




日が落ち始めたころ・・・

桜田「ふあ~っ


透明「・・・・・・

桜田「あれ



透明「どうしたじゃな~いぃぃぃっ


一人膨れっ面の透明・・・


やっと起きた桜田さんに文句を言いながら
説明をはじめる

桜田「そ、それじゃ~

透明「もう大丈夫ってことです

桜田「でも、何で今までダメだったんだ

先生みたいな連中が何人も来たのに

透明「それは多分、順番をまもらなかったから
だと思います

桜田「順番

透明「取り敢ず一連のことを説明すると、
このダムが出来る前にこの地域に
住んでいた人の中で、ダムで村が
沈むことに抵抗していた人達が
いたんだと思います

その人達は、ダム工事がストップする
ように呪術を生業とした者にある種の
呪をかけてもらい、抵抗しようと考え
ていたようですが、抵抗虚しくダムは
完成してしまった

もちろん、ダムをつくる間にも色々
あったとは思いますが、さすがに
多勢に無勢だったのでしょうね

桜田「まあ、その当時は土地の住民よりも
権力のある人間の意見が通った時代
だからな


透明「そんでもって、問題になってくるのが
この呪術

当時にかけられた呪は解除されずに
残ってしまい、呪自体がかけた人間と
同じような人格形成をしてしまう

呪自体が生きているような状態ですから
この土地に残る怨念や想いを吸収し
怨霊として呪の原動力を構成してしまう
ことは多々あることです


桜田「



よくわかんねぇ~けど、要するに
昔かけられた呪いみたいなのが残って
いたってことか

透明「はい


桜田「それじゃ~ますますわかんねぇ~


それを何とかしに来たのに呪いに
負けちまった連中は、何してたんだ

透明「そこなんですが、多分皆さん呪を
除去しようとして逆に祟られたんじゃ
ないかと・・・

桜田「


透明「今回使われた呪は、後世まで祟るもの

こういう種類の呪には解除する手順が
あるんです

先ずは、その呪をかけた者に呪を解除する
承諾を得て、その後に呪の原動力になって
いるものを除去する

最後に呪のかかったものを破壊して終了です

もし、この順番を間違えると

おまけがついてきてしまうように出来てる
ものなので、見事に祟りをくらってしまう
ということです


桜田「・・・そ、そうなのか・・・。
何だか背筋が寒くなるはなしだな~

透明「まあ、それも手順を踏んだうえで解除
出来てますから、もう気にせず働けますよ

桜田「そうか


社員の安全が確保出来れば、こらから
進ませることが出来る

本当に助かったよ

私は一連の話を終わらせ、やっと一息

桜田さんや社員の皆さんに別れを告げ
またもや永津くんのバイクの後ろに


「ドルルルルルルッ

相変わらず凄い爆音


永津「先生

ありがとうございやした


もし、時間があるなら、どこでも
お連れしますけど

透明「・・・海が見たい・・・。
な~んて


永津「わかりました


「ドルルルルルルルッ

透明「い、いや



永津「それじゃ~行きますよ~

しっかりつかまっててください

透明「(や、やばい

聞こえていない


いや、そうじゃ無くて


永津「しゅっぱ~~~~っ

透明「ひえ~~~~~~~っ


最後まで、厄日な透明先生でした・・・

透明「・・・海の音が聞こえる・・・


完
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