

最臥「透明くん

どうするつもりなんだい
」

透明「最臥さん
知っていましたか


この世に存在するもの全てが、原子と分子で
構成されているんです
」
構成されているんです

最臥「そ、それはわかるが・・・
」

透明「この原子と分子は、大気中にある空気にすら存在し
通常は目に視えないモノでも、保有しなければ
現世に存在できないモノなんです
」
現世に存在できないモノなんです

最臥「
」

透明「そして、この原子と分子の配列は、1つの魔法陣と
同じモノ
同じモノ

その存在に組み込まれた魔法陣によって構成された
そのものは、魔法陣が持つ意味を抱いて、初めて
個としての役割を持つのです
」
個としての役割を持つのです

狩理「ダメだ
・・・何を言っているのか、わからん


留鬼
お前分かるか
」



留鬼「しっ
今、とてつもなく興味深いところです
」


狩理「
・・・何をそんなにワクワクしているんだ
」



透明「個の魔法陣は、霊にも鬼にも木人図にも、そして
五忌の門にも存在する
」
五忌の門にも存在する

最臥「
」

透明「六羽
そのまま門を固定して
」


六羽「あ~い
」

透明「黒揚羽
触媒となってもらうが良いか
」


揚羽「妾はいつでも良いぞ
」

透明「私がお前に触れた瞬間に、この位置とこの位置を
指でなぞり結んでくれ

なるべく、お前に衝撃がこないようにするから
」

揚羽「ほんに、主様は優しいのぉ~
」

黒揚羽の背中に手を当てる

その瞬間
黒揚羽の指が門の特定の場所を一結びする・・・。

透明「存在の魔法陣は所詮、位置の魔法陣でしかない

個としての存在を位置づける意味を失えば・・・。」
風忌の門が、砂のように上部から霧散してゆく

透明「消えてなくなる
」

留鬼「そ、そんなことが
」


最臥「か、書き換えたのか
」


透明「くっ
」

右目が痛む・・・

狩理「透明
お前、目から血が
」


透明「大丈夫
揚羽が触媒になってくれたから、

直接反動は受けずにすんだ

ただ、毛細血管がキレただけだから、心配ない
」

留鬼「黒揚羽
」

揚羽「・・・・・・。」
黒揚羽が、自分の手を見つめている・・・。
透明「揚羽
だ、大丈夫か
反動が来たんじゃないか
」




揚羽「・・・こ、これは
・・・何と、心地の良い~ 


一瞬、我を忘れかけた
」


狩理「・・・変態か
」

揚羽「
」

六羽「へんたい
」

留鬼「六羽殿は知らなくてよろしい・・・
」

六羽「
」

最臥「はははははははっ 

なんと、規格外な能力なんじゃ~

さすがに、腰が抜けたわい
」


透明「すみません
・・・でも、もう二度と
」


最臥「そうじゃな
とてつもない分、リスクが大きすぎる


しかし・・・本当にありがとう

救われたわい
」

透明「クラッ
」


狩理「おっと
大丈夫か
」


透明「悪い
狩理


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ところで、最臥さん、教えてもらえませんか
」

最臥「・・・・そうじゃな
・・・確かに君には聞く権利がある


・・・・そこに寝ているレンファン・・・。
今は、霧神じゃったか

この子は、儂が香港に腰を据え10年程たったときに、
引き取った孤児なんじゃ
」

透明「・・・・・。」
最臥「この子に何があったのかは分からないが、
この子は、出会った時から、精神的な歪みを
抱えておった・・・。
抱えておった・・・。
儂は、この子が一人でも生きて行けるようにと、
占いの知識と、簡単なおまじないなどを
教えたんじゃよ
・・・しかし、この子が術師に

なっていようとは・・・。」
透明「えっ
それじゃぁ~、呪術を教えたのは最臥さん
ではないのですか
」


ではないのですか

最臥「儂は呪術などは、教えてはおらんよ
」

透明「(どういうことだ
)

あの~っ
木人図が視えないようにフィルターを


かけたのは
」

最臥「ああ確か
にそう言われれば


それをかけたのは、儂じゃよ

この子の過去を引き出されないように、フィルターを
かけたんじゃ

もちろん、木人図が視えないようにという意味ではなく、
この子の記憶が戻らないようにという意味じゃがね
」

透明「記憶が戻らないように
」

次回、霧神さんの過去が ・・・。
続く ・・・。







https://guardian-jewelry.com/
ポチしてくれると励みになります

応援よろしくお願いします

↓ ↓
にほんブログ村ランキング
↑ ↑
応援ボタン2箇所
ポチッとよろしくお願いします

