市原市議会議員 小沢美佳です

市政や議会の報告、日々の活動や想いを綴ります。
一番身近な地方政治の面白さが、皆さんに伝わりますように・・・

どうしたら振り向いてくれるの?

2013-05-27 | イベント
写真は、先日参加した地方自治研修会、2日目から。



24日に国会で可決・成立したばかりのマイナンバー法の解説もあったのですが、そのことについてはまた改めてということで、この日の私のお目当ては、白鷗大学教授の福岡政行さん



学生さんたちと東北の被災地に入ってずっと支援を続けてこられた立場から、復興どころか復旧も道半ばの厳しい現状のお話しがありました。

「プレハブ(仮設住宅)のまちと化した被災地。うつ病やアル中が増えている」
「双葉町から埼玉の廃校の教室に移り、未だにそこでの生活を余儀なくされている平均年齢73歳のお年寄りの方々」
「被災者への住宅よりも防潮堤の建設を急ぐ、現場無視の行政」
「国土強靭化政策による全国へのインフラ投資の拡大で、肝心の被災地の現場作業員がいなくなってしまった」

福岡さんらしい穏やかな語り口ではあったのですが、言葉の一つ一つに空しさと怒りが込められていました。


もう一つ面白かったテーマが「地方議会改革」。



行政に対するアンケート結果が発表され、例えば

住民は議会を頼りにしていると思うか?
重要な問題は議会審議よりも事前の根回しで決められていると思うか?
議員は勉強不足だと思うか?
酒席が少なくなったと思うか?

などなど、「これって本音で答えられるの??」と思うような質問が40項目近く、それぞれ詳しいコメント付き。
出席していた議員たちの関心も高く、会場からはたくさんの質問や意見が飛びました。

「現実の議会はほとんど変わっていない。議員の間での論争を聞いたことがない」
「議会の因習、習慣でがんじがらめになっている」
「親戚や同級生のネットワークで当選している。それに頼る選挙」
「もっと議会と住民が話し合う場を設けるべき」
などなど・・・。

その中で私が注目したのは、

「議員は、地域エゴを押し通していいのか。地元ではなく、市全体のことを考えなければならないのではないか」
という問題。
私も、それはその通りだと思っているのですが、あるパネリストの方が、
「議員は少なからず地域や団体のエゴをしょっている。そこからあげられた声を議会に持ち込むのは、ある意味当然のこと。肝心なのは、そうやって持ち寄った意見をすり合わせ、取捨選択して市全体の利益にまとめていく力。それが議会にはまだまだ足りない」
というようなことを話され、それにも納得。

それから、
「我々は、市民に開かれた議会をと、議会報告会を積極的に開いている。ところが、市民が議会に全く関心を持たず、なかなか集まってくれない。いったいどうしたらいいのか」
という意見。
これは確かにそうなんですよね。私も定期的に報告会を開きながら実感しているところです。
一般的に、選挙の際の集会などには集まっても、当選したあとは知らんぷり、という印象が強い(市民ネットは違いますが(^_^;))。
自分が投票した議員が、議会でどんな発言をして普段はどんな活動をしているのかなんて、知っている住民はごくごくわずかでしょう。

一体どうすれば振り向いてくれるのか?
これは、住民自治の根幹にかかわる、とても重要で難しい問題です・・・。

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