金欠鬱によるなんにもやりたくない病がガンガン進行している。しかし、打開策を講じないことにはどうしようもないのもわかりきっている。なにかいいことないかなあと口をあんぐり開けていても、空から金貨が降ってくるわけでもなければ、棚にはぼた餅などない。そんなことはわかりきっていても、布団からは出たくないし、会社にも行きたくない。妻の「早く起きろ!」というわめき声も聞えてくるものの、布団にうずくまりながら、嗚呼、いやだ、いやだともだえ苦しむ。
そこでふと、たまにはコースを変えてジョギング出社してみようと思いついた。5分や10分遅刻したところで、どうせなにも変わらない。それならば、いつも走っている、池袋をぬけてから春日通沿いに本郷を目指すコースではなく、板橋から白山通りに入って会社に向かうコースを走ってみようというわけだ。風景が変われば、心持も前向きになるのかもしれない。しかも、もう春なのだ。いつまで縮こまっていてもしょうがない。
こうして、近くの公園で一服しながらシューズの紐を締めなおし、山手通りを板橋方面に走り始めた。着替えの入ったリュックを背負い、Tシャツにランナー姿のオヤジが、くわえタバコで走る準備をしているのだから、かなり奇異な姿なのかもしれない。そうではあっても、朝一のタバコくらいは吸わせろよであり、また、タバコくらいで小生の心肺機能は低下しねえよという気分ではある。しかし、ここのところわりと熱心に走ることにしたのには減煙の意味もあったはずなので、初心を忘れているところがある。
山手通りを板橋方面に走るのも、白山通りを進むのも、これが初めてというわけではない。以前にも記したことがあるけれど、そのルートを大手町まで歩いたことはある。そこを通しで走るのは初めてだということになる。そして、歩いているのと走っているのとでは、風景が変わる。そのスピード差によって、歩いているときには見慣れたものが、走っていると新鮮さを覚えることが多い。またその逆もあるだろう。
そこで、少し走れば、川越街道にぶつかる。右手にはドンキの入った大きなショッピングモールが見える。板橋に向かって右側の歩道を走っている。右側だと川越街道を越えるときに歩道橋を上らないといけないことに気がついた。面倒くさいなあ、左側なら横断歩道だったのに、と思っても、いまさら左側に渡るわけがなく、横断歩道を上っていく。上からは若い白人男性二人組みが、楽しげに話をしながら下りてくる。
歩道橋を過ぎ、東武東上線を越える陸橋を目指していく。そこでいやなことを思い出した。こちらは金欠鬱で自殺願望を抱えているので、高いところに行くと、そこから飛び降りたくなる衝動を抑えこまないといけないのだ。それがものすごく不愉快なのである。陸橋の手前で信号待ちをしながら、それならば、川越街道を池袋方面に進んで明治通りに出て、そこを左折すればよかったし、距離も近かったなあと思いいたるものの、いまさら引き返すのも億劫である。瞬間的なものではあるけれど、おのれの自殺衝動に向き合うことにしようと陸橋を上っていく。
幸か不幸か、突発衝動が小生の生存本能を凌駕することなく陸橋を通り過ぎる。そこを下りればNTT板橋までさほどの距離ではない。そこを右折し中山道へと入っていく。白山通りというのがどこまでなのかを知らないが、要はむかしの中山道である。それをまっすぐ進めば本郷・日本橋方面に向かうことになる。そしてやって来ました、明治通りとクロスする西巣鴨交差点。瞬間、どちらに進めばいいのかわからない。むかしその近くに住んでいたし、1年前にも来たはずなのに、アレレ?それまでオツムのうえを首都高が走っているのだけれど、そこで首都高の流れが変わってしまう。そのため錯覚を起こしやすいポイントなのだ。
信号待ちの間、周囲を見渡しながらどっちだっけなあと考えつつ、そのまま直進すればいいのだとようやく理解した。目の前には明治通りが流れていて、そこを右に曲がれば、あの池江選手の通っている高校がある。彼女の全快を祈念しつつも、それもこれもフクイチのせいだろうなと想像してしまう。信号が青になったので直進していく。結局この道を走るのならば、先述した明治通りから白山通りに進む方が速いから、あしたはそっちを走ろうかなあと考える。単純に距離だけの問題ならば、その方が速かろう。しかし、走る愉しみはそれだけにあるものでもない。
そのまま巣鴨を抜けると、児童書の老舗であるF書店のビルがある。労組がなにかビラでも貼っているのかなとわきを通りながら眺めてみたら、なにも貼り出されていない。つまんねえの。地下鉄千石駅を過ぎたところで、白山通りから別れ、左手の旧中山道(国道17号)に入っていくことにした。そこは坂道なのであるけれど、それを上りきったところが本郷通りなので、会社までは近かろうという判断だ。すると、なにやら立派な建物が見えてきた。東洋大学なんだろうなとは思う。しかし、ずいぶん以前にもその道を歩いたことはあるのに、まったく見知らぬ光景が広がっている。東洋大学の校舎って、こんなに立派だったっけ?(この話続く?)
そこでふと、たまにはコースを変えてジョギング出社してみようと思いついた。5分や10分遅刻したところで、どうせなにも変わらない。それならば、いつも走っている、池袋をぬけてから春日通沿いに本郷を目指すコースではなく、板橋から白山通りに入って会社に向かうコースを走ってみようというわけだ。風景が変われば、心持も前向きになるのかもしれない。しかも、もう春なのだ。いつまで縮こまっていてもしょうがない。
こうして、近くの公園で一服しながらシューズの紐を締めなおし、山手通りを板橋方面に走り始めた。着替えの入ったリュックを背負い、Tシャツにランナー姿のオヤジが、くわえタバコで走る準備をしているのだから、かなり奇異な姿なのかもしれない。そうではあっても、朝一のタバコくらいは吸わせろよであり、また、タバコくらいで小生の心肺機能は低下しねえよという気分ではある。しかし、ここのところわりと熱心に走ることにしたのには減煙の意味もあったはずなので、初心を忘れているところがある。
山手通りを板橋方面に走るのも、白山通りを進むのも、これが初めてというわけではない。以前にも記したことがあるけれど、そのルートを大手町まで歩いたことはある。そこを通しで走るのは初めてだということになる。そして、歩いているのと走っているのとでは、風景が変わる。そのスピード差によって、歩いているときには見慣れたものが、走っていると新鮮さを覚えることが多い。またその逆もあるだろう。
そこで、少し走れば、川越街道にぶつかる。右手にはドンキの入った大きなショッピングモールが見える。板橋に向かって右側の歩道を走っている。右側だと川越街道を越えるときに歩道橋を上らないといけないことに気がついた。面倒くさいなあ、左側なら横断歩道だったのに、と思っても、いまさら左側に渡るわけがなく、横断歩道を上っていく。上からは若い白人男性二人組みが、楽しげに話をしながら下りてくる。
歩道橋を過ぎ、東武東上線を越える陸橋を目指していく。そこでいやなことを思い出した。こちらは金欠鬱で自殺願望を抱えているので、高いところに行くと、そこから飛び降りたくなる衝動を抑えこまないといけないのだ。それがものすごく不愉快なのである。陸橋の手前で信号待ちをしながら、それならば、川越街道を池袋方面に進んで明治通りに出て、そこを左折すればよかったし、距離も近かったなあと思いいたるものの、いまさら引き返すのも億劫である。瞬間的なものではあるけれど、おのれの自殺衝動に向き合うことにしようと陸橋を上っていく。
幸か不幸か、突発衝動が小生の生存本能を凌駕することなく陸橋を通り過ぎる。そこを下りればNTT板橋までさほどの距離ではない。そこを右折し中山道へと入っていく。白山通りというのがどこまでなのかを知らないが、要はむかしの中山道である。それをまっすぐ進めば本郷・日本橋方面に向かうことになる。そしてやって来ました、明治通りとクロスする西巣鴨交差点。瞬間、どちらに進めばいいのかわからない。むかしその近くに住んでいたし、1年前にも来たはずなのに、アレレ?それまでオツムのうえを首都高が走っているのだけれど、そこで首都高の流れが変わってしまう。そのため錯覚を起こしやすいポイントなのだ。
信号待ちの間、周囲を見渡しながらどっちだっけなあと考えつつ、そのまま直進すればいいのだとようやく理解した。目の前には明治通りが流れていて、そこを右に曲がれば、あの池江選手の通っている高校がある。彼女の全快を祈念しつつも、それもこれもフクイチのせいだろうなと想像してしまう。信号が青になったので直進していく。結局この道を走るのならば、先述した明治通りから白山通りに進む方が速いから、あしたはそっちを走ろうかなあと考える。単純に距離だけの問題ならば、その方が速かろう。しかし、走る愉しみはそれだけにあるものでもない。
そのまま巣鴨を抜けると、児童書の老舗であるF書店のビルがある。労組がなにかビラでも貼っているのかなとわきを通りながら眺めてみたら、なにも貼り出されていない。つまんねえの。地下鉄千石駅を過ぎたところで、白山通りから別れ、左手の旧中山道(国道17号)に入っていくことにした。そこは坂道なのであるけれど、それを上りきったところが本郷通りなので、会社までは近かろうという判断だ。すると、なにやら立派な建物が見えてきた。東洋大学なんだろうなとは思う。しかし、ずいぶん以前にもその道を歩いたことはあるのに、まったく見知らぬ光景が広がっている。東洋大学の校舎って、こんなに立派だったっけ?(この話続く?)
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