

透明「・・・・・
」

伊能「・・・・・
」

辛い現実を叩きつけられた彼女は、しばらく
放心状態になってしまっていた・・・。
負けるという可能性・・・それは自信家であった
伊能にとっては、予測をしていなかったこと
だったのかもしれない・・・

必死に努力し、復讐という原動力だけを頼りに、
母である強敵に勝てるという力を手に入れた
はずだったのに・・・。
今の伊能の気持ちを考えると、いたたまれない

伊能「・・・・もし ・・・・。」
透明「んっ
」

伊能「もし、貴方なら、観似手無しで ・・・。
観似手無しで、谷津根 實香に勝てますか
」

透明「うん
勝てるよ
」


伊能「
」

昴「はぁ~
・・・あっさり言うか
」



透明「あっ
い、いや
そ、そうじゃ無くて





え~っと
勝つとか負けるとか、そんなのは

どうでも良くて・・・つまり

負けないっていうか・・・。」
陣「えっと
よくわからないんだけど
」



透明「じ、陣はいいの



だ、だから、う~んと・・・。」
伊能「・・・私に、谷津根 實香の倒し方を教えて
くれませんか
」
くれませんか

透明「えっ
」


昴「
」

陣「ええ~っ 
」


千鶴「
」

円「あ、あんた
あれだけのことをしておいて
どの口が
」


どの口が


伊能「図々しいのは百も承知です
どうか
どうか
お願いします
」

どうか




これぞ、ジャパニーズ土下座
最強すぎる

最強すぎる

とか、感心している場合じゃないか

この子にとって、谷津根ちゃんを超えることだけが
存在理由なのかもしれないな・・・。
昴「それって、弟子にしろってことか
」


伊能「は、はい
」

陣「うわ~っ
マジか
」


伊能「お願いします
」

透明「・・・・伊能ちゃん
1つだけ提案があるんだけど
」


伊能「な、なんでしょう
」

透明「私は、伊能ちゃんみたいな優秀な子を弟子にとれるほど、
優秀な人間ではないんだ

優秀な人間ではないんだ


だから、伊能ちゃんには、私と対等な立場でいて欲しい
」

伊能「
」

透明「だけど、このままホオっておくこともできないから

弟子としてではなく、自らを成長させる為に学べる
ところを用意してあげるから、そこで少し修行してみない
」
ところを用意してあげるから、そこで少し修行してみない

伊能「えっ
」

昴「ま、まさか
」


陣「うそっ
」

円「透明
甘すぎる
」


千鶴「
」

透明「そこなら、谷津根ちゃんが手を出せる場所じゃないし、
色々なことを学べる
」

伊能「わ、私を、谷津根に引き渡すことはしないのですか
」


透明「あははははっ
私もあまり型にはまった人間じゃないから




それに、私も見てみたいんだ

君の才能が、谷津根ちゃんを超えるところをね
」

伊能「
」

透明「ただし
条件がある


自分が谷津根ちゃんを超えられると想ったとしても、
安易な行動に出ないこと

もし、谷津根ちゃんとどうしてもやり合いたいなら、
先ずは、私を正面から超えてからにすること
」

伊能「なっ
」


透明「以上のことが守れるなら
私が君を守ってあげる
」


伊能「
・・・・・・お、お父さん ・・・
」


陣「
」

円「
」

伊能「あっ
す、すみません
・・・私は・・・・
」




伊能ちゃんの目から大粒の涙が溢れる・・・。
きっと、最後まで愛してくれた最愛の父の言葉と
私の言葉がリンクしてしまったのだろう・・・。
私の言葉がリンクしてしまったのだろう・・・。
この子は、今まで、ずっと一人で孤独と闘いながら生きてきた

寂しかったはずだ・・・。
昴「くすくす

お前いっそのこと、この子のお父さんに
なっちゃえよ
」
なっちゃえよ

陣「あはははっ
いいねぇ~
」


円「あははははははっ
」

千鶴「透明お父さ~ん
」

伊能「すみません
すみません
」




透明「はぁ~
・・・本当にコイツら
」



この後、私は私達が修行をした御山に連絡を取り、
伊能ちゃんの受け入れを何とか承諾してもらった

私は、時間があるときに伊能ちゃんの修行を見に
行くことを約束し、彼女を送り出す
行くことを約束し、彼女を送り出す

きっと、彼女なら、怨みや悲しみを乗り越え
自分の存在を母親に認めさせる為に挑む日が
くるだろう・・・その時は、必ず力になろうと
心に誓う透明なのでした・・・
心に誓う透明なのでした・・・

完
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~







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