風塵社的業務日誌

日本で下から258番目に大きな出版社の日常業務案内(風塵社非公認ブログ)

現実逃避の日々

2018年02月02日 | 出版
ようやく2018年も1/12を過ぎたところではあるけれど、昨年末以来の金欠鬱にさいなんでいる。原因は2月の資金繰り状況も悪いところにあり、それもある程度は予想の範囲内ではあったけれど、なるべく見ないようにしていたわけである。しかし、実際に2月を迎えてしまうと直視せざるをえず、そのためプレッシャーとストレスとで鬱状態に陥ることになってしまう。困ったなあ。どうしたものか。
しかし、毎度毎度同じような金欠鬱のことばかりをこの場で述べているような気がするけれど、そのたびにどうやって切り抜けてきたのだろう。思い起こそうとしてみるものの、さっぱり思い出せない。どうしてなのだろうか。フロイト的には、あまりにつらい経験なので、その記憶を抑圧しているということになるのかもしれない。ところがそれでは、過去の経験や教訓が現在に活かされないということになってしまう。それもまたどうよ、という気分だ。
以前にも述べたことであるが、請負の仕事をいただくこと自体は大変ありがたいことである。しかしそれだけをこなしていても、背負っている負債の返済はできないし、そもそもランニングコストをまかないきれない。そのため、とにかく新刊を出すことによってキャッシュフローの打開をはからねばならないことになる。そこで問題は、新刊を出してもすぐにお金が入ってくるわけではないのだ。そのうえ、制作費の支払が取次入金よりも先に回ってくることになる。そのタイムラグに直面しているため、圧倒的な資金不足を前に気鬱に陥ってしまうわけである。
それを、会社が回り始めるにあたっての第一関門と前向きにとらえなければならないのだろうけれど、人間が弱いせいか前向きになどなれるわけがない。経営者としての情熱が足りないのだろうか。通勤中、枝振りのいい松をついつい探してしまうことになる。そういえば最近は雪のせいでジョギング通勤をしていない。やはり、走り込みが足りないと、人間はダメなのかもしれない。来週からがんばって下半身を鍛えたいものだ。
それにしても、2017年もいろいろ起きたものだ。E氏が出てきてうるさく飛び回り始めたら、D氏は亡くなってしまう。風塵社的にはインフラの整備が一定進んだものの、これはランニングコストの増加という現状にもなっている。某所からの入金が右肩上がりになってくれればその増加分をカバーしてくれるという計算をしているのだが、果たしてどうなるのだろうか。2017年の回顧と展望をしてみると、結論的にはこれから書店さんへの営業をどのように強化すればいいのかという問題に行き当たる。つまりは、小生がこの先書店営業をする時間をどのように生み出すのか、ということである。この問題も、現在のところ妙案があるわけではない。しかし、会社を回していくうえでの第二関門になることだろう。
こういう鬱々とした日々を送っていると、とにかく仕事をする気がわかない。整理しなければならない原稿が3本もあるというのに、すぐにため息をついては囲碁に走ってしまう。そこで不思議なもので、最近はわりと勝率が高いのだ。対戦相手が弱かっただけの話なのかもしれないけれど、ふだんならば、その状態で囲碁をしても心ここにあらずなのでなかなか勝てなかったわけである。それがヤフーゲームの中級順位でシャラシャラと勝って1500番台に上がってしまったのだ。その後、酔っ払っていい加減に打っていたら負けがこみ、あっという間に1400番台にもどってしまった。
囲碁といえば、棋聖戦で一力遼挑戦者は井山棋聖に3連敗ではないか。せめてこれから一つでも二つでも返して、意地を見せてもらいたいものである。次世代の虎丸七段がすくすく伸びてきているだけに、一力八段もウカウカしていられないはずだ。井山七冠にも世界戦での活躍を期待したいところである。世界戦で活躍してこその国民栄誉賞だろう。
囲碁と将棋とでどちらがゲームとして面白いのかという問いは、明らかに愚問だ。しかし、そのゲームの本質とはずれたところで、囲碁の場合はグローバルであるという側面がある。囲碁はそもそもが中国発祥のゲームなのだ。そして、日本のトップである井山七冠がなかなか中韓のトップ棋士に勝てないという現状がある。小生は決してナショナリストではないけれど、しかし、日本の碁も世界のトップを争えるようなレベルであってほしいなと願望する側ではある。
それにしても面白いもので、将棋界で藤井五段が話題になれば、囲碁界では虎丸七段の強さが輝きを増すようになる。そして行政の側がバランスを取ろうとしたのだろうけれど、将棋の羽生永世七冠に栄誉賞を授与しようとしたら、井山七冠にも同じく授与せざるをえない。国民栄誉賞なんてのはただのくだらないお飾りだという認識しか小生にはないが、将棋界も囲碁界もこれを機にゲーム人口を獲得しようとしているわけである。それを批判するつもりにはならないし、ネットゲームよりも将棋なり囲碁なりの面白さを知っているガキどもが増えた方がまだましなのではないかと思うところである。

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