風塵社的業務日誌

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筆が進まない

2016年09月12日 | 出版
某ミニコミ用に某原稿を書かないといけないのだけど(それも1500~2000字程度)、朝からまったく筆が進まない。こうしてPCに向かって文章を打つときに、「筆が進まない」とはかなり前時代的な表現であることはわかっているけれど、それにしても「進まない」とは、昔の人はなかなかうまいことを言ったものだ。
そこで、書くべきその文章のテーマはすでに決まっている(あることについての報告)。それに即してなにを述べるのかも、だいたいのイメージはある。書き始めたら1時間くらいの作業だろうから、朝一に片付けようと思っていたのに、なぜか書く気がまったくわかない。人間というものは(という一般化はよくないか)、どうしてこうなってしまうのだろう。
この、どうでもいいようなことばかりを記しているブログならば、酔った勢いで興に乗れば次から次に文章が湧いてくるというのに、マストの作業となると突然に文章が自分の内部でストップしてしまう。そして、考えることがいやになり、ついついゲームに走ってしまうという始末だ。困ったなあ。
先述のとおり、会社に着いて朝一に片付けようとしていた作業である。しかし、これで一銭も生み出すことはないので、仕事ではない。まさに作業である。しかも本日は、久しぶりにジョギングで会社まで到着した。
実は先日も、蒸し暑いなか意を決して会社まで走っていこうと出かけたのであるが、池袋の住宅街を抜けている途中に突然雨がポツポツと落ちてきやがった。降りが激しくなり、しょうがないから、商家の軒先を借りて雨宿りをするはめになる。するとそこに、通勤途中のサラリーマンという風情の男性も駆け込んできた。お互いに「まいったなあ」という顔つきであったことだろう。そこで、ジョギングでの出社はあきらめ、地下鉄で本郷まで向かうことにした。雨が少し小降りになったところで、小生は地下鉄の池袋駅へと走っていくことにする。それを見た男性も駆け出した。それでようやく丸の内線本郷三丁目の駅に着いて地上に上がってみれば、路上にどしゃ降りの形跡などない。な~んだ、あの雨は豊島区中心で、文京区にはあんまり関係なかったのかと、いささかガッカリした次第である。
7月の末あたりから、暑さのためジョギング通勤を忌避していた。しかし、人間は汗をかかないとバテてしまうものでもある。そのため、週末になるとチョコチョコ走ってはいたものの、会社まで走ってむかうことはなかった。そのため、本日は前回のリベンジでもある。バックパックに着替えと本と水を背負って走っているので、普段のジョギングとはちと趣を異にし、いささか疲労度が大きい。
サンシャインを目前にしたところで、情けないことに疲れてきた。大塚の「教育の森公園」で後頭部に水を浴びせることを目標にする。これは以前にも述べたことかもしれないが、教育の森公園なんて、なんとも情けない名称であることよ。まったく関心がないのだけれど、おそらく、往時はここに旧東京教育大学があり、それが筑波に移転することになったので、その跡地に教育の森公園というくだらない名称を残したのではないだろうか。「教育」とか「森」といううすっぺらい名詞に、お役所的なあざとさを感じてしまうのは小生だけではあるまい。
それはともかく、あまりに人工的な教育の森の片隅で後頭部に水をバシャバシャかけていたら、用便もしたくなってきた。「どうしようかなあ。ここで用を足すか、それともラクーアまでがまんするか」という選択を迫られることになる。たしか以前、ここで用を足そうとしたら、紙がないことに気がついて往生した破目になったという記憶が甦り、後楽園までひたすら走っていくという選択肢を選ぶことにする。
人生とは選択の連続なのである。そして、人間は常に正しい選択をするものだとは限らない。それでも小生の場合、これまでの50年以上の人生において結構正しい選択をしてきたじゃないのか、と実は内心では自負している。というのは、「ア~ぁ、あのときこっちの道に進んでいればよかったなあ」とのちに深く深く後悔した結果は進学時の大学の選択だけなんだけど、いまにして思えばそれ以外の選択肢もなかったように感じてしまう(じゃあパーフェクトな人生を歩んでいるのかといえば、そんなことはまったくない。その逆である)。
こうした自画自賛はさておき、後楽園にたどり着くまでにお漏らしでもしてしまったら、末代までの恥じである(末代という存在は生物学的にありえないけど)。さほど遠くもない距離だ、お腹がギュルギュルいわないようにと念じながら、春日通の坂を下っていったら無事にラクーアまで到着。そこで爆弾を投下し、意気揚々と会社に向かうことになった。
そこで冒頭にもどる。会社にどうやって出勤しようが、そんなことはビジネスになんの関係もない。しかも、ほうほうのていで出社しても、シャラッと終わる文章一ついまだ書き終えていない。とにもかくにも、なんとかしなければならないのである。

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