風塵社的業務日誌

日本で下から258番目に大きな出版社の日常業務案内(風塵社非公認ブログ)

プロジェクターに苦労する(01)

2021年04月12日 | 出版
ある日、某任意団体のY氏から文京区内某施設の予約を頼まれる。毎年恒例の定期総会を開くため、広い場所を借りたいということだ。そのため、文京区で事業をしている弊社に、場所取りの指示がおりてきた。そこで、HPから某日・某会場の抽選申し込みをしておいたら、なんと弊社が受かってしまった。いささか面倒ではあっても、世のため人のために少しでも貢献できるのならば光栄だとしておこう。
その定期総会前日、Y氏から電話が入る。「腹巻くん、明日の件なんだけど、プロジェクターの使用は大丈夫?」「ああ、大丈夫だと思いますよ。プロジェクター込みで借りていますから」「短い時間だけど、DVDを持っていって上映する予定なんだ」「そういうのは早く言ってくださいよ。でも、確かDVDプレイヤーがあるはずで、それとつなげば上映できるんじゃないですかね」などと、適当に答えておく。
ステージ裏の機材室に、マイクのアンプやらDVDプレイヤーがあり、かつてはカセットテープを持っていけば、アンプからカセットデッキに落としてライン録音もできた。何回か使用している場所なので、そうした記憶があるのは事実ではある。しかし、DVDプレイヤーをプロジェクターにつないだ記憶はない。ノートパソコンをつないだことはやったことがあるような、ないようなという程度のものかな。
それよりも、当日、会社に置いてある使用許可証を持っていかなければ、会場を開けてもらえない。というわけで、13:00開場のところ、12:30前には文京区某所に到着。すると、会場を待つ人たちがすでに30人ほど廊下にたむろしていた。小生を見つけたK氏が「アッ、やっと来た」と安堵の声を上げる。ふたりして2Fの受付に行って使用許可証を見せると、事務の方は「あんたら、なにしに来たの?」という顔つきで、「時間になったら開けますから、そのとき、3Fの管理人さんにそれを見せてください」げな。仕方ない。時間が経つのを待つしかない。
会場の入り口前に行くと、ベンチに座っていたY氏から「オゥ、腹巻くん」と声をかけられる。あいさつすると、「ここのコロナ対策はどうなってるんだ、とさっき事務室に怒鳴り込んでやったところだ」なんて物騒なことを話し始めた。それを聞いて、小生の眉間にはおそらくシワが寄っていたことだろう。「やめてくださいよ。うちの名前で借りてんだから、穏便にお願いしますね」と釘を刺しておく。今後も使うところなのだから、くだらないトラブルは避けてもらいたいのは当たり前だ。
ようやく開場10分前。管理人のおばさんの後ろにつき従って入場し、待たされていた会場設営のスタート。彼女から「きょうは何人でのご利用ですか?」とたずねられ、「100人くらいです」といい加減に答えたら、「いまはコロナの規制で95人までしかダメなんですよ」と言われる。「ああ、そうですか。それじゃあ95人です」と、これまた無責任に応じておいた。その昔、高田純次氏の無責任男というのが流行ったけれど、小生もかなりの無責任ぶりだ。
参会者用のイスや長机を並べたりという作業はその他多数にお任せし、小生は気になっていたプロジェクターのセッティングを始めることにした。まずは肝心の延長コードがないことが判明し、3Fの管理人のおばさんのもとに行き、延長コードをお借りしたい旨述べると、「それは2Fの管理人さんに言ってくれ」とのこと。しゃあない。2Fの管理人室に行って延長コードを借りてきた。それをステージ下のコンセントにさしこみ、ようやく電源は確保。お次は、インプット・アウトプットの接続である。
プロジェクターを載せている台の下にマニュアルが置かれていて、その下のキャビネットとなっているところにケーブル類が放り込まれている。老眼鏡に切り替えてから、マニュアルどおりにケーブルを接続していったつもりであった。そこにY氏がやって来て、「このDVDを上映してほしいんだ」と渡される。その円盤を機材室のDVDプレイヤーに放り込み、スタートさせてみた。ところが、ウンともスンともしない。アレ~、どうしてなんだろう?ここから、悪戦苦闘が始まった。
プロジェクターの設置場所にもどると、その後ろでは報道の腕章を巻いた方がテレビカメラのセッティングをされている。そういう人ならプロジェクターの扱いも慣れているのかなあと考え、「すみません。ちょっとこのプロジェクターの扱いがわからないので、教えてもらえませんか」とたずねてみる。すると「こっちのセッティング終わってからでいいですか」という、そりゃそうだというご返事。困ったなあとあたりを見渡せば、Mくん(後出M氏とは別人)も来ていてテレビカメラのセッティング中だ。「悪いけどさあ、こっちも見てよ~」とMくんに声をかけたら、「こっち終わってからでいいですか」とそちらもまたつれないご返事。ならば自力でなんとかするしかないかと、マニュアルを再び見ながら接続を確認していく。行き詰まっている小生の姿を見かねて、初めてお会いする方が「手伝いましょうか」と声をかけてくれる。「プロジェクターのセッティングくわしいですか?」とたずねたら「仕事でかなりやっていますので」と、なんとも頼もしいことをおっしゃるではないか。

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