一学年8クラスあった高校では
毎年クラス替えがあったが
ナヲコと私は3年間同じクラスだった
なのにナヲコと一緒に昼食を摂った記憶は
ほとんどない
毎日弁当を持って行った私に比べ
ナヲコは購買のパンで
始めは一個は食べていたのだが
そのうちそれも抜くようになった
「太っているから と 昼食代は貯めるの」
が 理由だった
多分 朝も食べていなかったと思う
ナヲコは だんだんスマートになっていき
女子 憧れの 体重45キロを切った
ナヲコは ますます美しく
モテ度は 東の横綱だった
交際の申し込みを断るのに
頼まれて 校舎の屋上についていった事がある
振られた相手の腹いせに 私が罵られ
悔し涙が流れた
by 風呼