ピカソ・マニマニア

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『一本の線』   野見山暁治著

2012-11-10 00:57:25 | 

 

1921年生まれ、 名エッセイストとしても有名な洋画家・野見山暁治さんの

自叙伝です。

 

芸大入学から 第二次世界大戦一年後まで 17才から10年間が描か

れています。

 

芸大を繰り上げ卒業して 学徒動員され満洲へ赴くも 結核で前線離脱。

幾度も死にかけるが 奇跡的に生き延びた。

 

2人の女性と恋愛関係になるも どちらも 早死にする。

 

芸大時代の仲間たちの多くが戦死し その無念と理不尽を思う。

 

27才で 再び郷里の福岡から上京するところで終わっています。

 

 

後年、 戦没画学生の作品を集めた 「無言館」 の設立に携わられた

理由がよく分ります。

 

 

    鉱物色

 

ベリドットの黄緑

エメラルドの緑

 

カルセドニーの白

 

赤はルビーか

アメジストか

 

黒は

生まれ育った炭鉱の

コークス色

 

"あるものではなくて

 あり得るもの

 それが表現”

 

クール なのに慈愛に満ちた

彼の絵は 

地中深くで浄化された 鉱物の色

 

 

野見山暁治さんは 二度結婚されますが 二度とも奥様に先立たれています。

か弱い女性がお好きだったのか そういう運命でいらっしゃるのか。

 

87才で初めて手がけられたステンドグラスの壁画が 地下鉄神宮前駅にあります。

 

 

         風呼でした               

 

 

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