

さてと・・・ここからが正念場

実際、この式神・神凪は、どう考えても
ラスボスじゃない 

そう考えれば、ここで体力(HP)と能力(MP)を
最小限に押さえて、温存しておかなければ、
先が続かないだろう

しかし、手を抜けるような相手では無いのも事実

う~む
・・・・どうやって攻略したものか・・・


構えをとる私に、神凪の声が木霊する

神凪「・・・・なるほど・・・組打には自信が
あるようだな
なかなかに隙の無い構えだ・・・。
しかし、我を愚弄するな
」
あるようだな

なかなかに隙の無い構えだ・・・。
しかし、我を愚弄するな

突然
神凪が間合いを詰めてくる


一瞬にして、腕をとられ空を舞う透明先生

透明「(やべっ
) よっと
」


上手く地面に着地

何故か、両手を上に挙げてポージング

透明「10点
10点
10点
10点
透明選手
満点です
」




透明選手


何やってんだか・・・



透明「(今の勢いで地面に叩きつけられていたら、
致命傷だった

う~ん
・・・やっぱり、あのスピードを
どうにかしないと・・・何されたか
見えやしない・・・。)
致命傷だった


う~ん

どうにかしないと・・・何されたか

見えやしない・・・。)
仕方ない
ちょっと、本気を出しちゃおうかな
」



神凪「・・・・くくくっ
強がるでない
今までは、本気では無かったとでも
」


今までは、本気では無かったとでも

透明「もちろん、今までのも本気だけど、
まだ、戦闘体制では無いからね
」

神凪「
」

そう言うと、軽く耳を引っ張る・・・。
透明「ふ~~~っ

(トランス・・・オン・・・。)」
人間の本能の力は、常に抑制され匿われている・・・。
野球選手がピッチャーの球を捉える時、スローモーション
のように見える現象

事故の瞬間、時が止まる感覚があったり

死を目の前にした時に、走馬灯が現れ、一瞬の内に
過去の何十年もの記憶を遡ることができるスピードは、
正に0、000001秒に相当する

これを可能にするには、抑制されている脳の力を
自ら発現させること・・・。
自ら発現させること・・・。
特に、私達のような稀有な能力を持ってしまった者は、
この能力を自在に発現できるように、修業をしなければ、
能力にのみ込まれてしまうこともある

そのために必要なことは、五感を鍛え、六感を制御し、
直霊と直結できる状態
つまり、トランス状態に

意識を移行させるスイッチを作り出すことが重要

私の場合は、右耳を軽く引っ張り、身体と心に合図を
送ることで、意識を直霊と直結するようにしている

そして、トランス状態を越えてしまうと観似手が発動
してしまう為、上手くコントロールする必要がある

さて、このトランス状態だけで、どこまで行けるのか

試して見ようか 

神凪「くくくっ
・・・覚悟はできたか
・・・・いざ
」


・・・・いざ

神凪は先程同様、瞬間的に間合いを詰めてくる

しかし、今の私の目に映るのは、先程よりも
時間の緩やかな世界

今まで視えなかった神凪の姿がハッキリと映し出される

透明「させないよ
」

神凪「
」

私は、神凪の腕を取り、先ほどとは逆にその腕を
ホオリ投げる

神凪「き、きさま~~~っ
」

上手く着地した神凪をよそ目に、私は自分の手を
眺める・・・。
眺める・・・。
透明「(う~~~む
・・・いくら相手が視えるように
なったと言っても、スピードについて行くだけの
運動能力が伴わないと、厳しいなぁ~
結構、鍛えてきたつもりだけど
・・・腕をとった
だけでコレかよ
)」

なったと言っても、スピードについて行くだけの
運動能力が伴わないと、厳しいなぁ~

結構、鍛えてきたつもりだけど

だけでコレかよ

透明先生の右手の薬指が、変な方向に曲がっている・・・。
その指を思い切り引っ張り、骨接ぎをする

透明「(あまり長引かせるワケには行かないか
だけど、観似手は使わない方が良いし・・・。
このまま、対処して行くしかないか
でも、トランス状態でもあのスピードは、
厄介だぞ
)」

だけど、観似手は使わない方が良いし・・・。
このまま、対処して行くしかないか

でも、トランス状態でもあのスピードは、
厄介だぞ

神凪「何をした
」

透明「んっ
何をした
」


神凪「
」

透明「(あれっ
こいつ・・・もしかして
)」


対神凪戦
何かに気づく透明先生
次回、決着です


次回、決着です

続く ・・・。







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