占い師の日記

お客さんの鑑定の話や業界の裏話などを紹介♪
風水/パワースポット/富学占などお役立ち情報も(^O^)/

原点へ・・・。・24

2019年03月04日 08時00分00秒 | 初心忘れるべからず(透明の自戒)*
原点へ・・・。 24 



 芦「雪さん世話になったな

雪乃「なに言ってるの世話になったのは

   私の方芦さん、本当にお達者で
・・・。」

 芦「雪さんのこれからの人生を期待しているよ

   儂も生きていたら、1年半後にまた来よう

雪乃「くすくすそれじゃぁ~、私も寿命の限り

   生きて、また会えるように頑張るよ

 芦「ああ達者でな~



いつもの調子で漂々と去ってゆく芦さんを見送り、

私は、百薬師の仕事に戻っていった



そして月日は流れ・・・私は山の中腹にある洞窟

社を変えていた・・・。

この当時、世の中には恐ろしいほど感染力の強い

 病が蔓延し
、今までの社では被害が出る可能性が

あったのだ・・・。


雪乃「はぁはぁ・・・・くっ

   (こんな病・・・初めてだ・・・。

   これはただの病じゃない・・・病に呪のような

   ものがかかっている・・・どちらもどうにか

    しなければ、薬なんて作れない・・・
。)」


嘔吐、下痢、熱、全身の痛み、皮膚のかゆみ、

身体中から出血するこの病は、今までに体験した

 病とは根本から違っていた
・・・。


雪乃「はぁはぁ・・・うっ



意識が定まらない・・・。

そんな中、私はある言葉を思い出していた・・・。


雪乃「(そっか・・・あれから1年と半年・・・。

    この病が、私の最後の戦になるのかも

     しれない・・・だったら、絶対に勝たなくちゃ
)」


命の灯火が再燃してゆく

小さな灯火は、消える前に大きな炎を纏い、

自分自身を誇示するように高く明るく燃え広がって行く



数日の苦しみの中で、今までに培ってきた知識、経験を

フルに活かして、病と戦い続ける

何度も行ってきたことだが、これが集大成だと思うと

自然と力が入っていった


そして・・・。



兵助「雪乃~  

雪乃「・・・あれっ・・・兵助・・・帰って・・・。」

兵助「ああ帰ってきたぞ

雪乃「兵助・・・早く・・・血を・・・肉を・・・。」

兵助「し、しかし


兵助の目には、ハッキリと写っていたのだろう。

今、血を抜き肉を奪えば、雪乃の身体は・・・。



雪乃「・・・大丈夫・・・今、取らなければ・・・

    意味がなくなる・・・お願い・・・

兵助「ううっ・・・で、できない

雪乃「へい・・すけ・・・最後の・・・お願い・・・

    聞いて・・・

兵助「雪乃~俺には・・・俺は・・・。」

雪乃「・・・大丈夫・・・兵助なら・・・できるよ・・・。

   へい・・すけ・・・なら・・・私は・・・

    本望・・・だから・・・
。」

兵助「雪乃・・・わかった

   だから、逝くな頼むから・・・

雪乃「わかった・・・頑張るよ・・・



そう言うと、兵助は薬となるものを雪乃の身体から

採取して行く・・・。


採取されたものは、違う薬師が寺に運び薬を作り出す



兵助「・・・雪乃・・・。」


心配そうに覗き込む兵助に、力の無い笑顔を見せる・・・。


雪乃「・・・大丈夫・・・まだ、大丈夫だよ・・・。」


兵助が私の命を奪ったように思わせたくない一身で

命の灯火をつなぎとめる


兵助「・・・雪乃・・・すまない・・・

雪乃「兵助・・・の・・・せいじゃ・・・ないよ・・・。

   私の・・・命を・・・奪うのは・・・病でも・・・

    兵助でも・・・ない・・・私・・・自身だから・・・
。」

兵助「

雪乃「・・・あれ

兵助「ど、どうした

雪乃「大きな・・・木・・・・そっか・・・。

   これは・・・兵助の・・・これが・・・根源・・・

    神・・様・・・ありが・・・とう・・・

兵助「

雪乃「・・・そろそろ・・・良いみたい・・・

    わたし・・・おとう・・さん・・に・あえる・・・かな

兵助「大丈夫きっと、会えるよ

   神主様に・・・たくさん・・沢山・・・褒めて・・・

    褒めて・・・もらうんだぞ

雪乃「えへへっ・・・うれ・・し・・いな・・・。」



享年21歳・・・名を追うように、美しい真っ白な雪が

 舞い散る中、雪乃は父の元へと旅立っていった




         続く ・・・。



   
昴と透明先生のお店 
Guardian Jewelry Access 
是非ごらんください 



https://guardian-jewelry.com/



ポチしてくれると励みになります

応援よろしくお願いします
 ↓        ↓
にほんブログ村 その他趣味ブログ 占い・鑑定へ 人気ブログランキングへ
にほんブログ村ランキング
 ↑        ↑
応援ボタン2箇所ポチッとよろしくお願いします

コメント (18)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 原点へ・・・。・23 | トップ | 原点へ・・・。・25 »
最新の画像もっと見る

18 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (まる)
2019-03-04 08:05:32
ありがとう・・
返信する
Unknown (サキ)
2019-03-04 08:17:05
「昴と透明先生のお店」が「兵助と雪乃のお店」に見えます(´༎ຶོρ༎ຶོ`)

世の中の根本的な黒いものを取り除いて、人が真っ直ぐ自分が思い描く幸せへ歩けるように思ってくださってるのかなぁと思うと(勝手ながらですけど)、なんだか強くなれます.°(ಗдಗ。)°.✨✨ ありがとうございます(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
返信する
Unknown (ムーミンママ)
2019-03-04 09:44:25
木人図?ですか。透明先生は、雪乃さんだった頃の記憶や感覚を持ったまま、今回生まれて来られたのでしょうか?活仏とか、一部の特別な方に限らず、私達全員に、自分のレベルなりの前回から繰越(?)課題があるなら、毎回ゼロからの出発でない事を願いたいです。
返信する
Unknown (cocoa)
2019-03-04 12:00:09
あああ…雪乃さん…何と短い人生…。・(つд`。)・。
…で、芦さんが現代の誰なのか気になりますのと、雪乃さん以降、くだくすしは続いたのかが気になります。。。。
返信する
Unknown (ゆうぽん)
2019-03-04 12:41:04
雪乃ちゃんありがとう(இдஇ`。)
私も雪乃ちゃんみたいに人のために生きてみたい
返信する
Unknown (和樹)
2019-03-04 12:49:32
正直言いますと、こんなに過酷で苦しむならば、百薬師人生は短いほうが、と思えて仕方ない気持ちもあり。
かといって、どうしたら一番いいのか、という答えを出せるはずもなく(´;ω;`)

21年のうち、数年間の百薬師として生きた時間が、むしろ雪乃さんの魂には『生ききった』時間なのかもしれない

自分でも、矛盾だらけの感情になんとか折り合いつけてるところです

一回目読みでは、自分が父の看取り経験があるせいか、言葉にならない感情が溢れて気づかなかったですが、
よくよく読み替えすと最後に雪乃さんが見たのは、木人図ですよね

雪乃さんも巫女能力はあったけど、そうした他者を診るような力は最初から備わったわけではなく、
たくさんの経験や体験で、魂を生き重ねて、ようやく先生の代で見える力として繋がる、ということなのかな

百薬師の経験も、きっと意味あることだと思うようにします
だけど哀しい。やっぱり哀しいです。雪乃さん。過去世とはいえ、先生の魂です。

先生がいつも無事で、楽しく過ごせることを切に願っています
返信する
Unknown (カッツェ)
2019-03-04 16:25:27
今読んだ直後の感想では、形は壮絶だったり人道的に百薬師のお仕事って?って思ったりしますが、形はどうあれ、雪乃ちゃんにとってはやりがいのある命をかけた大仕事、真骨頂だったのだろうと思います。そんな自分にしか出来ないと思える仕事に巡り合えて命を全うしたのは、まさに幸いだったのではないか?と思いました。

人間とは、不思議な生き物ですね。

先生、とりあえず、ケーキいっぱい食べてください。


{ねこ}
返信する
Unknown (シシ)
2019-03-04 17:18:25
壮絶過ぎます。
まさしく世の為、人の為に自らの命を捧げて生ききった人生。
雪乃さんの様な偉大な方がいたという事実を知らない人がほとんどであるというのはもったいないことです。
最期に視えた木人図、きっと兵助さんもこれから人の為に生きて偉大なことを成し遂げて行くんでしょうね。
返信する
Unknown (るんるん)
2019-03-04 17:57:39
雪乃さんが、もう苦しまなくていいと思うと少しほっとしました。

幸せの形は人それぞれですよね。

雪乃さんの様な生き方は出来なかったとしても、取り敢えず、今目の前にいる人達を笑顔にしたいと思いました。
返信する
Unknown (ウラルの羊飼い)
2019-03-04 18:52:10
雪乃さんがこれ以上苦しまなくて本当によかった。親の勝手で捨てられて巫女になり、災いの神示を地元の人達に告げなかった事を逆恨みされた一番の被害者なのだから。今回のお話で透明先生の強烈な過去世が現在の能力や信念の根源である事が明らかにされました。ただ、もし自分が兵助なら最後に血は取らなかったと思う。何故なら彼女の努力に関わらず疫病を巡る状況はむしろ悪化してたのでしょう?自分は透明先生とは真逆の理性の人間なので何故病気が蔓延するのか?を探究したと思います。社会全体の災いというのは基本的に多くの人間の悪しき思いなり行動が招くものと考えています。天罰と言ったらよいでしょうか?だから個々の病人を助けていても結果は…になる気がします。勿論どんな形であれ人救いは尊い事です。アプローチの仕方の違いなんでしょうが。まずパンを与えよ。次に法を説けが自分の信念です。困っている人を具体的=物理的に救う(現世利益)だけでは不十分な感じと言いますか。死んでも終わりじゃない。霊界や来世もあると他者に悟らせる事が永続する救済ではないかと。
返信する

コメントを投稿

初心忘れるべからず(透明の自戒)*」カテゴリの最新記事