ピカソ・マニマニア

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“ ハプスブルク展 ”  於・上野 国立西洋美術館 

2020-01-13 00:52:01 | 日記

 

1918年まで 650年にわたって オーストリアとその周辺に君臨した ハプスブルク家が 最も権力を持っていた 16世紀からの美術収集品の展示です。

 

 

戦争ではなく 姻戚関係で支配を広げようとした 神聖ローマ皇帝 マクシミリアン1世(1459-1519)。

自身は ブルゴーニュ女公と婚姻し 女公の死後 その地を統治。

孫の カール5世は カルロス1世として スペイン王となり 以後、1700年まで ハプスブルク家は スペインとオーストリアの2派に別れ 婚姻関係を結びながら 良いライバル関係を築いていました。

マクシミリアン1世の蒐集は 甲冑が多い。

スカート状のものもあり こんなんじゃ重くて 身は守れても戦えないでしょう と思わせます。

絵画の戦士は 殆ど上半身裸なのに。

 

      

         徒歩槍試合用甲冑

 

 

 

神聖ローマ皇帝 ルドルフ2世(1552-1612)は(カール5世の娘の母マリアとその従弟のマクシミリアン2世の子)  プラハに在住していました。

そこでの蒐集は 神話を基にした絵画が多い。着衣最小で 煽情的。

従弟の フェルディナンド2世(1578-1637)と 競うように美術蒐集したそうです。

 

     

       オディッセウスとキルケ

 

 

 

スペイン王でもあった カール5世が 弟フェルディナンド2世(1503-1564)に神聖ローマ皇帝の位を 長男のフェリペ2世(1527ー1598)にスペイン王位を継承させて 1555年に退位した。

 スペインハプスブルク家は 冒頭の有名な 王女マルガリータ・テレサ像に象徴されるように 今でいえば写真代わりの肖像画が多い。

フェリペ2世のひ孫にあたる 王女マルガリータ(1651-1673)の肖像画は 母マリアナの弟、許嫁の神聖ローマ皇帝のレオポルト1世に成長の記録として贈られた。

ベラスケスが描き 3才、5才、8才 の時の物が残っているそうです。

王女が15才の時に結婚、二人の仲は円満だったようですが 王女は20才そこそこの若さで亡くなります。

 

 

 

ティロルを統治していた フェルディナンド・カール(1628-1662)は妻アンナがメディチ家出身だったので フィレンツェの絵画を多く収集した。

 

      

         クレオパトラ

 

 

 

フェルディナンド3世の弟の レオポルド・ヴィルヘルム(1614-1662)は 美術絵画館の基礎を築いたと言われています。

ローマ皇帝の兄に代わって 絵画だけでも1400点以上購入したそうです。

 

       

         使徒パウロ   レンブラント作

 

 

 

マリア・テレジアの父、カール6世(1685-1740)の時代に 各地の美術品が ウイーンに集められました。

マリー・アントワネット、マリア・テレジアの肖像画が有名です。

 

 

 

そしてハプスブルク家の実質的な最後の皇帝、フランツ・ヨーゼフのコレクションです。

美しい妻、エリザベートの肖像画です。

 

      

 

 

 

 

どの肖像画も ほぼ等身大なので 迫力も半端なく見ごたえがあります。

会場は当然暗く、近眼と老眼の混ざった私の目では 説明書きの読解は不可能。

イヤホーンガイドだけではとても理解できなので カタログを買いました。

2800円。  左、マリー・アントワネット。

 

     

重い。

 

 

     1月26日まで

 

        by  風呼      

 

 

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