ゆ~ぅ きぃ~や こんこん 
・
番外編(お稲荷様・3)
揚羽「
ほらほら~っ
皆さんの中にも、知りたい
と言う方、いらっしゃるじゃないですか~

言っちゃいましょう~
ボス
」
透明「う、ううっ・・・

」
揚羽「さあ

ほら

さっさと、吐いた方が
楽になりますよ


揚羽「・・・・・。」
透明「・・・・・。」
揚羽「し、仕方ないじゃない

わ、私だって、
こ、こんな、恥ずかしいこと
言いたくないんだからね
で、でも、ボスが焦らすから・・・。
・・・もう

仕方ないから、
許してあげる

」
透明「(
もう、言ってることがグダグダだな~ぁ
)
わかったよ

仕方がない

困っている人がいる以上は、世のため人のため、
爆風にさらされながらも、答えるのが透明先生
だもんね

」
揚羽「よっ

さすがは、ボス

業界的に干されても、黒揚羽は責任は持ちませんが、
私は、ボスの味方ですから

あっ

でも、
どうしても苦しくて、悲しくて
泣きたくなったときには、黒揚羽の胸で泣いても
良いんですよ
そして、泣き崩れたボスをそっと、抱きしめ
ボスと黒揚羽は、徐々にお互いを求め合い、
そして、そして


」
透明「そろそろ良いかな

」
揚羽「
YES BOSS
」
透明「(・・・
やっぱり、調整間違ったかなぁ~
)
さてと、それじゃ~、説明するけど

揚羽がさっき言っていたように、
祟りが始まり
何も失っていない状態で、許してもらうことは
正直、難しいんだ
だけど、
失う前に、祟りの影響を受けなくする
方法はある
」
揚羽「どういう事ですか

」
透明「許しを乞うというのは、お稲荷様のお許しが
あってはじめてだけど、祟り自体は、お稲荷様が
直接行なっているワケではないから、
お稲荷様の許しと祟りは別物ということになる
」
揚羽「そういえば、そうですよね


」
透明「そこで、ひとつの考えとして、祟りとお稲荷様
この二つの事柄を、別々に対処することができれば、
何も失わずにお稲荷様のお許しをいただくことは
できると思うんだ

まあ、正直に言えば
、都合の良い考えかもしれないけど

でも、その分のリスクは背負ってもらうことにはなるからね

」
揚羽「リスク

」
透明「ここで言う、リスクは、お稲荷様に許しをいただくために
必要な時間と労力だけだから、全てを失うよりは
全然、優しいリスクだと思うよ

」
揚羽「なぁ~んだ

時間や労力程度なら、全然良いじゃないですか

それじゃ~、
さっそく方法を教えてください
」
透明「そうだね

・・・お稲荷様の祟りを運んでくるのは
誰だっけ

」
揚羽「えっ
白狐ですか

」
透明「そう

白狐は、もともと
動物の神格化した存在
彼らは、その姿からしても分かるように、狐の特性を
持っているんだ

ちなみに、
狐の苦手なモノって何だかわかる
」
透明「
揚羽も苦手だと思うけど

」
透明「
ご名答
それも、
かなり恐ろしい力をもった犬
」
揚羽「
こ、狛犬 

」
透明「その通り

もともと狛犬は神格化した動物の中でも
別格の存在

それこそ、
鬼である揚羽ですら苦手な存在だよね
」
揚羽「ううっ

・・・アイツら、私を見るともの凄い
形相で、今にも襲いかかりそうだから、
嫌いです

」
透明「まあまあ

祟りは白狐によって運ばれてくる

それも、
玄関から堂々とね
」
揚羽「もしかして

」
透明「うん

玄関に狛犬を形取ったモノを置いて
おくだけで、
白狐は祟りを運ぶ行為を
躊躇してしまう
もちろん、これだけでは、軽減する程度に
なってしまうけどね

」
揚羽「なるほど~

白狐が運ぶ祟りを少しでも
軽減できるなら、良い方法かもしれませんね

でも、
本人が外出するときとかは
」
透明「その時は、狛犬を形取ったモノ

それこそ、
ストラップとか写真とかでも
良いから、カバンなんかに忍ばせてもって
いるだけでも、効果はあるよ
もともと、モノには、それを形取る意味が
あるから、白狐には見えなくても、
気配は感じるはずだからね
」
揚羽「そうなんですね

でも、やっぱりこれも、軽減程度ですよね

」
透明「まあね
祟りが怖いのは、全てを失うこと
それこそ、命すら取られかねない

例え、軽減でも全てを失う前までの時間が
稼げれば、上等だと思うよ
」
揚羽「ちなみに、祟りを軽減する方法とか、白狐を
邪魔する方法をとっても、
白狐は怒ったり
しませんか
」
透明「この方法なら、大丈夫

コレは、どちらかというと、白狐が仕事を
放棄してしまう方法なので、白狐自身が判断
したことだから、怒ったりはしないと思うよ

逆に、中途半端な術式とかで祟りを阻害する
ようなことをした場合は、確実に白狐に
分かってしまうから、怒らせることになってしまい、
祟りの効果が倍増する恐れがあるから
注意しないといけないんだ

」
揚羽「なるほど~

白狐自身の判断なら、困ることは
あっても、怒りはしないですね

勉強になります

」
透明「さっきも言ったように、時間を稼ぎ、その時間を
使い、
最終的にはお稲荷様に許しを乞うことが
大切になる
全てを失ってから、許しを乞う形と違い、
まだ何も失っていない状態では、許しの乞い方も
時間も違ってくるからね

許しの乞い方は、途中までは前と同じで、
お稲荷様のいらっしゃるお堂の前でお話しする
言葉を変える様にしてもらった方が良い

」
揚羽「何て言えば、良いんですか

」
透明「私の様な者に、気づきをいただき感謝しております!
今後は、お稲荷様に失礼の無いよう、誠心誠意
つとめて参りますので、どうかお許し下さい。」
揚羽「なるほど

自分で気づいたということが大切なんですね

」
透明「そうだね

もちろん、一回のお参りでお許しがいただけるとは
思わない方が良い

その言葉に嘘偽りが無いかどうか
が大切になって
くるから、
月に2、3回以上は許しをいただけるように、
同じ言葉でお参りをして行ければ、ハッキリとは言えない
けど、3ヶ月くらい行えれば、信用してくださり、
許しを得られると思うんだ
もちろん、自分でまだ許されていないと感じたり、
物事が上手く行かないことが続くようであれば、
引き続き続けた方が良いし、何となく許されたような
感じがしたり、物事が好転し始めたら、お稲荷様に行き、
お許しを頂いたことへのお礼参りはちゃんとした方が
良いと思うから、覚えておくと良いよ
」
揚羽「もちろん、この後も信仰は絶やさない方が良いのですよね

」
透明「そうだね

許されたと感じた後は、信仰は続け、
前と同じように、3年間は通い、3年過ぎたら徐々に
疎遠にして行くと良いと思うよ

」
揚羽「はぁ~

しかし、どちらにせよ時間がかかるもの
なのですね

そう言えば、質問の中に、
ボスと昴様が作った法具は
効果があるのか
聞かれていましたけど、どうなんですか

」
透明「
カーズ・ブレイカーだね

カース・ブレイカーは、正直反則ワザみたいな
もので、
お稲荷様の祟りも消滅させる力がある
この時は、白狐も祟りを運び終わっているから、
仕事は全うしているし、その後その祟りが消滅
していても、気づかないから、
祟りの影響は
受けることはないよ
ただし、
お稲荷様への礼は尽くす必要はある
そう言った面では、カース・ブレイカーで
祟りの影響を消して、お稲荷様の許しはちゃんと
いただいた方が良いと思うから、さっきの方法は
しておいた方が良いと思うよ

」
揚羽「なるほど~

やっぱり、
神様に嫌われてしまうのは
今後の為にも、よろしくないですもんね

」
透明「さて、お稲荷様については、こんなものかな

」
揚羽「長々と、ありがとうございました

」
透明「あははははっ

確かに長くなっちゃったね

皆さんのコメントをカバーできていれば良いのですが

今回は、神様や仏様、お稲荷様とのお付き合いを
学んでいただきましたが、
人間は人と人、動物や妖精
自然や宇宙、神や仏、それ以外にも沢山の隣人との
付き合い方を知り、この世界と上手に付き合って行く
必要があるのだということを、少しだけ理解して
いただけたら、私も嬉しいです

人が幸せになると言うことは、一人の力では
限界があり、優しい世界の隣人の力を借りる
ことも、また学びなのだと想います

皆さんにとって、大きな学びが幸せに
つながりますように、いつも透明は応援して
いますからね~


」
完