に使いすぎるのです。これは、自分達の立場を有利にする脅し文句なのですが、中小の企業の人たちにとっては、とても、重く響くこの言葉も、実は、大企業の社員にとっては、それほどに、痛みを感じる言葉ではありません。なぜなら、その契約がなくなったとしても、高々、数あるうちのひとつがなくなるに過ぎないからです。その月なり、その年の成績に、響くことがあっても、それが過ぎれば、忘れ去られる問題なのです。むしろ、うるさい客が減ったと喜ばせるくらいが関の山です。では、大企業社員の弱みとは何でしょうか。それは、彼らの出世とか、評判とかに係わることです。つまり、「契約を止めるぞ」という代わりに、「上司や社長に話すぞ」とか、「会社の中で、問題になるぞ。」とか、「役所から改善をもとめられるぞ。」とかの方が、とりあえずは効果が高いのです。だから、どうしても契約を止めたいのなら、静かに、さっと行うほうが良いのです。しかも、しっかりと下準備を済ませて。
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