事情を知らないと非常に不可解なアルバムだ。「ア・ハード・デイズ・ナイト」収録曲8曲を中心に、前作で漏れたEP「のっぽのサリー」の2曲に、珍品「抱きしめたい」のドイツ語版という構成になっているのだが、何故だか「ア・ハード・デイズ・ナイト」の曲では主題曲や「キャント・バイ・ミー・ラブ」が漏れているのである。これは当時映画のサントラ盤をキャピトルとは別にユナイテッド・アーティスツ・レーベルから出していた関係上、キャピトルは欲しくてもどうしても収録できなった事情があるらしい。
ともあれそうした事情があったせいか、このアルバムオリジナル盤の「ア・ハード・デイズ・ナイト」のB面に収録されていた、どちらかといえば地味なオリジナル楽曲群の意外にポップな魅力を全面に押し出したアルバムという感じで、結果的であったにせよ、なかなか通向けな選曲なのだといえよう。
ちなみに後半収録された「アンド・アイ・ラブ・ハー」と「イフ・アイ・フェル」はキャピトルの独特の処理が効を奏して、どちらかといえばこの素朴な仕上がりバラードをまるで、ネルソン・リドル・アレンジのスタンダード・ナンバーを聴いているようなゴージャスで瀟洒な響きに変質させることに成功している。あくまでも個人的にはだが、「アンド・アイ・ラブ・ハー」と「イフ・アイ・フェル」は聴くなら、絶対キャピトル・ヴァージョンだ。
ともあれそうした事情があったせいか、このアルバムオリジナル盤の「ア・ハード・デイズ・ナイト」のB面に収録されていた、どちらかといえば地味なオリジナル楽曲群の意外にポップな魅力を全面に押し出したアルバムという感じで、結果的であったにせよ、なかなか通向けな選曲なのだといえよう。
ちなみに後半収録された「アンド・アイ・ラブ・ハー」と「イフ・アイ・フェル」はキャピトルの独特の処理が効を奏して、どちらかといえばこの素朴な仕上がりバラードをまるで、ネルソン・リドル・アレンジのスタンダード・ナンバーを聴いているようなゴージャスで瀟洒な響きに変質させることに成功している。あくまでも個人的にはだが、「アンド・アイ・ラブ・ハー」と「イフ・アイ・フェル」は聴くなら、絶対キャピトル・ヴァージョンだ。