呪 VS 呪符師 ・6
私と多々羅さんは、早速周囲を調べ始める
透明「しかし・・・本当に古いね」
多々羅「まあ、誰も寄り付かないから、
手入れもされていないんだろう」
透明「でも、なんで今になって、この廃社を
どうにかしようと思ったわけ」
多々羅「それも、知らんよ
俺は、あくまでも指示されたことを
こなすだけだからな」
こなすだけだからな」
透明「相変わらず、我関せずか」
多々羅「お前みたいに、全てを理解しようと
していたら、身が持たないからな
っていうか、それが普通なんだと
思うがね」
透明「う~ん・・・そんなもんかなぁ~
なんか、それって仕事に責任を
もってなくない」
多々羅「はぁ~・・・それが普通なの
俺らの仕事なんて、叩けばホコリが
出るようなものも多いし、
出るようなものも多いし、
いちいち全てに首突っ込んでたら、
それこそ雁字搦めになるし、
相手に付けこまれるだけだろ」
透明「付けこまれる」
多々羅「ああこいつは、自分の代わりに
責任を持ってくれる
責任を持ってくれる
利用しやすいって思われて、
良いように使われるってこと
そういう奴に限って、上手く行かないと
人のせいにして逃げるだろ
人のせいにして逃げるだろ
そんな損な役回り・・・俺はゴメンだね」
透明「・・・・。」
まあ、多々羅さんの言っていることも
理解できるけど・・・
多々羅「納得いかないって顔だな
まあ、お前がお人好しなのは、
お前の特質なんだろうから、否定は
しないが、俺に強要はしないでくれ
それに、幼馴染として言うが、
お前のお人好しは、良いことも悪いことも
お前に返ってくるから、お前が傷つくんじゃ
ないかと周りはヒヤヒヤするんだよ」
お前に返ってくるから、お前が傷つくんじゃ
ないかと周りはヒヤヒヤするんだよ」
透明「うっ・・・それは、昴にもよく言われる・・・」
多々羅「俺は、昴でもお人好しだと思っているからさ
まあ、お前が傷ついても自業自得だと
思っているし、それだけの覚悟を持って
仕事をしているんだと認識しているけど、
あまり、周りを心配させることはしない
方が良いぞ」
透明「う~ん・・・わかったよ
じゃあ、帰るね」
多々羅「ああ・・・ってちょっと待て
なんで、帰るんだよ」
透明「えっだって、多々羅ちん、私を利用して・・・。」
多々羅「い、いやそ、そうじゃなくて・・・。」
あたふたしている多々羅くん
でも、何だかんだ言っても、
彼も私を心配してくれているんだよなぁ~
彼も私を心配してくれているんだよなぁ~
少しは、肝に銘じるようにするか
透明「」
多々羅「」
突然、廃社の奥に気配を感じる
多々羅「透明」
透明「うん」
私達は、昔の本堂があった場所へ走り出す
続く ・・・。
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